はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

リップル関連裁判で複数の進展

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米SECの開示要求を却下

暗号資産(仮想通貨)XRP(リップル)の有価証券問題をめぐる裁判で、担当判事がリップル社のロビー活動に関連する文書を求める米証券取引委員会(SEC)の要求を却下したことが分かった。その他にもいくつか新たに判断をくだしている。

この要求(裁判官への申し出)は5月末にSEC側の弁護士が「XRPに関するリップルのロビー活動」についての証拠を請求していたもの。

具体的には、リップルが前米商品先物取引委員会(CFTC)委員長のChristopher Giancarlo氏にロビー活動を行った結果、2020年6月に同氏がXRPは有価証券ではないと声明を出したのではないかと推測していた形だ。

Giancarlo氏は、リップル社に助言を提供する法律事務所に在籍中、この見解を発表していた。なお同氏は2019年すでにCFTCの職からは退いている。

ロビー活動とは

主にアメリカや欧州で盛んに行われる政治的活動。企業(利益団体)のビジネス展開のうえで有利になるよう、自国政府や国際機関に働きかけをすること。主な手法は、議員などへの政治献金や法案草案の提出などがある。

▶️仮想通貨用語集

SECは、このように公人の認識を変えようとする試みは、リップル社がXRPを販売することについて完全に合法であると確信していたわけではないことを示唆するとしていた。

リップル側は本訴訟で、SECからXRPの法的地位について長年に渡り、明確な通知がなされなかったことをSECの落ち度として指摘している。ロビー活動に関する情報の開示要求についてSarah Netburn判事は次のように述べて却下した。

リップル社の「公正な通知」がなかったという主張は、SECの行いについてのものであり、リップル社の活動についてのものではない。そこでXRPの位置付けをめぐるリップル社のロビー活動は、この主張とは無関係だ。また書類作成の負担も大きい。

この判断について、弁護士James K. Filan氏は「これは、公正な通知がなかったというリップル社側の抗弁にとっては良い兆候だ。裁判官はSECに対して、この抗弁の焦点はリップル社ではなくSECの活動にあることを改めて明らかにした。」とコメントしている。

リップル社関係者5人の証言聴取を許可

なお裁判所は同時に、いくつかの判断をくだした。

裁判官は、追加の証言聴取を行うというSECの申し立てを部分的に認めた。SECは、同社元最高財務責任者(CFO)のRon Will氏など、さらに5人のリップル関係者から供述を得ることができるもの。

またSECは起訴日以降の関連書類についてリップル社に開示を要求していたがこれも却下された。ただ状況によってはまた申立てを行える余地もあるようだ。

さらにリップル社が法務アドバイザーとやり取りした記録についても、秘匿特権で守られる可能性が高く、負担が大きいなどとして、開示要求が却下された。

リップル訴訟、最終判決はいつ?

米リップル社の暗号資産(仮想通貨)XRP(リップル)販売を巡る裁判について、事情に精通するJeremy Hogan弁護士が見解を示した。

15日、発表されたSEC(証券取引委員会)の証拠開示期間の60日間延長を受け、Hogan弁護士は裁判全体のスケジュールに影響が出ると指摘。略式判決(Summary Judgement)が下されるのは12月か22年1月に延期すると分析し、双方の和解が無い場合、訴訟が解決するのは早くても2022年初頭になるのでないかと述べた。

14日の裁判書類によれば、Netburn裁判官はSECの証拠開示に係る延長申請を許可し、証拠開示手続きの期限を8月31日、「エキスパートディスカバリー」の期限を10月15日に新たに定めた。この影響で、Hogan弁護士は最終的な判断が下されるのは2022年初頭になると分析している。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/25 木曜日
14:55
量子コンピューティングは仮想通貨の脅威か 専門家が語る「共存」の可能性
量子コンピューティングが仮想通貨業界に与える影響について、楽観論と懸念論が交錯する中、専門家は「共存」の可能性を指摘。ビットコインベテラン投資家やマイクロストラテジー会長は量子が仮想通貨を強化すると主張する一方、開発者は5~10年の移行期間が必要と警告。ソラナやイーサリアムなど主要ブロックチェーンは既に量子耐性技術の実装を開始している。
13:50
アステリア、JPYC企業利用支援の「JPYCゲートウェイ」発表
アステリアは企業向けJPYC入出金管理サービス「JPYCゲートウェイ」を発表。ウォレット管理やガス代負担など企業利用の課題を解消し、100以上の既存システムと連携可能。2026年1月よりβ版提供開始。
13:30
2025年世界仮想通貨浸透率ランキング、日本は47位
Bybitは2025年世界仮想通貨ランキングで、79カ国をユーザー浸透度、取引利用度、制度整備度、文化的浸透度の観点から相対的に評価。シンガポールと米国が上位にランクインし、日本は47位となった。また国別の一人当たりGDPから分析したところ、投資主導型と実用主導型の二つの採用パターンが明確となった。
12:13
ビットコイン価格予想が二極化 来年の37000ドル悲観論と最高値更新説の根拠は
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+%の1BTC=87,850ドルに。 ビットコインが一時的に88,000ドルを上回ったことは、米国上場…
11:44
仮想通貨投資大手が大規模取引か、ワールドコインに3000万ドル投入の可能性
マルチコイン・キャピタルと関連するウォレットが24日、ワールドコイン(WLD)6000万トークンを約46億円で購入した疑いが浮上。オンチェーンデータ分析サービスが報告。WLD価格は史上最高値から95%下落中。
10:30
個人投資家が計22億円の詐欺被害に、米SECが仮想通貨企業などを起訴
米SECは、複数の個人投資家から最低でも計約22億円をだまし取ったとして仮想通貨企業などを起訴。詐欺の手口を説明し、投資家に注意喚起を行っている。
10:22
Aave、所有権紛争でDeFiガバナンスの課題が表面化
大手DeFiプロトコルAaveで深刻なガバナンス対立が発生。年15億円超の収益配分とブランド資産の所有権をめぐり、DAOとAave Labsが対立。Snapshot投票では反対が過半数を占め、DeFi業界のガバナンス課題を浮き彫りに。
10:05
2026年の仮想通貨市場に期待できることは? Presto Researchがビットコイン16万ドル予想
Presto Researchが2026年の仮想通貨市場を展望。ビットコイン16万ドル到達の可能性、量子耐性議論、アルトコイン投機時代の終焉など様々なトレンドを予想している。
08:30
EUの仮想通貨税務透明性法「DAC8」、2026年1月1日に発効
EUの新たな税務透明性法DAC8が2026年1月1日に発効する。仮想通貨資産サービスプロバイダーは同日からEU居住ユーザーの取引データ収集を開始し、2027年9月までに最初の報告が必要となる。
07:35
ビットコイン現物ETF、4日連続で資金が純流出
仮想通貨ビットコインの米国の現物ETFは、23日の資金フローが約294億円の純流出で、これで4日連続の純流出となった。有識者が要因を分析している。
07:12
サークルを騙る偽の金・銀トークン化サイトが出現、同社が注意喚起
USDCステーブルコイン発行企業サークルを名乗る偽のプラットフォームが12月24日に登場し、トークン化された金と銀の取引を提供すると宣伝していた。サークルの広報担当者は偽物だと否定。
06:15
アーサー・ヘイズがイーサリアム売却継続、DeFiトークンに資金移動か
アーサー・ヘイズ氏が過去1週間で1800ETH以上のイーサリアムを売却し、仮想通貨ENA、PENDLE、ETHFIなどのDeFi銘柄に資金を振り向けている。ポートフォリオのリバランス計画の一環とみられる。
05:50
マウントゴックスハッキング容疑者関連ウォレット、177億円相当ビットコインを売却か
マウントゴックスハッキング容疑者に関連するウォレットが過去1週間で1300BTCを取引所に送金した。10月以降の総売却額は2300BTCにのぼる。
12/24 水曜日
17:57
2025年の調整局面 過去サイクルの「仮想通貨の冬」との違いは?
2025年後半、仮想通貨市場は調整局面を迎えている。しかし過去2度の「冬」とは決定的に異なることがある。トランプ政権の支援、ETF普及、規制整備が同時進行。従来の4年サイクルが崩れる可能性も。2026年の市場展望を専門家の見解とともに解説する。
16:51
ガーナで仮想通貨取引が合法化、2024年取引高は4700億円規模
アフリカのガーナ議会が仮想資産サービスプロバイダー法案を可決し、約300万人が利用する仮想通貨取引を正式に合法化。中央銀行がライセンス発行・監督を担当し、2024年の取引高は4,700億円規模。個人の取引を保護しつつ、事業者には厳格な規制を適用する新たな枠組みを解説。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧