はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

SBIVCが仮想通貨ウォレットの開発に着手|Sepiorの閾値暗号技術を使用

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SBIVCが仮想通貨ウォレットの開発に着手
SBIの仮想通貨取引所VCTRADEは、プラットフォーム上でのオンラインコンテンツおよび、取引の安全性を保証するため、デンマーク基盤のSepior社のThreshold-Sig技術を使用したウォレットの開発に着手していくと発表された。

SBIVCが仮想通貨ウォレットの開発に着手

デンマーク基盤のSepior社が開発した”Threshold-Sig Wallet”技術をSBIが使用し、同社の取引所VCTRADEのセキュリティを高める取り組みを始めたことが同社プレスリリースより明らかになった。

2014年に創業されたSepiorは、threshold(閾値)暗号の最先端をいく企業であり、threshold基盤での分散計算法(tMPC)を用いて、信頼性のあるオンライン上での金融取引や、カストディウォレット、パブリック、プライベートブロックチェーン、クラウド上でのSaaS(Software as a Service)を始めとする法人データ保護アプリケーションなどを提供してきた。

一般的に知られているマルチシグと呼ばれる技術は、秘密鍵を複数用意し、複数人がその鍵を所有するのに対し、threshold signature(閾値署名)は、1つの秘密鍵を複数に分割し所有するという点で違いがあるとBitcointalkに記述されているが、複数人の同意を得て初めてその承認が得られるという点では共通していると言えるだろう。

そして、今回SBI Virtual Currenciesは、プラットフォーム上でのオンラインコンテンツおよび、取引の安全性を保証するため、Threshold-Sig技術を使用したウォレットの開発に着手していくとされた。

仮想通貨業界は、ハッキングの標的にされやすい業界であり、2014年にはMt.Goxが、2018年にはCoincheckやZaifがハッキングによる被害を受け、日本だけでも多くの被害を受けてきている。つまり、仮想通貨取引所におけるセキュリティ対策は、最も重要な要素の一つであり、そこに脆弱性があってはならないのだ。

この動きからも本格始動を控えるSBIVCが、今後の日本のメインプレイヤーになる上でも、セキュリティ面での多角的な強化に向けて動いていることがわかる。

各社の代表者のコメント

SBIホールディングスの北尾吉孝氏は、Sepiorの閾値暗号技術を以下のように賞賛した。

綿密な調査の結果、弊社のセキュリティチームは、分散計算法に基づいたthreshold signatures(閾値署名)が、セキュリティ、パフォーマンス、SBI Virtual Currenciesの増加する顧客ベースに対応できるスケーラビリティの基準を満たしていると結論づけた。

Sepiorは、暗号化および、閾値分散計算法の市場リーダーとして知られている。彼らは、既存の単一署名に頼ることなく、コアな技術を使用し、安全なオンライン取引を促進することができるのだ。

Sepior社のCEOを務めるAhmet Tuncay氏は今回の取り組みについて以下のようにコメントしている。

SBI Virtual Currenciesは、世界で最も仮想通貨投資が盛んである地域の一つである日本で、銀行支援のある最初の政府認可された仮想通貨取引所である。私たちは、SBIグループと共に取り組んでいけることに喜びを感じている。

SBI Virtual Currenciesは、法人水準でのカストディサービスや仮想通貨取引所におけるセキュリティ、規模、プライバシーの新たな基準となるだろう。そして、Sepiorが今回の試みにおいて、SBIの信頼された開発パートナーおよび、技術提供の役割を担えることを誇りに思う。

ネット証券No.1を誇る、SBIグループ会社「SBIVC」が満を持して公開した仮想通貨取引所「VCTRADE」、停滞しつつある日本の仮想通貨市場を牽引する大本命と見られている理由には、この慎重な姿勢と、巨大マーケットを見据えるセキュリティの強化も大きな理由の一つになるだろう。

出典:SBI決算資料

特にハッキングなどが相次いだ背景を受け、ウォレットのセキュリティに警鐘を鳴らしており、「仮想通貨取引所が抱える問題の1つである、セキュリティ脆弱性の対応については、外部企業の先進的技術も取り込む」とするなど、力を入れている分野だ。

今年3月に台湾基盤のコールドウォレット製造社CoolBitXの株式40%も取得や、イギリス:nChain社、韓国:Everspin社などとも提携しており、盤石なセキュリティを築き上げる目的の元動き出している。

このような動きは日本の仮想通貨マーケットにおいて極めて重要であり、信頼性に陰りがでている業界を引っ張っていくメインプレイヤーとして期待されている。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

仮想通貨取引所『SBIバーチャル・カレンシーズ(SBIVC)』情報まとめ|大きく期待できる5つの理由
「SBIバーチャル・カレンシーズ(SBIVC)」仮想通貨交換サービス(VCTRADE)が8月から本稼働開始。テレビCMの実施予定、取引所モデルの板取引開始、イーサリアム(ETH)の取り扱い開始など、最新情報をまとめています。
FINSUM2018:SBI北尾氏が「SBIVCの展望、 Sコイン発行、Ripple社の訴訟問題」に言及
SBIグループの北尾代表が、日経新聞と金融庁共催の「FINSUM2018」で講演。Zaifハッキング事件や米Ripple訴訟、イーサリアムの上場を予定しているSBIバーチャルカレンシーズ(SBIVC)の展望など、話題のトピックについて見解を述べた。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/16 日曜日
16:22
金融庁、暗号資産105銘柄の「金融商品」扱いを検討 金商法適用へ=報道
金融庁は暗号資産に金融商品取引法を適用し、交換業者が取り扱う105銘柄に情報開示とインサイダー取引規制を導入する方針。税率は最大55%から株式と同じ20%への引き下げを検討。2026年の通常国会で改正案提出を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、XRP現物ETFの米上場や世界初のZcash保有企業の91億円調達など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナ、ジーキャッシュといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン、下値余地残すも反発は時間の問題か|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC相場は1530万円周辺で推移。米政府機関閉鎖解除後もハイテク株軟調で上値重い展開。12月FOMC前の経済指標不足が懸念材料に。一方、STH損失レシオが95%超となり売られ過ぎの水準。オプションOI分析では9.5万ドルがターゲットに。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米史上最長の政府閉鎖終了に高い関心
今週は『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏によるビットコイン・金・銀の価格予想、堀田丸正のBitcoin Japanへの社名変更、米政府の閉鎖終了に関する記事が関心を集めた。
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
09:35
ジャック・ドーシーのCash App、ステーブルコイン決済機能を導入
決済アプリのキャッシュアップがステーブルコインの送受信機能を含む11の新機能を発表した。ライトニングネットワークを使用したビットコイン決済機能も拡充している。
08:50
ソニー銀行の米銀免許申請、通貨監督庁にICBAが否認を要求
ソニー銀行が米国で信託銀行の国家免許を申請したことについて、米組織ICBAが強く反対すると表明。通貨監督庁に書簡を送付して反対理由を説明し、ソニー銀行の申請を認可しないように要求した。
07:45
バイナンス、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」を取引担保として受け入れ
仮想通貨取引所バイナンスがブラックロックの「BUIDL」を取引所外担保として統合した。BUIDLはBNBチェーンで新シェアクラスも立ち上げる。
06:50
ビットマイン、45億円相当のイーサリアムを追加購入 新CEOにHSBC元幹部を任命
ビットマインが3000万ドル相当の仮想通貨イーサリアムを追加購入した。同社は新CEOにHSBCアジアTMT投資銀行部門の元責任者を任命した。
06:25
ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金
ビットコインの長期保有者が過去1カ月で約81万5,000BTCを売却し、2024年1月以来の高水準となった。初期保有者のオーウェン・ガンデン氏も2400BTC以上を売却している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧