はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

G20金融安定理事会、仮想通貨規制で9つの推奨事項

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨規制で9項目を勧告

主要20ヵ国(G20)の国際金融監督機関である金融安定理事会(FSB)は17日、暗号資産(仮想通貨)規制に関わる9つの推奨事項を発表した。同時にステーブルコインに関する推奨事項も改訂している。

FSBは、昨年の旧テラエコシステムの崩壊やFTX破綻、それに伴う債務不履行の連鎖などが背景にあったことを示唆しており、次のように述べた。

過去1年間の出来事は、仮想通貨と、仮想通貨業界の本質的なボラティリティ(価格が不安定であること)と構造的脆弱性を浮き彫りにした。

彼らはまた、仮想通貨エコシステムにおける主要なサービスプロバイダーの破綻が、エコシステムの他のプロバイダーなどへリスクを急速に広げることがあると示した。

推奨内容

FSBは、以下の9項目を推奨している。

  1. 当局が適切な規制権限とツールやリソースを持ち、市場を監視していくこと
  2. 総合的な規制フレームワークを構築すること
  3. 国際的な協力、調整、情報共有
  4. ガバナンスのフレームワークを構築すること
  5. リスク管理のフレームワークを構築すること
  6. データの収集、記録、報告
  7. 仮想通貨企業に多面的な情報開示を義務付ける
  8. 企業同士の相互依存を監視する
  9. 何種類かの事業を行う企業を適切に監督する

「ガバナンスのフレームワーク」については、仮想通貨企業が明確で包括的なガバナンスフレームワークを作成し、開示することを求めるべきだとしている。その企業の事業におけるリスク、規模、複雑さ、金融安定性リスクなどに対処したものでなければならないとも続けた。

「リスク管理のフレームワーク」についても、トークン発行者や取引プラットフォームなどの仮想通貨企業に対して、リスク対応の枠組みを構築することを求めるものだ。

「何種類かの事業を行う企業の管理」に関しては、複数の機能や活動を行うサービスプロバイダと関連会社が、利益相反や、各機能の分離などについての適切な規制や監視を受けることを確実にすべきだと勧告している。

この項目は、破綻した仮想通貨取引所FTXが、投資事業を行っていたグループ企業アラメダリサーチに顧客資金が不正流用していたことなどを念頭に置いたものだと思われる。

また、大手仮想通貨企業が、取引所、マーケットメイキング、流動性提供など様々な機能を一手に引き受けていることは利益相反その他の観点からリスクがあるとも、複数の規制機関などが指摘しているところだ。

ステーブルコインについても勧告

FSBは、ステーブルコインについても、公開協議や関係者からのフィードバックを受けて推奨事項を改訂した。

リスク管理や情報開示、国際協力など仮想通貨全般に関する推奨事項と同様の項目の他、ユーザーが資産を償還する権利や、安定化メカニズム、資本要件などについての監督を推奨した。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、アルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。
14:49
日本初の仮想通貨建てクレジットカード「Slash Card」が登場 β版の事前登録開始へ
日本初の暗号資産建てクレジットカード「Slash Card」がβ版の事前登録を開始する。米ドル連動型ステーブルコインUSDC担保サービスで物理・バーチャル両対応。ソラナやイーサリアムなどマルチチェーン互換性とトークン還元リワードを特徴とし、Web3技術を現実世界の決済に橋渡しする。
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。
10:02
ロビンフッド、トークン化した米国株やETFの取引サービスを欧州で提供
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、トークン化した米国の株やETFの取引サービスをEUユーザー向けにローンチしたと発表。独自ブロックチェーンを開発していることも明かした。
09:55
テキサス州、戦略的ビットコイン準備金設立に続き「金・銀」を法定通貨として認可
テキサス州のアボット知事が金・銀を日常取引の法定通貨として認可する法案に署名。戦略的ビットコイン準備金設立法案も成立し、米国初の大規模な貴金属・仮想通貨政策を実現。
09:40
ビットコインマイニング難易度が7.5%低下 米テキサス州猛暑が影響か
仮想通貨ビットコインのマイニング難易度が約7.5%低下した。米テキサス州の猛暑による電力制限が主要因と指摘されている。6月中旬にハッシュレートも下落していたところだ。
09:15
ナスダック上場企業SRM、140億円のトロン財務戦略完了でTRXをステーキング
フロリダのテーマパーク向け記念品製造企業SRM Entertainmentが、1億ドルのTRON財務戦略の一環として3.65億TRXをJustLendにステーキングした。年率最大10%のリターンを目指す。
08:55
ドイツ最大手銀行グループ『シュパーカッセ』、2026年夏に個人向け仮想通貨取引開始へ=報道
ドイツ最大の銀行グループSparkassenが方針転換し、個人顧客向けビットコインなど仮想通貨取引サービスを2026年夏に開始予定。EU規制整備を背景に3年ぶりの決定となる。
08:10
SEC、ビットワイズ・イーサリアムETFのステーキング承認判断を延期
米証券取引委員会がビットワイズ社申請のイーサリアムETFのステーキング機能追加提案の承認判断を延期。投資家保護と公正な市場慣行への適合性について追加審査を実施中。
07:45
サークル、米国でナショナル・デジタル通貨銀行設立を申請
米ステーブルコイン発行企業サークルが米通貨監督庁にナショナル・トラスト銀行設立を申請。承認されればUSDC準備金の自己管理と機関投資家向け仮想通貨カストディサービス提供が可能に。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧