
ソラナ購入で最大700億円の融資枠
カナダの暗号資産(仮想通貨)投資会社ソル・ストラテジーズ(Sol Strategies)は6日、ソラナ(SOL)を買い増したと発表した。
ソル・ストラテジーズは4月、転換社債による、最大5億ドル(約715億円)の融資枠契約を投資会社ATW Partnersとの間で結んでいる。
今回は、このうち最初の2,000万ドル(約29億円)の資金調達が実現。ソル・ストラテジーズは、ATWから融資を受けた資金でソラナを購入した格好だ。
122,524 SOLを約1,800万ドル(約26億円)で取得した。1SOLあたり、平均約150ドルで購入している。
ソル・ストラテジーズのリア・ウォルドCEOは、次のように説明した。
ATWの融資枠から最初の2,000万ドルによるソラナ購入を完了し、バリデーター事業とソラナ・エコシステムにおける地位を拡大するためにソラナを取得するという約束を実行しているところだ。
ソラナ買い増しは、我が社のエンタープライズグレードのバリデーター事業、戦略的ソラナ保有、そしてソラナによる技術革新という3本柱の戦略を強化するものである。
今後、一定の条件を満たす場合は、残り最大4億8,000万ドルの追加融資枠も利用可能となる見込みだ。
調達した資金はソラナの購入に充てられ、そのソラナはソル・ストラテジーズが運営するバリデーターでステーキングされる。ステーキング利回りは投資家と分配される。
ステーキングとは
特定の仮想通貨を保有することで、その通貨のブロックチェーンネットワークを管理することに貢献し、対価として報酬を得る仕組み。厳密には、仮想通貨を保有するだけでなく、ネットワーク上に預け入れておく必要がある。銀行口座に法定通貨を貯金し、一定期間後に利子を受け取る仕組みに類似しているといえる。なお、ステーキングは、PoS(Proof of Stake)のコンセンサスアルゴリズムを採用している通貨で行うことができる。
ソル・ストラテジーズは、ソラナのステーキングサービスも提供している。仮想通貨カストディ企業大手BitGoも4月末、ソラナのバリデータ―事業でソル・ストラテジーズとパートナーシップを結んだと発表した。
これにより、ヘッジファンド、仮想通貨取引所、ファミリーオフィスなど、BitGoのグローバル顧客が、ソル・ストラテジーズのインフラを通じてソラナをステーキングできるようになる。
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ソル・ストラテジーズは1日、4月の事業報告を行った。同社株式への機関投資家による投資量が引き続き増加しており、インベスコのAlerian Galaxy Crypto Economy ETF(SATO)など、様々なETF(上場投資信託)やインデックス商品における割り当ても上昇していると述べる。
また、ソラナ・ステーキング専用の初のモバイルアプリ「Orangefin」をリリースしたと報告。現在、iOSおよびGoogle Playストアで利用可能だ。個人投資家と機関投資家の両方にステーキングサービスを提供する。
ソラナを財務戦略として購入する企業としては、米商業不動産デジタルプラットフォーム企業DeFi Development Corp.(旧Janover)も挙げられる。
同社は1日に資金調達し、その一部をソラナの追加購入に充てると発表した。
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