はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米司法省、ベネズエラ大統領を麻薬密売で起訴 収益隠蔽に仮想通貨を使用と主張

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ベネズエラ大統領を起訴

米司法省は26日、南米ベネズエラのマドゥロ大統領を国際的な麻薬密輸に関与した罪で起訴したと発表した。さらに拘束につながる情報提供には、1500万ドル(約16億円)の報奨金を提供することも明らかにされた。

米国が他国の現職大統領の起訴に踏み切るのは極めて異例。米国政府は公式な選挙手続きを経ていないとしてマドゥロ政権の正統性を認めておらず、公文書では「前大統領」という表現を用いている。

起訴内容

米司法省は、マドゥロ大統領に加え、経済担当副大統領や国防大臣、また最高裁長官を含む政府高官14名も同時に起訴。その容疑は麻薬および武器の密輸、麻薬テロから汚職まで広範囲に及ぶ。

Barr司法長官は、マドゥロ大統領とその側近が「太陽のカルテル」(the Cártel de Los Soles)の幹部として「20年以上にわたり、コロンビア革命軍(FARC)と共謀して、大量のコカインをアメリカに持ち込み、社会を荒廃させた」と糾弾した。 そして、今回の起訴の目的は「ベネズエラ政府内に広がる汚職の根絶に焦点を当てる」ことであると声明で述べている。

さらに、ベネズエラの仮想通貨担当最高責任者のJoselit Ramirez氏も、アメリカのOFAC規制に反し、2018年の選挙戦でマドゥロ大統領を幇助したとする別件で起訴された。

犯罪行為隠匿に仮想通貨を利用

司法省のプレスリリースでは、国土安全保障捜査局(HSI)代表が、マドゥロ政権による一連の違法行為に仮想通貨が使用されていると、次のように言及している。

本日の発表は、米国法に違反し、金融システムを悪用し、また仮想通貨を隠れ蓑に、さらなる違法な犯罪行為を繰り返す者たちを積極的に特定し、ターゲットとして調査するHSIのグローバルな範囲と責任ある取り組みを強調するものだ。この起訴状は、法律を越えるものは、強力な政府幹部であっても、誰もいないということを思い出させることになる。

なお、今回の発表で米司法省は、仮想通貨の種類は特定していない。

ベネズエラ政府は国内の石油・天然ガスなど天然資源に裏付けされた仮想通貨ペトロ(Petro)を発行している。マドゥロ大統領は、ペトロが「金融封鎖を克服し、金融取引を行うための貨幣主権」を強化する役割を果たすと述べているが、トランプ米大統領は2018年3月、このペトロを禁止する大統領令を発令している。

マドゥロ政権に対する米国の圧力

アメリカは今回の起訴によって、独裁体制を敷くマドゥロ政権に対する圧力を強める狙いだと思われる。

 

トランプ大統領は今年2月の一般教書演説に、米国がベネズエラの暫定大統領として支持する野党指導者グアイド国会議長を招待するなど、マドゥロ政権の正統性を否定する姿勢をアピールしているが、ベネズエラ国内ではマドゥロ政権の足元は揺らいでいないように見える。

 

一方、マドゥロ大統領はツイッターで、今回の起訴は米国とコロンビアによる陰謀であるとして強く抗議し、国家元首としてベネズエラの平和と安定のために戦い、擁護する義務があると述べている。

出典:米司法省

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
16:03
ナッジ、ステーブルコイン決済・還元対応クレカ「HashPortカード」発行開始
HashPortとナッジが日本初となる後払い型クリプトクレジットカード「HashPortカード」を発行開始。ステーブルコインJPYCで決済・還元が可能で、利用額の0.3%をJPYCで還元。年会費無料、カード発行手数料2,500円。
15:44
金融庁が語る暗号資産規制改革の全貌──銀行参入、インサイダー規制、DEX対応の狙い|独占取材
金融庁独占取材。暗号資産規制の金商法移行について、銀行グループ子会社の参入、インサイダー取引規制導入、分散型取引所(DEX)対応の狙いを詳しく聞く。投資家保護と健全なイノベーション両立への取り組みを解説。
13:55
Bitcoin Core、史上初の公開セキュリティ監査をクリア 「重大な脆弱性なし」
ビットコインの基盤ソフトウェアBitcoin Coreが16年の歴史で初となる第三者セキュリティ監査を完了した。Quarkslabによる4ヶ月間の徹底調査で致命的な脆弱性は発見されず、300兆円規模のネットワークの安全性が裏付けられた。
13:30
金融安定理事会、ステーブルコイン監視強化を表明 G20サミット前に警告
金融安定理事会(FSB)のベイリー議長がG20首脳会議を前にステーブルコイン規制強化を表明。市場規模3000億ドル突破を受け、ECBも警戒。2026年作業計画で国際協力推進。
13:05
仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
11:25
米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
11:02
アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
10:30
バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
10:20
ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
10:05
コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧