- リップル社CTOが見解を示す
- リップル社のCTO David Schwartz氏は、リップル社と仮想通貨XRPをめぐるコミュニティ「抗議」について返答。エコシステムの拡大の一環として、XRPから離れることはできないとする見解を示した。
リップル社CTOが見解を示す
仮想通貨XRPを巡るコミュニティによる「抗議活動」について、リップル社のCTOが返答。エコシステムの拡大の一環として、XRPから離れることはできないとする見解を示した。
リップル社の保有分が売り圧力になるとして「XRP売却」の停止を要請する運動が一部のXRP投資家らから見られていた。今月7日にも、23,000人のフォロワーを持つXRP関連のインフレンサーがリップル社がXRPから手を引くことに対する支持を呼びかけていた。
「リップル社はXRPのエコシステムの成長に努めているが、効果がないことは明らかだ。よって、リップル社には、XRPから離れることを要求する。我々はリップル社の支援「ヘルプ」を必要としない。ユーザーのための独立したデジタルアセットを望んでいるのだ。」と掲げている
これらの発言に対して回答を行なったリップル社CTO David Schwartz氏は「おそらく、我々リップル社は、あなたを大きく失望させるだろう。」と返答。失望させるとの言葉を用いながらも、エコシステムの拡大の一環として継続していく見解を示した。
I'm afraid we're going to massively disappoint you.
— David Schwartz (@JoelKatz) September 7, 2019
8月28日にも、リップル社CEOのBrad Garlinghouse氏より「XRP売却停止要請運動」に対する異例の説明 が行われており、「XRPの販売はXRPの有用性を促進するものだ。」との説明が行われていた。
エコシステム拡大とXRP、投資家の理解は得られるか
なお、これらの事業方針を支持する活動も、売却停止要請活動の対抗勢力として新たに誕生している。より経済圏を拡大するためにリップル社はXRPをもっと売却するべきであるとした「Ripple Must Increase the “Dumping” of XRP」だ。
より売却量を増やすべきだとする新たな要請では、現時点でXRPの実用性と普及を加速ために、リップル社がXRPの売却を増やしその資金をインフラに投資するように促している。XRPがより多くのユーザーの手に入るための方策だという。
また、XRPの販売と価格への影響に関しては、8月に以下のような公式声明が発表されている。
リップル社は売却の増加との主張に対して、異議を唱える。出来高に比例したXRPのプログラマティックセールにおいて、実際の供給インフレ率はビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)よりも低い。
一部の取引所における「出来高の水増し」に対応するために、リップル社はすでにXRPの売却を減らしている。Q3(7月〜9月)においても売却の引き下げは続く見通しだ。
抗議活動には、(年初来騰落率基準で)XRPの上値が重い状況があることや、助成金として一部企業に多額のXRPを提供したことなどが背景にあると見られる。リップル社の事業戦略の中で行うXRP売却に投資家の理解を得られるか、投資の領域が関わってくる仮想通貨市場においてXRPの重要な分岐点となりそうだ。