はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン上昇で10万ドル復帰圏内に、アリゾナ州の仮想通貨準備金設立など追い風

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+0.54%の1BTC=98,000ドルに。

BTC/USD日足

この辺りは上値が重く、戻り売り圧力が強まる価格水準であるが、このまま推移すれば10万ドル台回復も視野に入るか。

米アリゾナ州が2025年5月8日、HB2749法案に基づく「仮想通貨準備金」を正式に設立したことを発表した。ニューハンプシャー州に続き2例目。

関連:米国初の事例、ニューハンプシャー州が仮想通貨準備金の創設を認可

この準備金は、未請求のデジタル資産を米ドル(法定通貨)に換金せず、原資産の形で保管するというアプローチを採用した。これまでの州による仮想通貨への関与は投資や決済システムに焦点を当てていたが、アリゾナ州は資産保管を優先する方針を採用したと言える。

州財務長官の管理下で運用される準備金は、投資目的ではなく、未請求デジタル資産の保管に焦点を当てている。エアドロップやステーキング報酬も受け入れる仕組みであり、立法府の承認を条件に、最大10%を州の一般会計に配分することが可能である。

法案成立直後の市場反応は限定的で、主要な政府関係者や業界のキーオピニオンリーダーからの公式コメントはまだ報告されていない。今後、準備金の運用が本格化するにつれて、業界からの反応が活発化すると予想される。

アリゾナ州のこの取り組みは、公共財政における仮想通貨の役割を再定義し、他の州にも影響を与える可能性がある。

なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)は5月6日と7日に開催された定例会合で、政策金利を4.25%~4.50%に据え置くことを決定した。これで3会合連続の金利据え置きとなるが、市場は織り込み済みだった。

FRBのパウエル議長は会合後の記者会見で、金利調整を急ぐ姿勢はない従来の方針を改めて明確にした一方で、先日発表された大幅な関税引き上げについて、「インフレ加速と経済成長減速、そして失業増加をもたらす可能性が高い」との懸念を表明した。

議長はインフレへの影響について、「物価水準の一時的な変化を反映して短期的なものにとどまり得る」としながらも、「より根強いものになる可能性もある」と、今後の行く末に警戒感を示した。

パウエル議長の発言を受け、市場では次回6月18日開催のFOMCでの金利引き下げ予想が30.5%から20.1%まで急落した。この変化は政策金利据え置きの長期化観測が強まっていることを示している。

一方、仮想通貨市場では、伝統金融市場と同様に、FRBの金融政策動向が重要な指標となっている。金利水準の高止まりは、リスク資産全般に影響を与える可能性があり、投資家のリスク選好度に作用することでビットコイン価格などのボラティリティを高める要因となり得る。

投資家は今後のインフレ指標や雇用統計、そして関税政策の展開に注目し、これらの要素が市場にどのような影響をもたらすか見極める展開となっている。

ドミナンス分析

トランプ関税問題など不確実性の高い市況が続く中、アナリストのベンジャミン・コーエン氏は、世界的な量的引き締め(QT)政策による市場流動性の圧迫を背景に、アルトコインがビットコインに対してさらに下落する可能性を指摘した。

ALTCOIN/BTC

コーエン氏の最新分析によると、ALT/BTCペアは現在の0.34レベルから0.32まで下落し、長期的には0.25を目標とする可能性があるという。提示されたTOTAL3/BTCチャート(ETHを除くアルトコイン時価総額の対BTC比率)は、2022年初頭から続く下降チャネル内での動きを示している。

「ビットコインの優位性はまもなく66%に上昇する可能性がある」とコーエン氏は述べており、これは投資家がリスク回避姿勢を強める中、ビットコインへの資本回帰が進んでいることを反映している。

チャートに見られる長期的な下落傾向は、マクロ経済の不確実性が高まる現在の市場環境において、資金がより安全とみなされるビットコインに集中する動きを裏付けている。この傾向は過去の相場サイクルでも往々にしてみられた動きであり、市場センチメントが改善するまでビットコインが他の仮想通貨をアウトパフォームする状況が続くと予想される。

関連:仮想通貨取引所ランキング|プロ厳選の実績と評判で徹底比較

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/19 金曜日
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
12:10
米上院、トランプ氏の仮想通貨推進派2名を承認 CFTC・FDIC新委員長が就任へ
米上院は12月18日、トランプ大統領が指名したマイケル・セリグ氏をCFTC委員長に、トラビス・ヒル氏をFDIC委員長に承認した。両氏は仮想通貨推進派として知られ、デジタル資産に対するより友好的な規制環境の実現が期待されている。
11:28
米仮想通貨市場構造法案、1月に上院審議へ ホワイトハウス当局者が確認
米ホワイトハウスの仮想通貨担当官が、仮想通貨市場構造法案(クラリティ法案)の1月上院審議入りを確認。業界と伝統的金融機関が最終協議を実施、超党派の協力が成立の鍵に。
11:09
「10月の歴史的暴落の後遺症続く」ラウル・パル、仮想通貨の下落圧力は市場操作ではないと分析
グローバルマクロ投資家のラウル・パルが、10月10日に発生した仮想通貨市場の歴史的暴落について詳細を分析。市場操作の指摘は的外れであり、トランプ関税ショックとバイナンスの深刻な技術障害が重なり、数兆円規模の強制決済をもたらした大規模ロスカットに繋がったという。
10:35
SOL保有企業フォワード・インダストリーズ、株式をトークン化
仮想通貨ソラナの財務企業フォワード・インダストリーズは、自社の株式がソラナブロックチェーン上でトークン化されたことを発表。トークン化株式はDeFiで利用できるとした。
10:05
仮想通貨保有企業株、MSCI除外で約2兆円売却圧力 来年1月に判断
MSCIが仮想通貨保有企業を指数から除外する提案を検討。実施されれば39社で最大150億ドル(約2.2兆円)の強制売却が発生する可能性。業界は1,268の署名を集め強く反発。2026年1月15日に最終判断。
10:02
イーサリアム財団、「ステート肥大化」のリスクを指摘 3つの対応策提案
イーサリアム財団が、ネットワークのステート増大が続くことによる中央集権化リスクなどを警告した。この課題に対する3つの対策を提案している。
09:35
NYSEの運営会社ICEが仮想通貨企業ムーンペイに出資交渉、評価額50億ドル目指す
ニューヨーク証券取引所を運営するICEが仮想通貨決済企業ムーンペイへの出資交渉を進めていることがブルームバーグの報道で明らかになった。
08:35
JPモルガン、ステーブルコイン市場の成長予測を維持も1兆ドル規模には否定的
JPモルガンのアナリストがステーブルコイン市場は2028年までに5000億ドルから6000億ドルに達すると予測し、1兆ドル規模の予測を否定的に評価した。成長は仮想通貨市場全体と連動すると見ている。
07:55
トークン化株式xStocks、TON Walletに対応
株式のトークン化プラットフォームxStocksは、TONブロックチェーンのTON Walletに対応したことを発表。ユーザーはテレグラムからトークン化した株式やETFにアクセスできる。
07:44
JPモルガンのJPMコイン、コインベースのベースチェーンに移行
JPモルガン・チェースがデジタル預金トークンJPMコインを独自の内部ブロックチェーンからコインベースの「ベース」に移行した。機関投資家の需要に応え、24時間365日のほぼ即時決済を可能にする。
06:40
ビボパワー、韓国ファンドに4.5億XRP相当のリップル株式を調達へ
ナスダック上場のビボパワーがデジタル資産部門を通じて韓国の資産運用会社リーン・ベンチャーズ向けに3億ドル相当のリップル・ラボ株式を調達する。
06:12
台湾政府が210BTCの押収ビットコインを保有、世界10位の政府保有者に
台湾の法務部が犯罪捜査で押収した210枚以上のビットコインを保有していることを明らかにした。戦略的備蓄の検討も進んでいる。
05:55
2026年までに米国で100超の仮想通貨ETF上場を予測、ビットワイズ
米資産運用会社ビットワイズが2026年までに100本以上の仮想通貨ETFが米国で上場すると予測した。SECの一般的な上場基準公表により規制が明確化され、発行障壁が低下したことが背景にある。
05:40
ビットワイズ、スイ現物ETFをSECに申請
仮想通貨運用会社ビットワイズがスイトークンを追跡する現物ETFの登録を米SECに申請した。コインベース・カストディが保管を担当し、キャナリー・キャピタルや21シェアーズも同様のETFを申請している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧