はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

著名アナリストWilly Woo、ビットコインの急落要因を独自考察

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン急落の背景

暗号資産(仮想通貨)のオンチェーンアナリストのWilly Woo氏が、先週末に大幅下落したビットコイン(BTC)の下落要因を考察した。

BTCは14日に過去最高値の700万円台に到達するもその後反落。18日にかけて大幅安となった。

出典:CoinMarketCap

Willy Woo氏はこの背景として、中国のBTCマイナーの採掘速度(ハッシュレート)急落や、バイナンス上の大量入金などが影響した可能性があると見ている。

関連:ビットコイン暴落の背景、個別銘柄ではQTUMが最高値更新

採掘速度の急落

Woo氏は、下落要因として15日から16日にかけて急落したビットコインのハッシュレート(採掘速度)を挙げた。ビットコインのハッシュレートはBTCブロックのマイニングを行うマイナーの機器の採掘速度を指す指標だ。

CoinPostでも報道した通り、中国北西部で停電が発生してこの影響で中国に拠点を置く大手マイニングプールがオフラインとなり、ハッシュレートの異変につながったとWoo氏は述べた。

関連:ビットコイン採掘レートで異常値、背景は?

Woo氏は、ビットコイン価格とハッシュレートがこれまでも相関性を持っていたと指摘し、ハッシュレートの急落が価格の下落につながったと分析した。過去には2017年11月にも同様の現象が発生したと述べ、1日辺りのハッシュレートの下落率では今回が最高だったという。

クジラの動向

さらにWoo氏は、16日に仮想通貨取引所バイナンス上で約9,000BTC(約600億円)の資金流入が確認されたと指摘した。

バイナンスは、欧州地域よりアジア地域からのユーザー割合が高いことから、Woo氏はこの大口投資家が中国事情に精通している(ハッシュレート急落を察知した)人物だと予想し、一部のクジラが利益確定売りを図ったと分析した。

Woo氏によれば、デリバティブ市場ではすでに13日時点から「3ヶ月先物」のセルオフ(大量売りに伴う急落)が発生しており、これが売り圧を強めた。結果的にこれらの要因が併さり、サポートライン(下値支持線)となっていた59,000ドル(640万円)を下回り、大量清算の引き金となったとしている。

長期では強気目線を維持

Woo氏は、長期的には強気目線を崩していない。要因として、以下のファンダメンタルズ(オンチェーンデータの傾向)を挙げた。

  • 右肩上がりの新規ユーザー数の増加率
  • 強気ホルダーによる押し目買い
  • ビットコインの参入価格
  • (押し目買いを示す)SOPR指標のリセット

新規ユーザーの増加

Woo氏は、「ビットコインの新規ユーザー数は、直近2〜3週間で増加傾向が顕著になっている」と指摘。個人投資家の参入が目立っているとした。

参入価格チャート

また、ビットコインの参入価格を示すUTXO(未承認トランザクション)指標からは、ビットコインの時価総額1兆ドルラインを超えてから動いたビットコイン数は、全体の流通量の「13%」に上ると指摘。

参入価格の多くは長期保有者の3,000ドル以下であることから、依然として強いと述べた。

押し目買いを示すデータ

さらに、強気のホルダー(長期保有者)がビットコインの押し目買いをしている考察した。ビットコインのSOPR指標がリセットされていることが根拠にある。SOPRこと「Spent Output Profit Ratio」は、ビットコインの利益率を表すオンチェーン指標だ。

同指標は、BTC売却時の価格を購入時の価格で割って算出するもので、1.0を超えている場合は投資家の「利確」を、1.0を下回った場合は投資家が「損切り」していることを示す。

Woo氏は、SOPR指標が切り下がっていることから、「押し目買いに最適なタイミング」だと分析。これらの要因から長期的に強気なセンチメントは変わらないと持論を展開した。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/16 火曜日
18:08
米SEC委員長が警告、「仮想通貨が史上最強の金融監視システムになる恐れ」
SEC委員長が仮想通貨タスクフォース円卓会議で、過度な規制により仮想通貨が史上最強の金融監視システムになる恐れがあると警告。国家安全保障とプライバシー保護のバランスを強調し、トランプ政権の方針と一致する姿勢を示した。
17:22
ナスダック、23時間取引体制を提案 仮想通貨取引モデルが影響か
ナスダックが1日23時間の株式取引体制を米SECに提案。仮想通貨の24時間取引が投資家の期待を変化させたことを背景に、2026年後半の導入を目指す。NYSEも22時間取引の承認を取得済み。
16:15
ペイパル、SparkでPYUSD貯蓄商品をローンチ 年利4.25%
ペイパルがSparkと提携し、年利4.25%のPYUSD貯蓄商品を開始。10億ドルの預金目標を掲げ、Paxosの連邦免許取得により規制面での優位性も確保。
15:27
中国で仮想通貨マイニング施設が大規模停止か 当局が2週間前に警告
中国新疆で仮想通貨マイニング施設の大規模停止が報じられた。ビットコインのハッシュレートが急落し、40万台のマシンが停止したとの推定も。2021年の全国取り締まり後、地下で復活していたマイニング活動に再び規制の動きか。
13:30
2025年ブロックチェーン人気ランキング、XRP初のトップ10入り=CoinGecko
CoinGeckoが2025年ブロックチェーン人気ランキングを発表した。ソラナが2年連続トップとなるも関心度は12ポイント減少した。XRPレジャーが初のトップ10入りを果たし、SuiとBNB Chainのシェアが大幅に拡大した。
13:00
Visa、銀行向けステーブルコイン事業支援を開始
決済大手Visaが「ステーブルコイン・アドバイザリー・プラクティス」を立ち上げた。銀行や企業のステーブルコイン戦略構築を支援する。
11:07
トランプ関連のアメリカン・ビットコイン、1000BTCを追加購入
トランプ関連のアメリカン・ビットコインが12月に1000BTC以上を追加購入。上場企業上位100社の保有総額は108万BTC超に達し、企業のビットコイン財務戦略が加速。
11:05
SBIとスターテイル、信託型円建てステーブルコイン共同開発へ
SBIホールディングスとStartale Groupが日本の金融規制に準拠した円建てステーブルコインの共同開発でMOUを締結。信託型3号電子決済手段として2026年度1Qのローンチを目指す。
10:20
仮想通貨「市場構造法案」採決は2026年に先送り
米上院銀行委員会がビットコインなど仮想通貨の市場構造を定める「市場構造法案」の採決を来年に先送りした。超党派による協議が継続中だ。
10:05
仮想通貨投資商品、先週は約1340億円の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週における資金フローは約1,340億円の純流入だったと報告。ビットコインなどの原資産別のデータも公開している。
09:59
ビットコインのアクティブアドレスが1年ぶりの低水準に、マイナー収益圧迫
ビットコインのアクティブアドレスが66万件と1年ぶりの低水準に落ち込み、マイナー収益も減少。Glassnodeによると、ETF承認後に取引がオンチェーンからETF経由にシフトしており、手数料の低迷が続けば長期的なネットワークセキュリティに懸念が生じる可能性がある。
09:35
メタマスクがビットコイン対応を追加、法定通貨での購入や送金が可能に
イーサリアム最大級のウォレット、メタマスクがビットコインのネイティブサポートを発表した。法定通貨での購入、ネットワーク送金、他の仮想通貨との交換機能が利用できるようになった。
08:30
ビットワイズ、ハイパーリキッドETFの修正届出書を提出 
ビットワイズが16日、ハイパーリキッドETFの修正登録届出書を提出し、ティッカーシンボルと運用手数料を設定した。ブルームバーグのアナリストは、通常こうした動きは上場が近いことを示すと指摘。
08:05
ビットコイン一時80万円下落、米規制先送りと雇用統計前で市場に警戒感広がる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは直近24時間で一時約80万円下落した。米上院で市場構造法案の審議が2026年へ先送りされることが決定されたことに加え、米雇用統計が16日に発表されることを受け、投資家の警戒感が高まったことが主な下落要因である。
07:50
トランプ大統領のFRB議長候補、仮想通貨支持派ハセット氏に反対の声=CNBC
CNBCによると、FRB議長候補として有力視されていたケビン・ハセット氏に対し、トランプ大統領に近い高官らから反対の声が出ている。トランプ氏は13日、ケビン・ウォーシュ元FRB理事が候補リストのトップに浮上したと述べた。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧