はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨イーサリアム約3ヶ月ぶり40万円台に、過去最高値も視野

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアム高騰

仮想通貨(暗号資産)市場で、イーサリアム価格が再び40万円を超えた。2日9時時点で前日比10%を上回り、国内で取引される主要銘柄では高騰率1位となっている。

イーサリアムが40万円を超えたのは、2021年のアルトシーズンのピークに達した今年5月以来で、再び最高値更新も視野に入る。

上昇要因としては、①トークン供給量が減少するネットワークアップデートのEIP 1559(Ethereum Improvement Proposal)の影響のほか、②レイヤー2ソリューションArbitrum Oneのメインネットローンチ、③昨今の分散型金融(DeFi)や非代替トークン(NFT)の市場規模急拡大、④上値抵抗線のブレイクなど、複数の要因が後押ししたものと思われる。早ければ2022年初には、イーサリアム2.0のステーキングシステムへの移行も控える状況だ。

ETH/USD日足

EIP-1559

新たな手数料モデルなどを導入したイーサリアムの改善案のEIP-1559は、ロンドン・ハードフォークに含まれる改善案の一つとして実装された。

ポイントは2点ある。1点目が手数料が変動する「第一価格オークション方式」の廃止、固定価格販売と呼ばれる別のメカニズムに移行した点だ。固定価格販売ではプロトコルが価格を提示されることになり、イーサリアムネットワークを利用するユーザーはネットで商品を購入するように、その価格を支払うかどうかを選択することが可能になった。

2つ目が、これまでマイナー(採掘業者)に支払われてきた提示価格の基本料金(ベースフィー)が、焼却(バーン)されるようになった点。市場に出回るイーサリアムのトークン供給量が大幅に減少することで希少価値が向上。デフレ資産性が生じるなど新たな変化を生んでいる。

執筆時点でのバーン量は、16万ETHに達し日本円にして638億円に相当する。イーサリアム自体のインフレーションレートは約4%で推移していたが、EIP-1559導入後は2%付近まで減少している。

出典:etherchain.org

CoinMetricsのデータによると、一時的に指摘があったEIP-1559に対応するトランザクション量も約50%に達しており、EIP-1559フォーマットの採用状況も良い傾向を示している。

出典:CoinMetrics

EIP-1559のより詳細の解説はこちら

市場の関心集めるイーサリアム改善案「EIP-1559」Deribitアナリストが分析
仮想通貨イーサリアムのガス改善提案「EIP-1559」が投資家の関心を集めている。7月に予定される大型アップデート「ロンドン」での実装と影響について、大手仮想通貨デリバティブ取引所Deribitのリサーチャーの寄稿内容を翻訳、解説した。

関連データも影響受けず

その一方で、EIP-1559の実装で影響が懸念されたマイニングハッシュレート(採掘速度)などの影響が、データ上で見られていないこともポイントとして挙げられる。

ハッシュレートは直近の高値を更新。難易度は17年の最高値を更新し、先週過去最高値となった。イーサリアムの保有状況も堅調で、1年間を超えてイーサリアムを中長期保有するアドレス数はますます増加しており、過去最高を更新している。

Arbitrum Oneメインネット

9月1日には、イーサリアムのレイヤー2ソリューション「Arbitrum(アービトラム)」の第1号となるネットワーク『Arbitrum One』のメインネットがローンチされた。

Arbitrum Oneは、高速な処理速度を有するネットワークで手数料が極めて低い。イーサリアムのメインネットが渋滞すると、Gas代とされるネットワーク手数料が高騰する傾向があり、ユーザーの利便性に支障をきたしてきた。Arbitrum Oneは、他のL2ネットワークと同様に、ネットワーク渋滞を解消するために開発されたL2ソリューションとなる。

関連:ビットコイン売り先行で揉み合う、NFT取引活性化でイーサリアムのガス代高止まり

特に通貨間交換需要の高いDeFi(分散型金融)市場では、UniswapやSushiSwap、Balancerといった大手DeFiプラットフォームが、相次いでArbitrum Oneの採用を発表。実用化を織り込み始めた。以下は、SushiSwapのCTOがSNSにあげたArbitrum One版のSushiSwapのスワップ事例であり、高速化は明らかだ。

Arbitrum Oneがローンチする前の今年7月には、「Optimistic Ethereum」という別のL2ソリューションがローンチされていた。Uniswapなどもアルファ版として採用しているが、Optimistic Ethereumの場合、L2からイーサリアムメインネットに出金するにあたり、7日間の期間を要する点から、ユーザーの資金運用の効率性で課題もあった。

一方、Arbitrum Oneでは、より迅速かつ自由に出金できるため、グローバルマーケットで取引する投資家などの利便性がより改善されているという点が、DeFi市場への採用率を押し上げるとの見方が出ている。

関連イーサリアムL2ソリューション「Arbitrum One」、メインネットが正式にローンチ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/31 水曜日
14:00
ブラックロックの2026年投資展望 AI投資が米株式市場を牽引、ステーブルコインは金融の架け橋に
ブラックロックの2026年投資展望レポートでは、AI関連投資が米国株式市場を牽引し、生産性向上で171兆円の経済効果が見込まれると分析した。また、38兆円規模に成長したステーブルコイン市場について決済システムへの統合が進み、トークン化された金融システムへの第一歩となると見ている。
12:00
2026年末のビットコイン価格はどうなる?有識者7人に予想を聞いた
ビットコイン2026年末価格予想を暗号資産(仮想通貨)業界の著名人7人が回答した。平均は12.3万ドルで約40%の上昇見込み。FRB政策、機関投資家参入、半減期アノマリー崩壊など注目ポイントを分析。強気派と慎重派の見解を比較し、相場の行方を占う。
11:00
仮想通貨TOP20と国内発トークン、25年の騰落率は
ドナルド・トランプ氏の米大統領就任やビットコインの最高値更新があった2025年。本記事では同年の時価総額上位銘柄と国内発プロジェクトのトークンの年間騰落率をまとめている。
10:00
激動の2025年 仮想通貨の時価総額トップ20、過去8年間における順位変動は
2025年はビットコインが12万ドルを突破した。仮想通貨に肯定的な米トランプ政権が始動した1年を終えるにあたり過去8年間において仮想通貨の時価総額の順位がどのように変動してきたかを振り返る。
12/30 火曜日
14:00
米カリフォルニア州の超富裕層への「5%資産税」に業界猛反発 仮想通貨起業家流出の懸念も
米カリフォルニア州で純資産10億ドル超の富裕層に5%課税する提案が行われ、Kraken創業者やBitwise CEOをはじめとする仮想通貨・テック業界リーダーが強く反発し、警告を発した。株式、不動産、仮想通貨などを対象とし、未実現の含み益にも課税される点が問題視されている。
14:00
コインベース・ベンチャーズが注目する2026年の仮想通貨4大トレンドとは
米最大手コインベースの投資部門コインベース・ベンチャーズが2026年に積極投資する4分野を発表した。RWA永久先物、専門取引所、次世代DeFi、AIとロボット技術など、次のブレイクアウトが期待される仮想通貨領域について紹介。
12:32
ビットマイン、イーサリアム買い増し 独自のステーキング・インフラも準備中 
ビットマインの仮想通貨イーサリアム保有量が411万枚に到達した。年末の価格下落を好機と捉え買い増しを行っている。2026年には独自ステーキング基盤も公開予定だ。
10:00
2025年の仮想通貨市場を重要ニュースから振り返る
2025年は仮想通貨を支持するドナルド・トランプ氏が米大統領に就任し、相場は米国の動向から大きな影響を受けた。本記事では、ビットコインの最高値更新など1年間の重要ニュースを振り返る。
09:50
仮想通貨投資商品、先週700億円超の純流出 XRP・ソラナは好調維持=CoinShares
仮想通貨投資商品から先週700億円超が流出した。CoinSharesは投資家心理がまだ完全に回復していないと分析した。一方で資産別ではXRPとソラナへの流入は好調だった。
12/29 月曜日
14:23
ビットコインは持続的上昇局面に?4年サイクル論争と機関投資家の影響力
Bitwise CIOマット・ホーガン氏が「ビットコインの4年サイクルは終焉し、持続的上昇局面に入った」と主張した。ハーバード大学など大手機関がBTCを保有し、個人投資家から機関への資産移転が進行。ボラティリティ低下の理由と、「階段を上りエレベーターで降りる」値動きパターンを専門家2人が詳しく解説。
13:35
AIや仮想通貨のショッピング活用進む Z世代が牽引か=Visaレポート
決済大手ビザの調査で、ショッピングにAIツールや仮想通貨を利用する消費者が増加していることが判明。特にZ世代が牽引していた。ステーブルコイン送金への関心も高まっている。
09:44
スベルバンク銀、ロシア初の仮想通貨担保ローン発行
ロシア最大の銀行スベルバンクが同国初の仮想通貨担保ローンを発行した。ビットコインマイニング企業に融資し、デジタル資産担保の仕組みを検証している。
12/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、MTGOXハッキング容疑者関連のBTC送金やearnXRPローンチなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧