はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ポリゴン(MATIC)、開発者がハードフォークを提案 reorg問題解消へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ガス代の急騰とチェーンの再編成に対応

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のスケーリングソリューション「ポリゴン(MATIC)」が、近くハードフォークする可能性が指摘された。

仮想通貨メディアThe Blockによると、ポリゴンラボの開発者がPoS(プルーフオブステーク)ブロックチェーンのハードフォークをコミュニティに提案。その目的は、取引手数料(ガス代)の急騰とブロックチェーンの再編成(リオーグ)に対処し、ポリゴンのパフォーマンスとセキュリティの向上を目指すものだという。

承認された場合、アップグレードは1月17日に行われる予定だ。

このアップグレードについては、ポリゴンサイドチェーンの機能性向上に関する取り組みの一環として、昨年12月からガバナンスフォーラムで議論されてきた経緯がある。

ポリゴンとは

イーサリアムのスケーラビリティ問題に取り組むセカンドレイヤープロジェクト。「Polygon PoS」や「Polygon zkEVM」など複数のソリューションを開発し、大手企業に採用される事例が続いている。

▶️仮想通貨用語集

再編成の防止

ハードフォークが第一の目標としているのは、チェーンの再編成(リオーグ=reorg)が起こる可能性を低減させることだ。リオーグは、一つのチェーンが作業中のチェーンよりも長くなった際に発生するが、ポリゴンのPoSメインネットのコンセンサスメカニズムの性質により、リオーグが発生しやすくなっているという。

異なるノードが異なるタイミングでコンセンサスに達することで、ブロックを上書きしてしまう可能性が指摘されている。

リオーグが発生すると、どのチェーンが「正当なのか」を判断するための調整が必要となり、取引が完了したかどうかの検証が困難になる。

この問題に対処するため、開発者は成功した取引の検証に関して、ブロックの確定時間の短縮につながる措置を提案。バリデータが連続して生成できるブロックの数(スプリントの長さ)を現在の64ブロックから16ブロックに減らすことで、一人のバリデータによるブロック生成が可能な時間を128秒から32秒に変更する。

この措置により、ブロック生成に二人目や三人目のバリデータが介入する可能性が低くなり、結果的にリオーグが発生する回数が減らせると開発者はみている。

ガス代急騰の低減

アップグレードの第二の目標は、手数料の基本料金の変動をより滑らかにすることで、ガス代の急騰を低減することだという。

ポリゴンではブロック生成の需要が高い時期に、基本料金が急激に上昇するという事態が発生していた。そのため、その時々の需要に応じて、取引の基本料金の変化速度を決定するパラメータ「BaseFeeChangeDenominator」を変更する措置が提案されている。

ポリゴンとWeb3

昨年来、Web3関連でポリゴンと数々の大手企業との提携や採用が相次いでいる。

  • スターバックス:ロイヤリティプログラムのWeb3体験提供にポリゴンを採用
  • インスタグラム:ポリゴンのNFT(非代替性トークン)に対応、アプリでクリエータによるNFT発行と販売が可能に
  • バミューダ諸島のジュエルバンク:米ドル建てステーブルコインの発行基盤にポリゴンを採用
  • デイズニー:デジタルコレクタブル開発でポリゴンと協業
  • Magic Eden(ソラナ基盤のNFT電子市場):ポリゴンNFTを導入
  • ワーナー・ミュージック:NFTの音楽プラットフォーム開発で提携
  • マスターカード:音楽アーティスト向けのWeb3育成プログラムの基盤にポリゴンを採用

関連:マスターカード 音楽NFTアクセラレーターを発表、ポリゴンを採用

Web3とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴としては、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

▶️仮想通貨用語集

仮想通貨関連企業の多くが大規模な人員削減を余儀なくされる中、ポリゴンは昨年9月、提携面やWeb3系の開発陣強化のため、約40%に当たる200人超の人員増強を検討していると報じられた。

関連:Web3プロジェクトのポリゴン(MATIC)、40%の人員増強へ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
06:30
ビットコイン保有企業の指数除外方針に反対、ストライブ社がMSCIに書簡
米ナスダック上場企業ストライブがMSCIに対し、ビットコイン保有企業を株式指数から除外する提案に反対する書簡を送付した。同社は7500BTC以上を保有する企業として、50%基準は不公平で実行不可能だと主張。
05:55
仮想通貨評価損不計上でフィスコとクシムに課徴金勧告 金融庁監視委が虚偽報告を指摘
証券取引等監視委員会が5日、フィスコとクシムに対し、仮想通貨の評価損を適切に計上せず有価証券報告書に虚偽記載を行ったとして、それぞれ1500万円と1200万円の課徴金納付を勧告した。
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧