はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン暴落で一時3万ドルの節目割り込む、大荒れ要因と今後の展望

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)

22日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)価格は、3万ドルの心理的節目を割り込み、一時前日比-20%の298万円(28,700ドル)まで暴落した。

4万ドルを超えた後の1度目の暴落では、これまでの流れを踏襲して「押し目買い」も旺盛で大幅反発。一時4万ドルを付けるも、次の反発では3万8千ドルで75日移動平均線に押さえつけられるようにして反落。その後徐々に上値を切り下げ、買い方が劣勢に立たされていた(①)。

21日には、200日移動平均線と日足のペナント下限を割り込むと(②)下げ足を強め、12日の暴落局面で下げ止まった30,100ドルを割り込んだ。

下値目処としては、4日のフラッシュ・クラッシュでサーキットブレイカーが発動した28,000ドル付近(③)、昨年12月に2万ドル上の調整局面で揉み合った23,000ドル付近(④)が挙げられる。

関連:ビットコイン急落 50万円幅のフラッシュ・クラッシュ発生

過去2日間の市況レポートでも「楽観視できない状況」にあると警鐘を鳴らしてきたが、日足の保ち合いを下方ブレイクしたことで、市場心理が急悪化。大荒れ模様となった。

下落局面では情報が錯綜し、ビットコイン・ブロックチェーンの再編成(reorg)に関する報道も散見された。FUD(Fear・Uncertainty・Doubt)との指摘もある。詳細は、以下の記事で解説している。

関連:「ビットコインブロックチェーンに問題発生」噂が広がった背景とFUDとの指摘

アルトコイン市場も全面安

2日前、18年1月以来3年ぶりとなる過去最高値の1420ドル(約15万円)を記録したばかりのイーサリアム(ETH)など、コインチェック銘柄も全面安に。

コインチェック銘柄(10:00時点)

関連:3年ぶり最高値更新、イーサリアム高騰を支えるステーキング状況と最新のロードマップ

調整か、強気トレンド終焉か

短期的には天井を迎えたものの、3年前の仮想通貨バブルの最高値である19,500ドルを上回って推移していることからも、中・長期での強気トレンドは崩れていない。

関連:ビットコイン300万円台到達、加速する独走態勢に「3つの要因」

その理由のひとつとして、新型コロナの感染拡大に伴う大規模金融緩和の影響で、相場をけん引してきた機関投資家による米ドルなどの「インフレヘッジ需要」は失われていないものと考えられるからだ。現に日米株市場の歴史的な上昇トレンドは依然として継続しており、マーケットに溢れた緩和マネーが”リスクアセット”を物色する中、投資家の余力は潤沢にある。

このようなトレンドの大局に強い変化が起こるとすれば、米金融当局のQE(量的緩和策)などが縮小を意味する「テーパリング」に舵を切られた時だろう。米シカゴ連銀のエバンス総裁は7日、「判断は時期尚早であり、今後状況が大幅に好転した場合」と前置きした上、2021年末〜22年初めにかけてテーパリングへの移行もあり得るとの見解を示している。

短期的には売られすぎ水準にあり、日足RSI(相対力指数)は、11日の暴落局面に匹敵する30%まで急落している。この水準は、昨年11月27日に2万ドル前目前で1万6千ドル台まで急落した時と同等だ。

大手デリバティブ(金融派生商品)取引所BitMEXでは、21時のファンディングレート(資金調達率)が、「マイナス圏」に転じた。

ファンディングレートとは、ポジション保有コストのことで、ポジションを保有し続ける限り掛かるコストを指しており、ファンディングレートの偏りは、すなわちポジションの偏りを示唆している。通常の値動きでは大半を「プラス圏」で推移することから、今後是正される可能性がある。

関連:4万ドル到達のビットコイン、売りシグナルと調整局面に警戒する理由

また、最大手取引所バイナンスでは未決済建玉(OI)が激減しており、ロスカットや狼狽売りの燃料は一旦消化したものと思われる。

月足で大きな上髭を付けているほか、足の速い資金で地盤が脆くなっており、足元の下押しリスクには警戒したい。昨年10月に10500ドル水準を超える強気トレンド突入後、200日移動平均線を下回るのは初となる。(下図:赤丸)

BTC/USD日足

一方、昨今の相場比較で相応の割安感も出ていることから、今後は、下値余地よりも買い場探しが意識されやすい水準と言えそうだ。

今回の相場が上昇トレンドの「調整」で終わるか、このまま下落トレンド転換するかは定かではないが、過去の半減期後の強気相場において、大規模調整は度々発生してきた。

2015年〜2017年の強気相場では、約2年で計9回の大規模な調整を挟んでおり、調整幅は平均37%に及んだ。19年6月14,000ドルを記録した後に30%ほど暴落したが、15年11月には41.3%、17年9月には40.3%の暴落を経験した。

海外の著名アナリストJosh Rager(@Josh_Rager)氏は昨年、過去の上昇相場では30%超のプルバック発生後、平均153%ほどの上値余地があると指摘している。

出典:Josh_Rager

規制面や市場参加者の属性など現在の相場環境の方が数段整っており、過去相場ほど”理不尽な動き”には至らないとの指摘もある。

コインチェックで口座開設(リンク

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
09:35
ジャック・ドーシーのCash App、ステーブルコイン決済機能を導入
決済アプリのキャッシュアップがステーブルコインの送受信機能を含む11の新機能を発表した。ライトニングネットワークを使用したビットコイン決済機能も拡充している。
08:50
ソニー銀行の米銀免許申請、通貨監督庁にICBAが否認を要求
ソニー銀行が米国で信託銀行の国家免許を申請したことについて、米組織ICBAが強く反対すると表明。通貨監督庁に書簡を送付して反対理由を説明し、ソニー銀行の申請を認可しないように要求した。
07:45
バイナンス、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」を取引担保として受け入れ
仮想通貨取引所バイナンスがブラックロックの「BUIDL」を取引所外担保として統合した。BUIDLはBNBチェーンで新シェアクラスも立ち上げる。
06:50
ビットマイン、45億円相当のイーサリアムを追加購入 新CEOにHSBC元幹部を任命
ビットマインが3000万ドル相当の仮想通貨イーサリアムを追加購入した。同社は新CEOにHSBCアジアTMT投資銀行部門の元責任者を任命した。
06:25
ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金
ビットコインの長期保有者が過去1カ月で約81万5,000BTCを売却し、2024年1月以来の高水準となった。初期保有者のオーウェン・ガンデン氏も2400BTC以上を売却している。
05:50
ストラテジーのセイラー会長、6900億円相当のビットコイン売却の噂を否定
ストラテジーのマイケル・セイラー会長が47000BTCの売却憶測を否定した。オンチェーン上の動きは保管業者の入れ替えによるもので、実際に購入ペースを加速させていると説明。
11/14 金曜日
21:20
CourtYard(コートヤード)でトレカをNFT化|使い方を初心者向けに徹底解説
トレーディングカードをNFT化して取引できるCourtYard(コートヤード)の使い方を解説。アカウント開設からPolygon上での取引方法、ガス代準備、リスクまで初心者向けに図解で詳しく紹介します。
21:00
ビットコインウォレットのおすすめは?種類・選び方・アドレス作成手順まで解説
ビットコインウォレットの種類や違い、安全な選び方を徹底解説。ハードウェア・ソフトウェアの比較からアドレス作成、セキュリティ対策まで初心者にもわかりやすく紹介します。
17:19
米ビットコイン現物ETF、過去2番目の規模の純流出 リスクオフが加速
11月13日、ビットコイン現物ETFは8.7億ドル(約1,340億円)の純流出を記録し、過去2番目の規模に。イーサリアムETFも3日連続で流出。FRB当局者の慎重発言を受け、仮想通貨と米国株が同時に下落。専門家は健全な調整との見方も。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧