CoinPostで今最も読まれています

英財務相、リブラ規制問題に「英国は阻止しようとはしない」と前向きな見解示す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

英財務相、リブラ規制に対する英国政府としての見解を表明
英財務相Philip Hammond氏はCNBCのインタビューの中で、フェイスブックが開発中の仮想通貨リブラは「議会によって規制すべきではなく、適切に規制当局によって規制すべき」との見解を明らかにした。

規制一辺倒ではなく「大変ポジティブなもの」である可能性

英財務相Philip Hammond氏は米国東部時間の15日、フェイスブック社が手掛ける仮想通貨リブラの規制をめぐる問題で、議会ではなく規制当局によって規制のあり方を考えるべきであると発言、リブラ規制問題に「英国は阻止しようとはしない」と前向きな見解示した。米大手報道機関CNBCが報じた

CNBCの経済番組「Squawk Box」のインタビューの中でHammond財務相は、イギリスは議会と規制当局が独立した規制システムを採っていることに触れた上で、「この(フェイスブックに関する)問題は、規制当局が決定すべき問題である。議員が決定するべき問題ではない」と述べた。

米トランプ大統領を始め世界各国でリブラに対する警戒感が強まっている。SNSなどを運営する大手IT企業が金融業界に参入することで、各国中央銀行の金融政策が制御できなくなる懸念などがその理由にある。

規制面では、Facebook傘下「カリブラ」のCEOが全ての規制上の懸念に対応するとの証言を公聴会で行うことがわかっているが、世界的にボーダーレスな利用が予想されるリブラにおいて、各国は対応を急いでいる格好だ。

その中でも、同英財務相は、リブラ規制に対して現実的かつ合理的な姿勢を見せている人物の一人だ。(米トランプ大統領は、フェイスブックが仮想通貨を運用する上で銀行業ライセンスが必要になるとの見解をツイッターで述べた)

我々はリブラに背を向けるのでもなければ、阻止しようとするのでもない。むしろそれには関わっていく姿勢であり、効果的な規制を確実に行えるように関係機関と協力しようとしている。

リブラは「大変ポジティブなもの」である可能性があると同時に、リブラ規制の問題に「関与していく」ことに前向きな姿勢を明らかにした。

「大きな脅威」になる可能性も

一方で同氏は、リブラが”諸刃の剣”であり、今後金融システムにとって「大きな脅威」になる点に関しても指摘を行なった。

リブラは銀行口座を持たない世界中の人々に向けて決済を行える手段の一つとしてローンチされる。リブラの決済アプリである「カリブラ」のCEOを務めるDavid Marcus氏も「決済手段」であることを強調している。

そのようなメリットとに引き換え、送金手段としては資金洗浄やテロ資金供与の手段として用いられる可能性は十分に考えられると指摘した。これは、米財務省長官のムニューシン氏も指摘する見解であり、不正利用の温床となることに懸念感を示している。

日本時間の17日、米国議会上院の銀行委員会ではMarcus氏を招致しての公聴会を予定している。(冒頭陳述については、昨日公開された。)

英国では英国銀行のMark Carney氏が、「リブラに関してはそのデメリットはあるものの、それ(フェイスブック)が解決しようとしている問題に対して目を向ける必要がある」と規制に対する物腰は柔らかい。

本日の米国公聴会を含め、今後、各国の規制当局、議会、外部機関など様々なステークホルダーが関わってくる中で、リスクを取り除きつつメリットをどのように活かすのかという点に関して注目が集まりそうだ。

CoinPostの関連記事

仮想通貨「Libra(リブラ)」に関する米フェイスブックへの信頼は不要|規制当局に幹部が回答
独自仮想通貨「Libra(リブラ)」がもたらすプライバシー侵害などを不安視する計33の各種団体による米フェイズブック社に関する疑念について、同社幹部は「リブラの恩恵を受けるためにフェイスブックを信用する必要はない」との見解を示した。
ビットコイン1万ドルを下回る 仮想通貨市場暴落原因を時系列で解説
ビットコインが急落、1万ドルを一時下回る。仮想通貨市場が売りに傾いた3つの要因を時系列の相場ニュースから読み解く。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/28 土曜日
15:00
米マイクロストラテジー株価を追跡するETFが急成長、ビットコイン購入戦略に注目
マイクロストラテジーの株価を追跡するレバレッジETFが好調な立ち上がり。ビットコイン投資戦略への関心が高まる中、投資家の注目を集める。
14:00
自民新総裁に石破茂氏が選出、ブロックチェーンやNFT活用も政策に
石破茂自民党新総裁が掲げる「地方創生2.0」政策。ブロックチェーンとNFTを活用し、地方の価値を最大化することを提案している。
12:00
ビットコイン・金・株 理想の投資戦略とは?
WebX2024で行われた投資戦略セッション。仮想通貨、ゴールド、株式の専門家が理想的なポートフォリオや投資戦略を議論した。
10:50
リミックスポイント、ビットコインやソラナなどの主要仮想通貨銘柄を7.5億円分購入
東証STD上場の株式会社リミックスポイントは27日の声明で、購入した暗号資産(仮想通貨)銘柄とその金額を発表した。
10:15
バイナンス前CEOのCZ氏が釈放 4か月の刑期終え=報道
バイナンス前CEO チャンポン・ジャオ氏が4か月の刑期を終え釈放。今後の活動計画と新CEOのもとでのバイナンスの展開を解説。
09:30
「BTCは10月末までに最高値更新の可能性」10x Research
仮想通貨ビットコインは10月末までに最高値を更新する可能性があると10x ResearchのCEOが分析。相場の強気材料を説明している。
09/27 金曜日
18:00
注目の新興仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄 2024年下半期版
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
17:28
ちぃたん☆の仮想通貨(CTAN)|買い方・価格の見方・Raydiumの使い方
話題のちぃたんコイン(CTAN)の購入方法と価格チェックを徹底解説。国内取引所での準備からRaydiumでの取引まで、初心者にも分かりやすく紹介。CTANの特徴や投資リスクも分析。仮想通貨投資を安全に始めるための完全ガイド。
13:05
Bitdeer、台湾TSMCと提携 ビットコインの次世代マイニングチップを展開へ
ビットコインマイニング企業Bitdeerが最新チップ「SEAL02」のテストに成功。TSMCとの提携で高効率を実現、AIプラットフォームも展開。
12:25
ビットコイン65000ドル台に上昇、ブラックロックなどのETFは2日間で2.4億ドルの純流入に
暗号資産(仮想通貨)相場では上昇基調のビットコインが65000ドル台まで上昇、トレンド転換を示唆している。最大手資産運用会社ブラックロックなどのETFは2日間で2.4億ドルの純流入を記録した。
11:05
ジェネシスの大口債権者、弁済されたイーサリアムを約46億円分売却
破産したジェネシスの債権者が弁済された仮想通貨イーサリアムを大量売却した。債権者をターゲットにした盗難の報告も。
10:10
アーサー・ヘイズ氏、各プロジェクトに独自トークン発行を推奨
BitMEX創業者のアーサー・ヘイズ氏は、今後の仮想通貨相場に強気な見方を示した。Maelstromのファンドは、独自トークンの発行を行うようにプロジェクトに呼びかけていると明かしている。
08:15
仮想通貨アバランチ、58億円相当の助成金プログラム「Retro9000」を開始
このプログラムは、「Avalanche9000」と呼ばれる大規模なアップグレードに先立ち、開発者のアバランチ上での構築活動を奨励することを目的としている。
07:15
M・キューバン氏、米SEC委員長の職に関心示す
マーク・キューバン氏は、米大統領選で民主党のカマラ・ハリス氏が勝利した場合に米SECの委員長になることに関心を示した。現在のゲンスラー委員長は交代すべきであると主張している。
06:50
ウォール街金融大手グッゲンハイム、イーサリアムで約30億円の商業手形をトークン化
米ウォール街の金融大手グッゲンハイム・トレジャリー・サービシズが、ブロックチェーンプラットフォームZeconomyと提携しイーサリアムブロックチェーン上で2,000万ドルのデジタル商業手形を発行した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア