イーサリアム2.0への期待も背景に
現在供給されている仮想通貨(暗号資産)イーサリアムのうち、およそ77.7%が6か月間の間動かされていないことが分かった。
オンチェーンの分析企業Glassnodeによると、イーサリアムの投資家は長期的な保有の傾向を示している。投資家のうち57.6%は1年間イーサリアムを動かしておらず、さらに31.6%は2年もの間、移動を行っていない。なお、スマートコントラクトにロックされたものは計算に含まれていない。
3月にはイーサリアムの価格は現在の半分となる100ドル以下まで一時下落しているが、投資家は相場の変動に動ずることはなかったようだ。
イーサリアムの長期的な保有傾向をもたらしている要因の一つと考えられるのが、次世代イーサリアムの移行計画だ。
イーサリアム2.0ではコンセンサスアルゴリズムのPoS移行など、システムへの大幅な変更が予定されている。正確な予定日は決まっていないものの、すでにフェーズ0の監査は完了しており、移行後のイーサリアム価格上昇への期待が長期保有を後押ししているとみられている。
ビットコインでも同様の傾向
半減期が迫るビットコインでも保有意欲は高まっている。Glassnodeによると、0.1BTC以上を保有するビットコインアドレスは300万近くへと増加している。
また、1000BTC以上のビットコインを保有する大口投資家(ホエール)の数も増加傾向にあり、2018年以来の高水準に達しようとしていることが報じられている。
半減期、イーサリアム2.0とそれぞれの重大イベントをひかえるビットコインとイーサリアムに市場は注目している