コインベースのビットコイン保有量がまもなく100万BTCに
ブロックチェーン分析会社LongHashは、主要仮想通貨取引所のコールドウォレットアドレスとそのビットコイン保管数を独自に分析した結果、米大手コインベースの保管数が最大で、まもなく100万BTCに達する見込みであることがわかった。
データによると、コインベースのビットコイン保管数は、価格変動の影響を受けることもなく、この1年で安定的かつ大幅に増加し、このペースでいけば、まもなく100万BTC(執筆時の価格で約9200億円)を超えることになる可能性が高いという。
昨年夏、同社のユーザー数は3000万人を突破したが、その群を抜いたビットコイン保管数の増加要因と優位性は、コインベースが短期的な価格変動にあまり関心のない多くの機関投資家の支持を得ているからだろうと分析されている。
その他の取引所の動向
- Binance BTC保有量2位>3位 ほぼ横ばい
- Bitfinex 3位>4位 昨年半ばに保有量が大きく減少するが、後半に回復
- Huobi 5位>2位 保有量が大幅に増加
- Bittrex 4位>5位 ほぼ横ばい
- Bitstamp 6位>6位 ほぼ横ばい
- Kraken 7位>7位 ほぼ横ばい
- Coincheck 8位>10位 ほぼ横ばい
- Bitflyer 9位>8位 大幅に増加
- Gate.io 10/11位>11位 大幅に増加
- OKex 10/11位>9位 大幅に増加
他の取引所に比べ保有量が大幅に増加したHuobi(5位から2位へ躍進)だが、仮想通貨史上最大の出資金詐欺と言われるPlusTokenのトランザクションの大部分が、同取引所を介して処理された可能性との見解も見られる。
取引所発行のトークンとBTC保管数の関係
LongHashは取引所が独自に発行するトークンの収益性とその取引所のBTC保管数の増減に相関関係があるかどうかについての分析も行なっている。
独自トークンを提供しているのは、Binance、Huobi、Bitfinex、OKExおよびGate.ioだが、そのうちHuobiとOKExはそれぞれ年末までにBTC建てで1.3倍と2倍の価格の増加を見た。そして両取引所ともに、BTC保有量が大幅に増加した。
一方、BinanceとBitfinexでは、収益率および増加率ともに横ばいとなった。
Gate.ioに関しては、独自トークン価格は下落したにも関わらず、BTC保有量は増加しているが、分析サンプルの中ではBTC保管数がもっとも少ない取引所であるため、誤差の範囲内ではないかとLongHashは判断し、トークン価格とBTC保有量にはある程度の相関関係があると結論づけている。
取引所の新しい測定基準としてのコールドウォレット保管数
さらにLongHashは、chain.infoのデータを用い、デポジットアドレス、ホットウォレットアドレス、コールドウォレットアドレス間の送金方法に関する一連の仮定に基づき、主要取引所のコールドウォレットアドレスとそのBTC保管数を分析した。
取引所のコールドウォレットに保有されるBTC数のデータは、ブロックチェーン上の資産の動きの分析から得られるものであり、偽造が困難なため、完全な測定基準ではないものの、取引所のユーザー数、取引量、収益に関するデータ分析の出発点として有益であると、説明している。
参考:LongHash