はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

欧中銀ラガルド総裁、「ビットコインはEU圏の国家準備金とはならないだろう」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

チェコのビットコイン保有案を牽制か

欧州中央銀行のクリスティーヌ・ラガルド総裁は30日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)が、欧州連合(EU)加盟国の中央銀行の準備金に含まれることはないだろうと述べた。

EU加盟国であるチェコの中央銀行で、準備金としてビットコイン保有を検討する案が浮上しているが、これを牽制した格好となる。ラガルド氏は、次のように説明している。

ECBの政策理事会、そしておそらく一般理事会でも、準備金は流動性があり、安全で、マネーロンダリングやその他の犯罪行為の疑いのある資産は組み込むべきでないという見解がある。

このため、ビットコインは一般理事会に加盟している国の中央銀行の準備金には入らないだろうと確信している。

ラガルド氏は、こうした準備金要件についてチェコ中銀とも話して必要性を確認したと続けた。なお、一般理事会(General Council)は、ECB総裁、副総裁、およびEU加盟国の中央銀行総裁で構成されている。

今回の発言は、チェコ国立銀行(中央銀行)のアレシュ・ミフル総裁が、同国の準備金の5%をビットコインで保有する計画を提案していることを受けたものだ。もし仮にこの計画が実現すればチェコは約1.1兆円相当のビットコインを購入することになる。

関連チェコの中銀総裁、準備金の5%をビットコインで保有することを提案へ=FT報道

一方で、チェコ中銀のミフル氏自身も、29日にはビットコイン準備金について「現時点では、分析と議論の段階に過ぎない」として、次のように述べていた。

ビットコインはボラティリティが非常に高いため、他の資産との相関性が低いという現在の性質をうまく利用することが難しくなっている。

私は30日、中銀のチームに、ビットコインが準備金に果たす潜在的な役割を評価するよう依頼する予定だ。それ以上でもそれ以下でもない。

なおミフル氏は以前、ビットコインをポートフォリオに入れる利点の一つとして他の資産との相関性が低いことを挙げていた。30日に開催されたチェコ中銀理事会は、準備金に新たな資産クラスを追加することを検討するとしたが、ビットコインについては言及していない。

ミフル氏は29日時点で、「金(ゴールド)の保有を0%から約5%へと徐々に増やし、株式を30%にすることを計画しているが、ビットコインは検討段階だ」とも説明していた。

米国政府はビットコイン備蓄を評価

米国では、仮想通貨に積極的なドナルド・トランプ氏が大統領に再選したことで、ビットコイン準備金についての議論も活発になると予想されるところだ。

トランプ氏は、米司法省が犯罪資金などとして押収したビットコインをそのまま戦略的備蓄とすることを提案していた。また、共和党のシンシア・ルミス議員はより積極的に、政府がビットコインを購入して準備金の一部とする法案を提出している。

トランプ氏は、仮想通貨市場に関する作業部会を設立する大統領令を発令した。この中には、「戦略的国家デジタル資産備蓄の創設を評価する」ことも含まれている。

ただ、これについては「象徴的な意味合いが強く、実際のルール変更には数年かかる」との見方もある。

また、「備蓄」は今保有している分を保有することであり、ルミス議員が提案していたように「準備金として購入」することとは違うと指摘する意見もある。より積極的な動きとして市場で期待される「準備金」の実現可能性はまだ不透明だ。

関連ビットコイン準備金は実現するのか? トランプ政権の新たな動き

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/18 木曜日
16:50
「社会のジレンマを突破する」日本初のステーブルコイン発行ライセンス取得、JPYC岡部典孝氏が語る|独占インタビュー
JPYC株式会社が日本初の日本円建てステーブルコイン発行ライセンスを金融庁から取得。代表の岡部典孝氏が語る100万円制限の実態、3年後10兆円の発行目標、プログラマブルマネーがもたらす金融革命とは。
13:40
ウォーレン米議員ら、トランプ政権の仮想通貨特命官に対する倫理調査を開始
エリザベス・ウォーレン米上院議員ら8名の民主党議員が、トランプ政権のAI・仮想通貨特別顧問デービッド・サックス氏の特別政府職員としての任期制限超過疑惑について倫理調査を開始した。130日の上限を超過している可能性を指摘し、詳細な勤務日数報告を要求している。
13:35
米SECが承認、BTCやXRP投資のマルチ仮想通貨投資信託のETF転換
米SECがグレースケールのマルチ仮想通貨ETPを承認し、ビットコインやイーサリアムなど5銘柄への一般投資家アクセス投資が可能になった。新たな包括的上場基準も同時に導入されている。
13:02
ポリマーケットでの裁定取引で年間60億円の利益発生か 研究者ら分析
分散型予測市場ポリマーケットでミスプライシングを利用した裁定取引により年間60億円の利益が発生しているとの論文が発表された。研究者による分析を解説する。
12:04
FRB利下げ決定も仮想通貨の市場反応は限定的、BNB前週比9.2%高で1000ドルの大台迫る
FOMCでは米FRBが0.25%利下げを決定したが、暗号資産(仮想通貨)への影響は限定的だった。主要アルトコインでは、BNBが前週比9.2%高の1,000ドル目前に。背景としては、バイナンスの規制環境の進展の兆しとMegadropなどの需要が挙げられる。パウエル議長は年内2回の追加利下げを予想するも慎重姿勢を維持。
11:03
業界の行方を決める「天王山」に臨む──ビットバンク廣末氏が描く未来戦略
ビットバンク廣末紀之CEOが語る、預かり資産1兆円規模への成長と今後の展望。金商法への移行と分離課税実現に向けた2025年後半は業界の「天王山」。
11:00
ビットコイン・トレジャリー企業の勢い減速か、4社に1社が純資産割れで取引=K33報告
K33リサーチなどが報告したところによると、ビットコイン・トレジャリー企業の4分の1が純資産価値を下回る時価総額で取引されており、業界の統合が進む可能性が指摘された。
10:02
ヴィタリック、イーサリアムの開発計画をプレゼン
ヴィタリック・ブテリン氏は、仮想通貨イーサリアムの開発計画についてプレゼンを行った。大阪で開催されているイーサリアムのカンファレンスEDCONに登壇した。
09:40
フォワード・インダストリーズ、最大5900億円規模の資金調達でソラナ戦略を推進
米上場企業フォワード・インダストリーズが最大40億ドル規模のATM増資で仮想通貨ソラナトレジャリー戦略を推進する。DeFi Development Corpもソラナ買い増しを発表した。
08:45
トランプ・ジュニア出資のサムザップ、750万ドージコインを初購入
米ナスダック上場のサムザップメディアが750万ドージコインを200万ドルで公開市場から初回取得したと発表した。
07:20
米SEC、仮想通貨ETF上場手続きを大幅簡素化へ
米証券取引委員会が、ナスダック、Cboe BZX、NYSEアルカの3大取引所による包括的上場基準を承認。今後、仮想通貨を含むコモディティベース株式の上場プロセスが大幅に簡素化される見通しである。
07:10
SBI新生銀行、トークン化預金「DCJPY」の導入を検討へ
SBI新生銀行は、円建てトークン化預金DCJPYの導入を検討すると発表。JPモルガンらが参加するプラットフォームを活用し、トークン化預金での多様な外貨の取り扱いも検討する。
06:50
仮想通貨取引所Bullish、NY州からビットライセンス取得 米国展開へ
機関投資家向け仮想通貨取引所ブリッシュが17日にニューヨーク州金融サービス局からビットライセンスと送金業ライセンスを取得したと発表した。
06:25
マネーグラム、ステーブルコイン送金サービス開始 
国際送金大手のマネーグラムが9月17日にクロスミントと提携しステーブルコインを活用した新たな送金サービスを南米コロンビアで開始すると発表した。
06:02
カルシ、予測市場エコシステムハブ開始 ソラナとベースと提携
予測市場プラットフォーム大手Kalshiが17日、ソラナとベースとの提携によるエコシステム支援ネットワーク「カルシエコ」の開始を発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧