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ビットコインリバウンド局面で仮想通貨全面高、米大手マイニング企業CEOが下落相場に言及

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

25日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比299ドル(0.76%)安の39,112ドル、ナスダック指数は220.8ポイント(1.2%)高の17,717ポイントに。調整していたエヌビディアは、前日比6.7%高の126ドルで取引を終えた。

東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は、前日比553円(1.4%)高の39,726円となった。

米国株の暗号資産(仮想通貨)関連銘柄では、ビットコインの市場価格に相関する形で大手取引所のコインベースが前日比4.4%高と反発。マイクロストラテジーは9.0%高の1495ドルまで株価を回復している。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比2.5%高の1BTC=62,176ドルに。

BTC/USD日足

アナリストからは日柄調整は不十分との声もありサポートライン(下値支持線)の出来高としては心許ないが、値幅調整としては3週間足らずで71,974ドルから58,414ドルまで直近高値から-20%相当の調整が認められる。

依然として予断を許さない相場水準ではあるものの、トレンド転換でなく、利益確定および手仕舞いのため揺り戻し(プルバック)の範疇と見るのであれば、買い圧力の戻りやすいレンジ下限に到達したと言える。過去の相場サイクルを鑑みても、下げを主導していたマイナーの大規模売りは、在庫が枯渇すれば次第に落ち着くことになるだろう。

24日の急落局面では、先物市場で相応のロスカット(強制清算)が出たほか、相場の過熱感を示す日次RSI(相対力指数)が冷え込むなど足元では売られ過ぎシグナルが出ており、ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)相場は過去数週間で大幅続落していたことから、買い戻し優勢の局面に一旦転じた。

ただし、底打ちと判断するのも時期尚早である。戻り売りに押される形で反転攻勢に失敗し、機関投資家がバケーションシーズン入りする夏枯れ相場に向けて日足終値で底割れた場合、1BTC=51,000ドル付近のサポートラインや弱気トレンド転換が意識される可能性も考えられる。

分析プラットフォームIntoTheBlockによると、ビットコインのクジラ(大口投資家)が保有するデジタルウォレットへの純流入額は、5月下旬以来の最高水準に達した。

相場が急落した24日だけで、4億3600万ドル相当の7,130BTCを買い増したとみられ、押し目買いの機運が窺える。

マラソンデジタルCEOの見解は

株式市場に上場する米大手マイニング企業マラソンデジタルのFred Thiel氏は、最近の相場動向について言及。ドイツ政府のビットコイン大量売却やマウントゴックス(Mt.Gox)の債権者へのビットコイン弁済が市場に影響を与えているとした。

また、FRB(米連邦準備制度)の利下げ期待後退などマクロ経済の見通しの悪化や、半減期で採算性の悪化したマイナー(採掘業者)が事業コスト調達のために保有ビットコインを大量売却している点についても触れたほか、ビットコイン現物ETF(上場投資信託)で流出超過が続くなど、需給の減少を示していることも一因に挙げた。

Thiel氏は、ビットコインの市場価格が、採掘事業を行う関連銘柄であるマラソン・デジタルの株価に与える影響について、「ボラティリティの影響を直接受けるため、リスクを軽減するために強固なバランスシートを維持し、事業活動を多様化することが重要だ」と述べた。

ブロックチェーンインテリジェンスサービスArkhamのデータによれば、ドイツ政府は25日にかけて、2400万ドル(38億円)相当のビットコイン(BTC)をクラーケンやコインベースなどに送金した。

ドイツ政府は、過去に違法取引やマネーロンダリングの疑いで犯罪収益として押収した多額のビットコインを保有している。

ウォレットのオンチェーンデータからは、19日に1億3000万ドル、6月20日に6500万ドル相当のBTC送金が確認されており、これに次ぐ形で追加売却した可能性がある。

関連:ビットコイン続落で2週連続陰線、市場から警戒される3つの下落要因は?

また、2014年に経営破綻した大手暗号資産(仮想通貨)取引所マウントゴックス(Mt.Gox)が、債権者への弁済を7月上旬にも開始することがわかり、売り圧力懸念が台頭した。

マウントゴックスの債権者は約127,000人に及び、その弁済資金として94億ドル相当の140,000 BTC以上が保有されていると見られるが、諸般の事情からその全てが直ちに市場売却されることは考えにくい。ギャラクシー・デジタルの調査責任者などの専門家らは、相場への影響はありながらも、リスクは限定的と見ているようだ。

詳細:マウントゴックスの売り圧懸念でビットコイン急落、思惑先行の指摘も

なお、主要アルトでは、仮想通貨市場時価総額2位のイーサリアム(ETH)が2.2%高の3414ドル、5位のソラナ(SOL)が4.8%高の139ドル、10位のドージコイン(DOGE)が5.8%高の0.12ドルといずれも反発した。

当面の間は、テーマの一つに暗号資産(仮想通貨)関連が取り沙汰される米大統領選の行方と米SEC(証券取引委員会)の動向のほか、イーサリアム(ETH)現物ETF(上場投資信託)がいつ株式市場および証券会社に上場して取引できるようになるのか、機関投資家によるイーサリアムETFの買い入れがどれほどの水準で進むかが焦点となりそうだ。

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