ブロックチェーンを利用した債券発行システムの可能性を模索
韓国の中央銀行である韓国銀行は、債券市場におけるブロックチェーンの活用を模索していると報じられた。
現地メディアの報道によると、韓国銀行は債券の記録を参加者の間で共有するためのブロックチェーンシステムを構築するため、ブロックチェーン事業者の選定を行い、すでに概念実証にとりかかっている段階だという。
このブロックチェーンを基盤とした債券の管理システムでは、債券の発行から決済までのプロセスをブロックチェーン上で一度に行うことを特徴としている。
そのため、発行プロセスで韓国の証券預託機関である預託決済院(KSD)を介す必要があった既存の方法に比べ、より一元的に管理を行うことができる。
また、ブロックチェーンを活用することで、システムの一部に問題が生じた場合も他のノードを介してシステムを継続、復旧させることが可能で、システムに耐障害性を持たせることが期待されている。
CBDCの動向について
韓国銀行は昨年12月にも仮想通貨(暗号資産)、デジタル通貨の研究者を募集し、2020年の指針の中で、韓国銀行はデジタル決済システムのセキュリテイ強化に向けて動いていくほか、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関しても特別委員会を設置することを公表している。
今年一月に国際決済銀行(BIS)が公表した調査では、各国の中央銀行はCBDCについて、依然として研究、概念実証の段階を出ていないものの、調査対象のうち、80%もの中央銀行がCBDC関連のプロジェクトに取り組んでいることが明らかになった。