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国際通貨基金がCBDCの規制に関する文書を公表、デジタル通貨発行の問題点を指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

IMFがCBDCに関する文書を公表

IMF(国際通貨基金)は21日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する法律上の問題点についての考察を綴った文書を発表した。

今回公開された文書にて、Wouter Bossu氏などIMFの調査員らは、CBDCを発行するためには、現在の法的な枠組みでは不十分な部分があるとの指摘を行っている。

具体的には、CBDCが現行の通貨の定義にどこまで当てはまるかなどの問題点があるとのことだ。ただ、以下のような問題の解決策を提案している。

トークンの発行あるいはCBDCの発行に係る明確な法的根拠が無い点については、中央銀行法の改正を通じて比較的簡単に行うことができる。

中央銀行法とは、中央銀行の全ての活動について規定を行うもので、(一般的に「Organic Law」と呼ばれる)その法律は、中央銀行や意思決定機関の設立、自治権・権限の規定に関して定められている。

CBDCの発行において、特に重要となるのが権限の規定だという。CBDCの発行では、特に「中央銀行が合法的にそうした通貨(あるいは負債)の発行が可能である」と明白に認められる必要がある。

文書には、法定通貨と紐づけられたステーブルコインの提供の違法化を示唆する内容も記述されている。

19世紀に、プライベートバンクによる紙幣発行で深刻な通貨システムの混乱が引き起こされたが、CBDCに似たプライベートのデジタルトークンの発行においても、同様の問題が懸念される。

金融法を改正することは、中央銀行法に変更を加えるよりも難しいと見られる。金融法とは、ある社会、経済システム、法制度において、金融価値を持つもの(貨幣)の利用に関した法的根拠を規定するフレームワークだ。

いずれにしても、トークンを法定通貨としてみなせるか、またどのように国民全体で同技術の受け入れを行っていくかなど、基本的な問題点は未解決のままだ。

参考:imf.org

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