
株発行プラットフォームを開発
資本市場の再形成やRWA(現実資産)のトークン化に取り組むSuperstateは8日、企業の株をブロックチェーン上で発行できるプラットフォーム「Opening Bell」を発表した。
Opening Bellに最初に上場予定の銘柄は、ソラナ(SOL)への投資で知られるソル・ストラテジーズの株。まずOpening Bellはソラナブロックチェーンに対応し、週末も休みなく24時間、株の取引を行えるようにすると述べている。
RWAとは
「Real World Asset」の略。ブロックチェーン上でトークン化されるRWAには不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、株や債券等の有価証券などが含まれる。
関連:ソル・ストラテジーズ、約26億円分のソラナ(SOL)を買い増し 融資枠活用
Superstateは規制に準拠することを目指しながら、金融資産と仮想通貨の資本市場をつなぐことに取り組んでいる企業。2024年2月には、米債券ファンドをトークン化した金融商品「Superstate Short Duration U.S. Government Securities Fund(USTB)」を発表していた。
公式サイトによるとUSTBは現在、年4.06%の利回りを提供。運用資産残高は6.4億ドル(約927億円)である。
Opening Bellについて同社は今回、USTBなどの既存商品と同水準の高パフォーマンスなインフラを基盤にすると説明。今後はイーサリアム(ETH)のブロックチェーンにも対応する計画であるとも述べており、発行後の取引はブロックチェーン上のDEX(分散型取引所)で行う仕組みにした。
取り扱う株は、米証券取引委員会(SEC)に承認された銘柄とSuperstateは説明。一方で、先にOpening Bellで株を発行して、ナスダックなどに上場することも可能にするようだ。
今回の発表では取引開始時期には言及していないが、Forbesの報道によれば、ソル・ストラテジーズの株は規制認可を得て、今年の夏ごろにソラナ上で取引できるようになるという。
ソラナを選んだ理由
Superstateのロバート・レシュナーCEOは、DeFi(分散型金融)プラットフォームのCompoundを創設したり、仮想通貨企業などに投資するRobot Venturesのパートナーを務めたりした著名な人物。現職には2023年から就いている。
レシュナー氏は最初のブロックチェーンとしてソラナを選んだ理由について、処理が速いことと回復力があることを挙げた。ミームコインの多くのトレードを処理できたことで、能力が証明されていると述べている。
また、仮想通貨と同様の投資手段には、個人投資家だけでなく、ヘッジファンドやベンチャー企業、富裕層らも関心を持っていると指摘した。
関連:RWAトークン化のSuperstate、約21億円を資金調達