はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米SEC、証券のトークン化促進に向け規制緩和を検討

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トークン化証券の規制緩和

米証券取引委員会(SEC)のヘスター・パース委員は8日、企業がブロックチェーンを活用して証券の発行・取引・決済を行うことを可能にする規制免除命令を検討していると発表した。SEC第31回国際証券市場成長開発研究所での講演で、パース委員はトークン化された証券のための革新的取引システムの利用を企業に認める方針を示した。この取り組みは、SECのクリプト・タスクフォースが2月の意見募集を踏まえて検討しているものだ。

この規制免除策は、証券のトークン化に関する民間セクターのイニシアチブを促進するための措置。パース委員は他国の「規制サンドボックス」構造にインスピレーションを得たと述べ、企業が適切な条件下で迅速に市場参入できる環境整備を目指している。現状では、トークン化証券の自動マーケットメイキングシステムを運営する企業はSECの全国市場システム規制への準拠に課題を抱えており、ブローカーディーラーや清算機関、取引所としての登録も必要とされる場合がある。

検討中の免除措置には複数の条件が付されることになる。免除を受ける企業は市場の完全性を確保するための不正・市場操作防止条件に従う必要があり、利用者に対する重要情報開示、記録保持・報告要件の遵守、SEC職員による監視・審査の受け入れ、適切な財務リソースの確保などが求められる可能性がある。さらに、仮想通貨カストディサービスを提供する参加者には追加要件が課される見込みだ。

パース委員は、この免除措置の枠組みはまだ検討段階にあるとしながらも、「投資家保護と最先端技術の恩恵の両立」を目標に掲げている。企業が新製品・サービスを簡素化された形で展開できるようにすることが、バランスの取れた規制に貢献するとの見解を示した。また、国境を越えた協力の重要性も強調し、外国のサンドボックス参加者が米国でも同時に市場実験を行える二国間協力体制を提唱している。

講演では資本市場全般についても言及し、「効率的で繁栄する資本市場は投資家に奉仕するだけでなく、人類に奉仕するより大きな機能を持つ」と述べた。米国では2004年から2024年までに上場企業数が5,243社から4,862社に減少しており、その原因の一つがSECの規制要件にあるとの見解を示している。パース委員は「過剰な開示要件は企業にとってコストがかかり、経営の注意を散漫にさせる」と指摘し、「原則ベースで投資家にとっての重要性に根ざした開示要件」の維持が時間の試練に耐えうると主張した。

関連:米ナスダック、SECの仮想通貨規制緩和を歓迎も有価証券分類の明確化求める

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/15 月曜日
19:10
CoinDesk JAPAN運営のN.Avenue、独自ブランド「NADA NEWS」へのリブランディングを発表
N.Avenue運営のWeb3メディア「CoinDesk JAPAN」が2026年より独自ブランド「NADA NEWS」へリブランディング。メディア・コミュニティ・暗号資産インデックスを統合し、日本のデジタル資産市場向け情報基盤を構築する。12月下旬グランドオープン予定。
17:41
分散型AIトークンのFET、 Binance Japanで取扱い開始【国内初】
Binance Japanが国内初となるFET(Artificial Superintelligence Alliance)の取扱いを開始。本記事ではASIアライアンスの概要、FETの用途、将来性、想定されるリスクを解説する。
16:45
なぜSBI新生銀行は投資家に選ばれる? 圧倒的優位性を持つ「SBI証券」との連携メリットを解説
SBI新生銀行が投資家に選ばれる理由は、SBI証券との圧倒的な連携メリットにあります。預り金自動スィープサービスで入金操作不要、年4.2%の高金利預金で待機資金を運用。IPO投資、NISA口座、資産一元管理まで、他の銀行では実現できない理想的な投資環境を徹底解説。
14:36
リップル決済、欧州初の銀行採用 スイスのAMINA銀行と提携
リップルがスイスのAMINA銀行と提携し、欧州初のリップル決済導入を実現。ブロックチェーンと従来の銀行システムを統合し、ほぼ即時の国際送金サービスを提供。両社の協力関係はステーブルコイン保管から決済へと拡大。
13:44
イーサリアム「フサカ」実装直後にPrysm障害、1.8億円の報酬損失が判明
イーサリアムの大型アップグレード「フサカ」実装直後、Prysmクライアントでバグが発生し382ETH(約1.8億円)の報酬機会が失われたことが判明し、ネットワークの堅牢性においてクライアント多様性の重要性が再確認された。
13:22
英国、2027年に仮想通貨規制を本格導入へ 政治献金も禁止方針
英国財務省が2027年施行予定の仮想通貨規制案を策定中。英国金融行動監視機構の監督下で取引所やウォレット企業に透明性基準を義務付け、消費者保護を強化。仮想通貨による政治献金も禁止へ。
10:50
ストラテジー、ナスダック100指数への残留決定 ビットコイン買い増しの意欲示す
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーのナスダック100指数への残留が決定した。セイラー会長はビットコイン追加購入への意欲を示唆している。
10:41
日銀30年ぶりの0.75%利上げ見込み 仮想通貨市場への影響は?
日本銀行が12月19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げる方針。30年ぶりの高水準となる利上げが、円キャリートレード巻き戻しを通じてビットコインなど仮想通貨市場に与える影響を分析。米FRBのQT終了による影響緩和の可能性も解説。
10:10
2025年末までに済ませておきたい仮想通貨に関する税金と確定申告への準備|Gtax寄稿
仮想通貨の税金の仕組みと、年末までにできる節税対策を解説。損益圧縮やふるさと納税・iDeCoの活用法、確定申告に向けた取引履歴・経費の整理ポイントをまとめています。
08:50
米SEC、個人投資家向けの仮想通貨保管ガイドラインを提示 姿勢転換示すか
米証券取引委員会が個人投資家向けにビットコインなど仮想通貨を保管する方法に関して推奨事項を提示した。ウォレットの選び方やカストディアン選定の注意点を解説している。
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧