はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン市場暴落に伴い、ICOプロジェクト保有の仮想通貨トークン約2.6兆円の内54%に及ぶ価値が喪失か|BitMEX調査書

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ICOプロジェクトが保有するトークンに関する調査報告書
大手取引所BitMEXは、ICOに関する調査書を公表した。イーサリアム・ネットワーク上での、ICOトークンの収支、特にICOプロジェクトが保有するトークンに焦点を当てた内容となっている。

ICOプロジェクトが保有するトークン|BitMEX調査書

今日、大手取引所BitMEXは、イーサリアム・ネットワーク上での、ICOトークンの収支に関する調査報告書を発表した。

去年の9月に報告された調査書では、売却されたトークンについて焦点を当てたものになっていたが、今回はプロジェクトが保有するトークンを中心とした内容となっている。

その報告書によれば、ICOプロジェクトチームが発行し、保有する240億ドル(約2兆6152億円)相当のトークンのうち、54%に及ぶ価値が、仮想通貨の価格下落により失われたとのことだ。

チームが保有するトークン価格は、ピーク時で800億ドル(約8兆7186億円)以上にも及び、その後700億ドル(7兆6237億円)に及ぶ損失を出している。

大半のトークンに担保がないことや、流動性が欠けていることを考えると、ピーク時のトークン価格が不確かなため、価格変動による損失を考慮するはこと不適切である恐れがあるが、BitMEXは、ピーク時に頻繁に取引されたことを考慮し、そのこと含めて判断を下したとしている。

現在の現物価格に基づくと、いまだにICOチームは約50億ドル(約5448億円)相当のトークンを所有していると想定される

また一方で、プロジェクトチームのアドレスからトークンが移動していることなどから、トークンを売却し、約15億ドル(約1364億円)分の利益を換金した可能性もある。

ただ、その他にもトークンを移動させた理由が考えられるため、それほどの利益が出ていない可能性も存在するとのことだ。

調査データ

発行されたトークンの価格(100万USD)-Top10

出典:TokenAnalyst

保有トークンの損失額(100万USD)-Top10

出典:TokenAnalyst

トークン平均損失額(100万USD)-Top10

出典:TokenAnalyst

移動したトークン価格(100万USD)-Top10

出典:TokenAnalyst

現在の保有トークン価格(100万USD)-Top10

出典:TokenAnalyst

保有している自身のトークン価格のローデータ(100万USD)

出典:TokenAnalyst

結論

BitMEX調査書は、今回の調査で、ICO市場に規格や透明性が欠如していることが浮き彫りになったとし、このことは、特にプロジェクトチームのウォレット内トークンにおいて顕著であったと報告している。

その理由として、プロジェクトチームが、自身の保有するトークンの発行、バーン、売買を自由に行えるため、それらプロジェクトの動向を把握することが困難であったことを挙げた。

以上のことを踏まえた上で、今回の調査結果を以下のように結論づけた。

今回のデータは、多くの仮定や不正確性を伴ったものとなっている。

独自の調査方法に基づくと、ICOプロジェクトはICOを通して、想定で、約130億ドル(約1兆4155億円)の利益を出していることが算出された。

ICOを行うことで、責任や透明性を必要とせずに、少ない労力で、驚くほど簡単に資金調達されたと思われる。それゆえ、プロジェクト創設者らにとって、ICOによる資金調達は大変魅力的であったが、投資家側からすれば、決して魅力的だったとは言えない。

ICO人気は下火となり、2017年後半に比べ、資金調達は極めて困難となっている。

事業家らは、これからもICOによる資金調達を試みるだろうが、投資家らが投資を行うことは稀であろう。今後、ICOの人気が再燃する可能性は低いだろう

▶️本日の速報をチェック
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者10,000名突破。

CoinPostの関連記事

仮想通貨イーサリアム(ETH)、ICOによる売り圧力の終わり間近か|BitMEXの報告書
大手取引所BitMEXの最新研究報告書は、ICOプロジェクトによるETHの売却や保有データを解析。 「ICOプロジェクトはすでに当時調達したUSドル分のETHを売却した」との分析結果を公開した。
BitMEX CEO「仮想通貨市場特有の24時間取引は、株式や為替市場などの資産クラスに波及し得る」
BitMEXのアーサー氏は、「仮想通貨特有の取引形態は既存金融市場にも波及する可能性がある。」と言及。同氏は、今年8月時点で相場の底抜けと5000ドルの下落などを予想、的中させている。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/04 木曜日
17:45
2026年2月17日(火)、「Digital Space Conference 2026」開催決定
一般社団法人日本デジタル空間経済連盟(所在地:東京都港区、代表理事:北尾 吉孝、以下「当連盟」)は、2025 年 2 月 17 日(火)に、大規模カンファレンスイベント「 Di…
16:49
MUFGグループ、トークン化MMFの商品化へ Progmatと協業開始
2026年に機関投資家向け提供を目指す 三菱UFJアセットマネジメント、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJ信託銀行の3社は4日、Progmat(プログマ)との協業を…
16:49
FRB利下げと流動性回復、2026年の仮想通貨市場に追い風か=Delphi Digitalレポート
仮想通貨リサーチ企業Delphi Digitalは、FRBの利下げ継続とQT終了、TGA取り崩し、RRP枯渇により、2026年に仮想通貨市場にとって追い風となる流動性環境が生まれると分析。ビットコインやイーサリアムなどデジタル資産に有利との見方を示した。
15:09
ランボルギーニとレジャー、限定ウォレット発表 「いつランボ買える」ミームに呼応
仮想通貨ハードウェアウォレット大手レジャーとイタリア高級車ランボルギーニが提携し、限定版「Ledger Stax」を2026年初頭に発売。フェラーリやポルシェなど高級ブランドのWeb3参入が加速する中、24万人超の仮想通貨ミリオネア増加が背景に。
13:25
米コネチカット州がロビンフッドなど3社に停止命令、無免許でスポーツ賭博提供と主張
コネチカット州消費者保護局がロビンフッド、クリプトドットコム、カルシに無免許オンライン賭博運営の停止命令を発行した。3社は州法に違反してスポーツ賭博を提供しており、利用者の資金や情報にリスクをもたらしているという。
12:26
チャールズ・シュワブ、2026年前半に仮想通貨取引開始へ 既存取引所に手数料圧力か
米大手証券チャールズ・シュワブが2026年前半にビットコインとイーサリアムのスポット取引を開始。低手数料戦略で既存取引所に圧力か。バンガードやバンク・オブ・アメリカも参入し、ウォール街で仮想通貨の主流化が加速。
11:15
メタマスク、最大1万ドルの損失を補償する「トランザクション・シールド」開始 
仮想通貨ウォレット「メタマスク」が有料補償サービス「トランザクション・シールド」を開始。対象となる取引について月額9.99ドルで最大1万ドルの損失を補償する。
11:02
NTT Digital、仮想通貨ソラナのバリデータを運用開始
NTTドコモグループのNTT DigitalがSolanaバリデータ運用を開始。Dawn Labsが技術支援を担う。国内ではモブキャストHDもソラナ財団認定を取得するなど、企業参入が加速している。
10:45
三井物産デジタルAM、デジタル証券ファンドを早期償還
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券ファンド「日本橋・人形町」を早期償還し、当初予想3.0%を上回る年5.0%の利回りを達成。累計利益分配金は25億円を突破した。
10:30
「バイナンス・ジュニア」、キッズ向け仮想通貨口座導入 安全性に関する議論も
バイナンスが6~17歳向けの仮想通貨プログラム「バイナンス・ジュニア」を開始した。親の監督下でシンプルアーンによる資産運用などが可能となる。
10:26
イーサリアム保有企業購入量、ピークから80%急減 ビットワイズが指摘
ビットワイズの報告によると、イーサリアム保有企業の11月購入量は8月比81%減の37万ETHに急減。一方、ビットマイン社は12月に1.5億ドル相当を追加購入し、フサカアップグレードへの期待を示した。
10:00
スターテイルとソニーのソニューム、ステーブルコイン「USDSC」をローンチ
スターテイルは3日にソニーグループと共同で開発・運営するブロックチェーン「Soneium(ソニューム)」において、米ドルステーブルコイン「Startale USD(USDSC)」と報酬システム「STAR Points」をローンチしたことを発表した。
09:45
ビットコインが1万ドル反発、イーサリアム「フサカアップデート」好感で10万ドル視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは反発の勢いを強めている。ETHの「フサカ・アップデート」を好材料とし、2日に付けた8万3,000ドル台から1万ドルの上昇を見せた。
08:55
米SECが仮想通貨含む高レバレッジETFを阻止、3倍・5倍商品の審査停止を通告
米SECが株式や仮想通貨の日次リターンを3倍・5倍に増幅するETFの審査を停止した。プロシェアーズは3倍レバレッジ仮想通貨商品を含む複数の申請を取り下げている。
08:02
アンソロピックが来年IPO検討か、評価額3000億ドル超目指す=報道
AI企業アンソロピックが早ければ来年にもIPOを検討している。マイクロソフトとエヌビディアから合計150億ドルの出資確約を得ており、オープンAIと上場を競う。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧