はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン1万ドルを下回る 仮想通貨市場暴落原因を時系列で解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン1万ドル下回る
ビットコインが急落、1万ドルを一時下回る。仮想通貨市場が売りに傾いた3つの要因を時系列の相場ニュースから読み解く。

ビットコイン1万ドル下回る

仮想通貨市場ではビットコイン相場が急落、24時間で1000ドル幅の下落を記録。一時1万ドルを割り込んだ。5日間連続で値を落としたビットコインに、アルト市場でもトレンド転換が警戒され連れ安に。15日の仮想通貨市場は全面安相場となった。

市場の状況を整理するためにも、直近の相場ポイントを時系列で整理する。

マーケット情報時系列
ニュース 市場動向
7/8:NYAG、テザー裁判に関わる28の証拠を提出 7月29日の裁判の悪材料も、市場は上昇継続。
7/9:2度のテザー砲確認 200億円相当新規発行 半月間ほどで形成したペナント上抜けも重なり10万円幅の急騰
7/11:bitfinexで9000BTCのショートポジションが消える ロング比率80%超え 板出来高に影響なしで現渡しの可能性。ロング比率大幅優勢に警戒感。
7/11:米メトロポリタン銀行、テザー口座を半年以内に凍結する方針示す 続落に影響
7/11:ビットコイン140万円到達後に暴落 上昇相場から一転。143万円台から120万円まで、半日で20万円幅以上も暴落。直近高値到達で利食い相次ぐ。
7/11:米連銀総裁「ビットコインはゴールドのように価値貯蔵手段」発言
7/12:トランプ米大統領が仮想通貨とリブラを痛烈批判 6万円幅の反騰。宣伝効果との見方も
7/12:ビットポイントでハッキング被害 直後の相場影響は見られず
7/13:出来高水増し、以前解消されず=レポート 出来高依存が強いアルト市場に警戒感
7/14:50億ドルテザー砲の鯨動向で警戒(外部ソース) 6万円幅の反騰
7/14:USDT発行がPoloniexのUSDTチェーンスワップ作業に関連したミスであったことが判明 合計50億ドル分のテザーがバーン 未決済玉の推移から仕掛けの可能性も指摘。利確売りに伴う急落が確認。
7/14:ビットコインチャートが25MA(移動平均線)を下回る 19年の年初以降レジサポの重要ポイントを下回ったことで、急落。
7/15:Krakenメンテナンスで、Bitmexのインデックスから一時除外

時系列の情報から、現在のマーケットへの影響で大きいポイントが「テザー発行と価格操作疑惑」と「トレンド指標」、「リブラ(規制強化懸念)」であることがわかる。

2019年の4月より急ピッチな価格高騰を続けてきたビットコインを支えてきた重要ポイントが、今回の相場下落に繋がった。

MA(移動平均線)の推移

ビットコイン相場では、短期、中期、長期移動平均線のゴールデンクロスを皮切りに、過去最長の下落トレンドが転換。短・中・長期全てにおいて上昇モメンタムの強さが確認され、急ピッチな上昇トレンドに突入した。

また、中長期的な市場のレジサポラインとして機能していることで、相場の転換ポイントとして、市場が意識していた25日移動平均線がある。

ボラティリティの高い相場を継続していた7月のビットコイン市場は、11000ドルから13000ドルのレンジで推移していたものの、14日に25日移動平均線を下回ったことで、上昇相場を支えていたトレンド指標に陰りが見えはじめ、見切り売りに繋がった可能性がある。



USDT発行枚数の影響

一方で、2018年末の下落時から相関性が指摘されるテザーの動向にも、警戒心が生まれている。

市場から相関性の高さがより意識され始めた直近数ヶ月では、テザーの発行状況などを報告する大口の資金推移をトラッキングBOT「Whale Alert」のシェア数も大幅増加、市場への影響を指摘する分析もマスメディアを中心に掲載本数が増加傾向にあった。

7月上旬までは、価格操作の懸念こそ多方で指摘されていたものの、下落に傾きつつある相場の中で、テザー発行が市場反騰に繋がる動きが多く確認されていた。

事態が急変したのは14日、50億ドル(5400億円相当)のUSDT発行が報告されたタイミングにある。結論から言及すれば、OmniブロックチェーンからTronへ送る際(USDTチェーンスワップ作業)の人為的なミスにあったとの報告がテザー社のCTOから報告されているが、当時影響力を強めていた「Whale Alert」に市場が反応し、状況の悪化へと繋がった。

これまでのテザー砲が1億ドル相当のUSDTで確認されていた中で、金額にして50倍もの報告額が報告されたことで、警戒心が広がったことは、容易に想像がつく。実際に、当時の相場で一時6万円幅の反騰が確認され、事実に基づかない発行報道であることがわかると、売りが加速した。(仕込みに伴う利食いの影響も)

当時の状況を分析する仮想NISHI(@Nishi8maru)氏は、金利、プレミアム、フィネLS比などから、直前に仕込みがあった可能性も指摘している。



Facebookが支援するリブラに各国政府が警戒

GAFAの一角 Facebook社が発表した仮想通貨「リブラ」について、各国政府や規制当局からの警戒心が広がっている。

当初、市場への関心が薄れる仮想通貨市場にニューマネー流入や関心増加の呼び水になりうると期待が高まったFacebookのリブラ計画だが、その影響力の大きさを懸念して、議論する動きが加速。米上・下院で公聴会が開かれるほか、G7の主要議題の一つに入る運びとなっている。

その中で、米下院の国会議員は14日、大手テック企業によるデジタル資産の発行、維持、運用を禁止を促す議案が提出。仮想通貨業界のスケールに影響を及ぼしかねない規制草案が発表され、規制強化に市場の警戒心も強まった。

IT大手であるFacebookの金融参入に関しては、これまでの米国会でも指摘されてきた内容ではあるが、具体的な規制草案が仮想通貨市場にも関わる事例として提出されたのは始めてで、リブラだけの問題に留まらない可能性も見えてきた格好だ。

今後の注目ポイント
イベント マーケットへの影響
7/18〜19:リブラの米公聴会 大手IT企業の仮想通貨発行を禁止する草案を米国会議員が提出で、通常マーケットへの懸念拡大。
7月第3週:G7 主要(先進)7か国首脳会議 米公聴会の内容にも左右される可能性。リブラが議題に挙がる予定。
7/22:Bakktビットコイン先物、UAT開始 現物決済先物のニーズや傾向で重要なポイント。Bakkt関連動向は過去の事例でマーケット影響高。
7月29日:テザー社に関する裁判 テザー主導のビットコイン市場で、重要イベント。
8月前後:ライトコイン半減期 半減期実行日時付近は、ハッシュレート低下などや事実売りの利確ポイントとして見られる傾向。

今後のマーケット重要ポイントは? イベントと重要度まとめ

仮想通貨市場に影響を及ぼす「重要ファンダ」一覧表|ビットコイン、リップルなど【3/7更新】
ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など、仮想通貨市場に影響を与え得る重要ファンダ一覧はこちら。あらかじめイベントをチェックしておくことで、トレードの投資判断に役立てることができる。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/25 木曜日
13:50
アステリア、JPYC企業利用支援の「JPYCゲートウェイ」発表
アステリアは企業向けJPYC入出金管理サービス「JPYCゲートウェイ」を発表。ウォレット管理やガス代負担など企業利用の課題を解消し、100以上の既存システムと連携可能。2026年1月よりβ版提供開始。
13:30
2025年世界仮想通貨浸透率ランキング、日本は47位
Bybitは2025年世界仮想通貨ランキングで、79カ国をユーザー浸透度、取引利用度、制度整備度、文化的浸透度の観点から相対的に評価。シンガポールと米国が上位にランクインし、日本は47位となった。また国別の一人当たりGDPから分析したところ、投資主導型と実用主導型の二つの採用パターンが明確となった。
12:13
ビットコイン価格予想が二極化 来年の37000ドル悲観論と最高値更新説の根拠は
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+%の1BTC=87,850ドルに。 ビットコインが一時的に88,000ドルを上回ったことは、米国上場…
11:44
仮想通貨投資大手が大規模取引か、ワールドコインに3000万ドル投入の可能性
マルチコイン・キャピタルと関連するウォレットが24日、ワールドコイン(WLD)6000万トークンを約46億円で購入した疑いが浮上。オンチェーンデータ分析サービスが報告。WLD価格は史上最高値から95%下落中。
10:30
個人投資家が計22億円の詐欺被害に、米SECが仮想通貨企業などを起訴
米SECは、複数の個人投資家から最低でも計約22億円をだまし取ったとして仮想通貨企業などを起訴。詐欺の手口を説明し、投資家に注意喚起を行っている。
10:22
Aave、所有権紛争でDeFiガバナンスの課題が表面化
大手DeFiプロトコルAaveで深刻なガバナンス対立が発生。年15億円超の収益配分とブランド資産の所有権をめぐり、DAOとAave Labsが対立。Snapshot投票では反対が過半数を占め、DeFi業界のガバナンス課題を浮き彫りに。
10:05
2026年の仮想通貨市場に期待できることは? Presto Researchがビットコイン16万ドル予想
Presto Researchが2026年の仮想通貨市場を展望。ビットコイン16万ドル到達の可能性、量子耐性議論、アルトコイン投機時代の終焉など様々なトレンドを予想している。
08:30
EUの仮想通貨税務透明性法「DAC8」、2026年1月1日に発効
EUの新たな税務透明性法DAC8が2026年1月1日に発効する。仮想通貨資産サービスプロバイダーは同日からEU居住ユーザーの取引データ収集を開始し、2027年9月までに最初の報告が必要となる。
07:35
ビットコイン現物ETF、4日連続で資金が純流出
仮想通貨ビットコインの米国の現物ETFは、23日の資金フローが約294億円の純流出で、これで4日連続の純流出となった。有識者が要因を分析している。
07:12
サークルを騙る偽の金・銀トークン化サイトが出現、同社が注意喚起
USDCステーブルコイン発行企業サークルを名乗る偽のプラットフォームが12月24日に登場し、トークン化された金と銀の取引を提供すると宣伝していた。サークルの広報担当者は偽物だと否定。
06:15
アーサー・ヘイズがイーサリアム売却継続、DeFiトークンに資金移動か
アーサー・ヘイズ氏が過去1週間で1800ETH以上のイーサリアムを売却し、仮想通貨ENA、PENDLE、ETHFIなどのDeFi銘柄に資金を振り向けている。ポートフォリオのリバランス計画の一環とみられる。
05:50
マウントゴックスハッキング容疑者関連ウォレット、177億円相当ビットコインを売却か
マウントゴックスハッキング容疑者に関連するウォレットが過去1週間で1300BTCを取引所に送金した。10月以降の総売却額は2300BTCにのぼる。
12/24 水曜日
17:57
2025年の調整局面 過去サイクルの「仮想通貨の冬」との違いは?
2025年後半、仮想通貨市場は調整局面を迎えている。しかし過去2度の「冬」とは決定的に異なることがある。トランプ政権の支援、ETF普及、規制整備が同時進行。従来の4年サイクルが崩れる可能性も。2026年の市場展望を専門家の見解とともに解説する。
16:51
ガーナで仮想通貨取引が合法化、2024年取引高は4700億円規模
アフリカのガーナ議会が仮想資産サービスプロバイダー法案を可決し、約300万人が利用する仮想通貨取引を正式に合法化。中央銀行がライセンス発行・監督を担当し、2024年の取引高は4,700億円規模。個人の取引を保護しつつ、事業者には厳格な規制を適用する新たな枠組みを解説。
14:17
ビットコインとイーサリアムに資金集中 仮想通貨市場は年末調整局面へ=Wintermute分析
大手マーケットメーカーWintermuteの分析によると、仮想通貨市場ではビットコインとイーサリアムへの資金集中が加速。機関投資家は夏以降一貫して買い圧力を維持し、個人投資家もアルトコインから主要通貨へローテーションを開始している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧