はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

11年ぶりに控える「FATF」の対日審査、金融庁が頭を抱える「仮想通貨業界」のマネロン対策

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FATF審査が今秋:「仮想通貨業界」のマネロン対策は
今回は、銀行や証券業界のほか仮想通貨業者も大きな焦点になり、各国で対応が急務とされる。日本の金融業界が、2008年同様の低評価を受けると、国際取引にも影響を及ぼすリスクもある。
FATFとは
金融活動作業部会のこと。マネー・ロンダリング対策における国際協調を推進するため設立された政府間機関。仮想通貨も監視対象に含まれる。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

FATF審査が今秋:「仮想通貨業界」のマネロン対策は

ダイヤモンドオンラインの報道によれば、金融業界が今、マネーロンダリング(資金洗浄)対策に躍起になっているという。

銀行が頭を悩ませているのが、先日CoinPostでも紹介した、今秋に控える金融活動作業部会(FATF)の第4次対日審査だ。

FATFの第4次対日相互審査における、日本へのオンサイト審査は、2019年10月-11月頃を予定している。

前回(第4次対日審査)は2008年に行われており、実に11年ぶりとなるが、前回(2008年)に公表されたFATF第3次対日審査において、銀行を含む金融機関全体のAML/CFTで、49項目中25項目で要改善(不備10項目、一部履行15項目)という厳しい評価を受けるなど、惨憺たる結果(27ヵ国中18位)に終わっている。

2011年には、FATFの評価を受け、「犯罪収益移転防止法(犯収法)」を改正したが、2014年6月に「FATFが日本の金融業界にまだ問題がある」と声明を出し、同年11月に再び「犯収法」を改正に至った経緯がある。

日本の金融業界が、2008年同様に再び低評価を受けると、国際取引にも影響を及ぼすリスクがあるとされる。

審査の重点候補

FATFによる主な審査対象は、以下の通りだ。

  • 銀行・証券・信用協同組合
  • 仮想通貨交換業者
  • 資金移動業者

  • 証券会社
  • 保険会社
  • 資産運用会社

重点候補とされるのは、資金の流出入が集中する「銀行などの金融機関」、少額決済を担う「資金移動業者」、新しい資産クラスである「仮想通貨交換業者」だ。

2017年には、愛媛銀行で数億円規模のマネロン疑惑のある海外送金を見過ごす大失態が報じられており、金融庁は「低レベルの金融機関が一つでも存在すると、金融システム全体に影響し、対策が脆弱であると批判を浴びる恐れがある」と警鐘を鳴らしたことからも、危機感が現れている。

マネロンではないが、2018年には、地銀の星とされたスルガ銀行で、審査書類の改ざん問題など横行していたことが発覚し、「業務停止命令」を発令するなど大きな社会問題に発展した。

審査の重要ポイント

今回初めて、仮想通貨交換業者が”FATFの審査対象”となることは、特に大きな重要ポイントだ。

金融庁は例年、各国の法整備や企業の取り組みを審査し、改善策を図るよう指示している。

2月22日、国内最大手の三菱UFJ銀行は、マネーロンダリング(資金洗浄)対策が不十分だと米通貨監督庁(OCC)から、同銀行のニューヨーク支店などでマネーロンダリング防止に関する内部管理体制不十分との指摘を受け、改善措置を講じることで同庁と合意したことを発表した。

制裁金こそないものの、「改善できなければ、一部業務停止もあり得るという重い内容」(関係者)だという。

このように、大手メガバンクでさえ、マネロン対策不足で指摘を受ける中、銀行と比較して金融ノウハウがまだまだ不十分な「仮想通貨交換業者」は、日本市場(金融庁)にとっても頭の痛い問題だ。

東証1部上場企業であるマネックスグループの資本の入ったコインチェックや、SBIホールディングスのSBIバーチャルカレンシーズのような最大手はともかく、資金力や経営・管理体制の規模の違いから、市場規模が急拡大する中で人材不足を露呈している実態もある。

ただし、今回の対日審査を無事通過すれば、「健全な市場」に向けて大きく前進することになり、国際的な日本市場の存在感を示すことになるだろう。

日本国民による海外取引所利用

また、今回のFATFの第4次対日相互審査に向けて、規制強化が及ぶ可能性のある範囲として、注目されているのが日本国民の海外取引所利用だ。

現段階では憶測の範疇にあるものの、海外取引所の実質的規制が行われていない状況は、マネーロンダリングの温床となり得るとの見方も出ており、今回の審査へ向けて、規制の矛先が向く可能性も無視できない。

過去にも金融庁は、無登録仮想通貨交換業者に対して、仮想通貨交換業者関係Ⅲ-1-4(2)②に基づく警告書を3度発出。

2018年3月には、仮想通貨取引所最大手バイナンスに対しても、「日本国居住者を相手方とする、交換業を行なった」として警告をを発出している。

日本円など法定通貨のトラッキング(追跡)のみでは把握しきれない仮想通貨取引の実態。海外取引所の利用にも厳格な規制体制が取られることのなるのか、ユーザーにとっても極めて重要な動きとなりそうだ。

金融庁が主導する仮想通貨業界の自主規制団体(JVCEA)が中心となって、どこまで整備を進められるかは最重要課題であり、業界としても注視すべき事態だと言えよう。

CoinPostの関連記事

国際政府間機関FATFが6月に勧告:仮想通貨取引所の規制を「商業銀行」と同等水準へ
今年6月に仮想通貨規制を勧告するFATFは、仮想通貨を「財産、収益、資金、その他の資産」とみなすべきと主張。約10年ぶりとなる日本への「対日相互審査」は、10-11月頃を予定している。
来年6月を目処に仮想通貨規制のルールを発表|FATF総会
マネーロンダリングを監視する金融活動作業部会(FATF)が2019年6月に、仮想通貨規制のルールを発表し、世界各国にその法的執行を求める意向を明らかにした。 世界における規制基準が見込まれ、市場の健全化にも繋がるとされる。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者12,000名突破。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/14 火曜日
16:40
機関投資家がデジタル資産インフラに関心を寄せる背景とXRPの役割|Evernorth CEOインタビュー
EvernorthのCEO・アシーシュ・ビルラ氏が語る、デジタル資産市場の成熟と機関投資家参入の背景、XRPが担う役割、そして既存金融との連携戦略。
15:08
イラン戦争、ペトロダラー体制の弱体化を加速か=ドイツ銀行レポート
ドイツ銀行のストラテジストによる最新レポートが波紋を呼んでいる。今回のイラン紛争が、1974年以来続くペトロダラー体制の根幹を揺るがし、人民元建て石油決済「ペトロ人民元」台頭のきっかけとなり得ると警告している。
14:05
東京都主催「SusHi Tech Tokyo 2026」、4月27日から東京ビッグサイトで開催 
東京都主催「SusHi Tech Tokyo 2026」が4月27日〜29日に東京ビッグサイトで開催。出展スタートアップ700社超、商談1万件、参加者6万人を見込む。AI・ロボティクスなど4分野を重点テーマに、国内外のリーダーが登壇する。
13:45
Yコンビネータが初めてステーブルコインで50万ドル投資、ソラナチェーンで決済
スタートアップ育成の世界的リーダー「Y Combinator」が予測市場Totalisに50万ドルをUSDCで投資。ブロックチェーン上で即座に決済され、初の仮想通貨のみによるYC投資となった。スタートアップ資金調達の形態が変わり始めている。
12:55
吉川氏率いるAcross VenturesがSBI HDと戦略提携、160億円規模のマイクロVC基金を立ち上げ
リップル元VPの吉川絵美氏が創業したAcross Venturesが、SBI Holdingsと戦略提携を発表。米国の革新企業と日本企業を繋ぐ160億円規模のファンド・オブ・ファンズを新規立ち上げ。
12:00
「交渉は一切しない」米クラーケン、顧客情報窃盗の犯罪グループへ姿勢表明
仮想通貨取引所クラーケンが、顧客データの一部に不正アクセスした犯罪グループから恐喝を受けていると公表。犯行には内部者が関わっており要求には一切応じないと表明した。
11:30
米FoundryがZcash採掘プール正式ローンチ、3割のハッシュレートを確保
米国のマイニング大手Foundryが13日、Zcash採掘プールを正式ローンチ。複数の機関投資家マイナーが参加し、ネットワークのハッシュレートの約30%を既に確保した。
10:35
オンド、イーサリアム基盤のRWAトークン化の規制免除を米SECに要請
RWAトークン化企業オンドは、米SECに対してノーアクションレターを要求したことを発表。仮想通貨イーサリアムのブロックチェーン基盤のインフラについて規制免除を求めている。
09:55
サークル社CEO、USDC凍結めぐる批判に反論「法律に明記が必要」 業界で賛否
ステーブルコインを提供するサークル社のアレールCEOが、不正資金凍結の対応が不十分との批判に反論した。措置には法的根拠が必要だと主張し、業界内で賛否が分かれている。
09:05
ビットコイン反発、イラン情勢の緊張緩和を受け上昇 原油反落も追い風に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは13日夜から14日朝にかけて反発した。米国とイランの交渉が合意に至らず、さらに米軍がホルムズ海峡を逆封鎖するとの報道を受けて一時下落したものの、その後はトランプ米大統領とイランのモホセニエジェイ司法府代表の双方から、合意に向けた交渉継続が伝えられたことで、中東情勢を巡る過度な警戒感が後退し相場は持ち直した。
08:40
ブラックロックが米株を格上げ、JPモルガンはV字回復を予測 主要金融機関の見解が一致
JPモルガンなどが現在の金融市場調整を押し目買いの好機と分析した。2022年のスタグフレーションとは異なり強固な利益背景があるとし、V字回復を予測。トム・リー氏も仮想通貨市場が底打ちしたとの見解を示しており、強気転換への自信を表明した。
07:40
仮想通貨ETFなど、先週は1750億円超が純流入
コインシェアーズは、ETFなどの仮想通貨投資商品全体の先週における資金フローは約1,753億円の純流入だったと報告。ビットコインとイーサリアムの投資商品への資金流入が目立った。
07:15
「量子脅威は既に織り込み済み」、米投資銀行バーンスタインがビットコインの50%下落要因を分析
米投資銀行バーンスタインがビットコインの過去最高値からの約50%下落を分析。量子コンピュータ脅威は既に市場に価格化されており、実存的危機ではなく管理可能だと指摘した。
06:31
米SEC、メタマスクなど仮想通貨UI提供業者の「証券登録免除条件」を公表
米証券取引委員会は13日、仮想通貨取引のコード作成を支援するユーザーインターフェース提供業者に対し、ブローカー・ディーラー登録を不要とするスタッフ声明を公表した。
06:05
ビットマイン社、先週257億円相当イーサリアムを買い増し 過去最大の週次購入数に
仮想通貨企業ビットマインが先週最高ペースで71524ETHを追加購入し、総保有量が4,874,858トークンに達した。イーサリアム総供給量の4.04%を占め、総資産は118億ドル規模に拡大。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧