はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨ビットコイン『降伏シグナル』から大幅回復傾向、メタル相場との相関も

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

24日のニューヨーク株式市場(ダウ平均株価)は、前日比2,112ドル高の20,704ドルと市場最大の値幅で急反発。 新型コロナウイルスの感染拡大に対する、2兆ドル(約220兆円)規模とされる巨額の経済対策法案の可決を見越した買い戻しが先行した。

これ受け、東京株式市場でも日経平均株価が急伸。買い注文が膨らみ、一時前日比1,000円高の19,000円台を回復した。東京オリンピック2020の延期が事実上表明されたことも、相場のアク抜けにつながった可能性もある。

東証が19日に発表した投資主体別売買動向によれば、日本株を大量保有していた海外機関投資家やヘッジファンドが5週連続で大幅に売り越していたが、これも買い戻し圧力に働いたか。(参照:QUICK Money World @QUICK_QMW)

一方で、新型コロナウイルスに関する悪材料出尽くし感はなく、相場が底入れしたかどうかを判断するには早計だろう。

米国の景況感を示す指数では、3月の購買担当者景気指数(PMI)が過去最低水準の40.5を記録。景気後退局面(リセッション)懸念も現実味を帯びている。

国際通貨基金(IMF)は23日、2020年の世界経済見通しについて、景気後退(リセッション)に陥るとの見解を示し、08-09年の金融危機以上に悪化する恐れがあると警鐘を鳴らした。金融市場の急変は、今後も少なからずビットコイン(BTC)など仮想通貨市場にも波及すると考えられることから、マーケット動向を注視したい。

ビットコイン(BTC)市況

25日の仮想通貨ビットコイン(BTC)は、前日比で横ばいに推移。

短期間で高騰した反動もあり、直近最高値の6,860ドルからはやや反落。歴史的なリスクオフ局面が一旦過ぎ去ったことで、ダウ先物連動が薄まる一方、日本時間8時に1,636ドルから一時1,500ドル台まで反落した金(gold)チャートとの相関も指摘される。

BTCチャート 金チャート

貴金属トレーダーのBruce Ikemizu氏は24日午前、FRBの無制限量的緩和を受け、株式市場よりも先に安全資産とされるメタル市場に資金が向かっているとの見解を示した。

新型コロナ対策で米国を始めとする主要国は、大規模な利下げや前例のない金融緩和措置を矢継ぎ早に打ち出し、金融基盤の下支えに本腰を入れている。

インフレ局面では、希少性の高い金やプラチナなどの「貴金属」は、値下がりしにくい資産だとされる、量的緩和に伴うインフレーションで物価が上昇すれば、相対的に現金(預貯金)の価値が目減りする懸念があることなどから、デジタル・ゴールドの性質を有するビットコイン(BTC)がこれに追従した可能性もある。

MVRV Z-score

データ分析サイトGlassnodeは25日、直近2週間のMVRV Z-scoreが「0」を下回り、急反発したと指摘した。2012年、2015年、2019年の最安値圏と比較しても、MVRVのグリーン・ゾーンは、歴史的にもビットコイン(BTC)の底を示すとした。

MVRV-Z

MVRVは、MV(市場時価総額)を独自の指標であるRVで割ることで算出され、RV(実現時価総額)は、BTCの実流通数と価格を乗算することで導かれる。今回用いられたMVRV Z-scoreは、Philip Swiftが考案したビットコインバリューを測る指標で、算式は(MV-RV)/MVとなる。

これまで、秘密鍵の紛失などにより失われたビットコインが供給量全体の約15%を占めるとされる中、coinmarketcapにあるような一般的な時価総額を指標として用いて計算することは適切ではないとの見方があった。

Glassnodeは17日、ビットコイン市場が4度目の「降伏段階」に入っていることを指摘している。オレンジのチャートは「純利益・損失」を示し、市場がどのフェーズにいるかを投資家のポジション状況から示すものだ。

出典:glassnode

2月12日時点で10,500ドルを推移していたBTC価格は、わずか1ヶ月後の3月12日、コロナショックに伴う全金融市場崩壊に伴い一時前日比50%安の3,800ドルに到達するなど、過去最大級の暴落を見せていた。

投資家の心理サイクルとして、赤いゾーンの「降伏(Capitulation)」に陥ったのは、2012年、2015〜2016年、2019年の3回存在する。

投資家の心理サイクル論は、株式市場でも浸透しているもので、降伏(Capitulation)→落胆(Despondency)を経て、底値圏から徐々に回復する傾向にある。

rastani crypto

一方で、今後本決算シーズンで露見するであろう、各国企業の業績大幅悪化を株式市場がどこまで織り込んでいるかは不透明だ。各国の経済指標でも前例のない規模の大幅悪化が露呈することも予想されており、世界的なリセッション(景気後退)懸念は依然燻ぶる。ビットコイン(BTC)など仮想通貨市場を含め、足元不安定な相場環境はこの先も続くものとみられる。

CoinPostの関連記事

次世代ブラウザ「Brave」にバイナンスのウィジェット 仮想通貨直接取引が可能に
ブロックチェーンブラウザー『Brave』は最大手仮想通貨取引所バイナンスと提携。バイナンスのウィジェットで仮想通貨インスタントスワップなどが可能に。
仮想通貨ネム:シンボル稼働後も、現行チェーンを生かす方針 委員会が4つのテーマで議論
仮想通貨ネムに関連したSymbol移行委員会が、現行のNIS1チェーンを生かす方針を改めて示した。主に4つのテーマで議論を行っているという。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
16:02
オルタナ信託設立とProgmat・ALTERNAの協業深化
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券特化の信託会社「オルタナ信託」を設立。Progmatと協業し、ST発行・管理基盤を導入。ST市場の効率化と拡大を目指す。
12:04
ビットコイン反発で11万ドルに接近、Bitfinex分析ではQ3の季節性要因を警戒
仮想通貨取引所ビットコインは前日比+2.6%の108,733ドルまで上昇。Bitfinexレポートによると、4月安値から50%反発後は10-11万ドルのレンジ相場に移行し、第3四半期の季節性要因で平均リターン6%の「最弱四半期」を警戒する。一方、米国初のソラナステーキングETFが取引開始し初日3,300万ドルの好調なスタートを記録。
09:50
「ビットコイン保有者の大多数が含み益、HODLが主流に」Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、仮想通貨ビットコイン投資家の大多数が含み益状態で、長期保有(HODL)が市場の主要メカニズムになっている。
09:31
米SIFMA、証券トークン化の規制作りでSECに要望書簡送付
米SIFMAはSECに対し、RWAに分類される株などの証券のトークン化に対する規制整備について提案を行った。オープンで透明性の高いプロセスを通して、ルールを作るべきだと主張している。
08:55
米テック富豪ら、仮想通貨向け銀行「Erebor」設立を計画=報道
ピーター・ティール氏らテック投資家が仮想通貨企業向け銀行Erebor設立を計画。全米銀行免許を申請、シリコンバレー銀行の後継を目指す。
08:20
米上場の中国系アパレル企業アデンタックス、ビットコインを最大12000BTC買収へ
ナスダック上場の中国系企業Addentaxが最大1万2000BTCの買収で基本合意。約13億ドル相当を株式交換で取得予定、5月発表の8000BTCから規模拡大。
07:55
ブラックロックのIBIT、手数料収入が「S&P500ETF」超え
ブラックロックの仮想通貨ビットコインの現物ETF「IBIT」は、同社のS&P500のETFよりも手数料収入を生み出していることがわかった。IBITはビットコインETFの資金フローを主導している。
07:30
ドル指数が2022年以来の安値に、ビットコインや金に与える影響と今後の見通し=Cryptoquant分析
Cryptoquantが2日に発表した分析によると、ドル指数が2022年来安値を記録する中、ビットコインは膠着状態が続く。長期保有者の含み益減少も指摘。
06:55
ビットコイン、2025年後半に20万ドル到達目標を維持=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のケンドリック氏がビットコイン20万ドル予測を維持。ETFや企業購入の拡大により2025年後半に史上最大の上昇を見込むか。
06:10
リップル、米国銀行ライセンス申請 サークルに続く動き
リップルが米通貨監督庁に国家銀行免許を申請。RLUSDステーブルコイン規制対象化とサークルとの競争激化が注目される。
05:50
オープンAI、ロビンフッドの株式トークン化サービスとの提携を否定 未承認でトークン発行か
OpenAIがロビンフッドの株式トークンサービスへの関与を公式否定。未上場企業トークン化における先買権問題が浮き彫りに。
05:35
米SEC、BTCやXRP投資のグレースケール仮想通貨投信のETF転換承認を再検討
米証券取引委員会がグレースケールの仮想通貨信託「Digital Large Cap Fund」のETF転換承認決定を再検討。NYSE Arca上場承認が一時停止状態に。
04:24
仮想通貨のサイバー攻撃にどう備える?|実例から学ぶ取引所の対策と自己防衛法
暗号資産のサイバー攻撃リスクと、取引所のセキュリティ対策、個人で実践できる防衛策を初心者向けにわかりやすく解説します。
07/02 水曜日
18:40
BITPOINT、カルダノ(ADA)保有者向けNIGHTエアドロップを検討開始 
ビットポイントジャパンがMidnight財団と国内初連携。カルダノ(ADA)保有者やステーキング参加者に「NIGHT」トークンのエアドロップ参加機会を提供。2025年7月開始予定の「Glacier Drop」メカニズムの詳細と参加条件を解説。
13:45
トランプ大統領、イーロン・マスクに対する批判を再び展開、 『大きく美しい法案』巡る対立が再燃
「大きく美しい法案」をめぐり、トランプ大統領とイーロン・マスク氏の対立が再燃している。マスク氏の痛烈な法案批判に対し、トランプ氏は、マスク氏が率いる企業の政府補助金受給について政府効率化局(DOGE)で調査すべきと発言し、かつて盟友だった両氏の関係は緊迫感を増している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧