CoinPostで今最も読まれています

なぜ仮想通貨市場にスワップ市場が必要なのか|Fxcoin寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨交換業として新規参入したFXcoin

FXcoinです。

5月にBTCの現物取引を開始、7月22日より2通貨目であるXRPの取扱を開始しました。今後も取扱通貨を徐々に増やしていく予定です。その後は金商法に基づくいわゆる暗号資産デリバティブ取引(証拠金取引)も行いたいと考えています。

加えて、仮想通貨交換業を発展させてスワップ市場を創設し、暗号資産(仮想通貨)の実需取引拡大につなげることを目指しています。本稿では、暗号資産(仮想通貨)の実需取引になぜスワップ市場が必要なのか、ご説明したいと思います。

スワップ市場の必要性

暗号資産(仮想通貨)に近い金融市場である外国為替市場は、1日に6兆5900億ドルの取引がなされているのですが、その3分の2がスワップ関連の市場です。

それに対して暗号資産は1日に390億ドルで、ほとんどすべてが当日もしくは数日以内に決済されるSpot取引のみです。ポテンシャルの高さは評価されながら、暗号資産(仮想通貨)が法定通貨と同じように送金や貿易などの実需取引に使われるようにならない理由の一つは、スワップ市場などの周辺サービスが足りないために使い勝手が悪いからだと考えます。

相場変動リスクをヘッジ可能

もう少し具体的にお話したいと思います。

スワップ市場ができれば相場変動リスクをヘッジできます。ドルや円の法定通貨を外国に送金する場合、時差や中継銀行を複数使うことから時間やコストがかかる一方で、暗号資産を使用すると例えばリップル(XRP)だったら数秒で送金することができコストも微々たるものです。

にもかかわらず、暗号資産が広く使われる状況になっていないのは、相場を固定できないからです。

いくら早くてコストが安くても、送金金額が足りなくなるリスクがあるのであれば、契約に基づく企業の実需取引では使えません。リップル(XRP)のODLの利用の中心が個人の本国送金なのは、そういった事情もあるでしょう。個人の仕送りであれば、現地通貨建てでいくらになっても構いませんが、企業であれば契約書通りの金額を送る必要もありますし、送金当日に支払う金額が固まらなければ資金繰りができません。

混同しがちな価格変動リスク

さらに具体的なお話しをしましょう。

仮想通貨のボラティリティが高いゆえに決済に向かないと言われますが、2つの「価格変動リスク」を混同してしまっています。

一つは、例えば1週間後に10BTCを支払う債務を負った場合の、契約日と決済日との間のBTCと法定通貨との相場変動リスクです。契約通貨を仮想通貨建てにするケースで、まだあまり一般的ではないでしょう。

もう一つは海外送金の媒介にXRPを使用する場合など、送金側で法定通貨とXRPを交換し、受取側でXRPを法定通貨に交換する際の、送金に要する数秒における価格変動リスクです。

BTCの場合はブロックが承認されるのに10分、ブロックチェーンの巻き戻しがないように6承認を待つならば1時間近くかかります。ビジネスの世界で利用されるには、この両者のミックスというか、支払い側の法定通貨とXRPの交換と受け取り側のXRPと法定通貨の両方を先物でヘッジ出来ることが求められます。

実需⽬的の使⽤拡⼤が不可欠

これまで仮想通貨は、その値動きの⼤きさから、投機⽬的中⼼で使⽤されてきました。

弊社としては、低コストで素早い資⾦移動・決済を可能とする仮想通貨本来の優位性を発揮させるべく、値動きをヘッジするためのスワップ市場を創設し、実需⽬的の使⽤拡⼤を図りたいと考えています。

そのために、XRPを媒介にした国内送金や海外送金の実証実験を進め、最終的にはグローバル・キャッシュ・マネージメントやコーポレート・ファイナンス、トレード・ファイナンスといった分野にも応用範囲を広げていきたいと考えています。

弊社は、長年、金融業界の様々な部門の第一線にて経験を積んだメンバーが集い誕生しましたが、金融の目で見ると、暗号資産(仮想通貨)市場はまだまだ黎明期で、法定通貨と比べ圧倒的に市場インフラが不足しています。

ようやく「貸借」や「金利」が生まれつつありますが、まだ期間やクレジットといった概念も曖昧です。ビジネスで使用するレベルに達するには、まだまだやるべきことが山積みである印象です。参入したばかりの弊社ですが、暗号資産(仮想通貨)市場の健全な発展と拡大にお役に立てればと考えています。

現在実施中のキャンペーン

【キャンペーン期間】

2020年7月22日18:00から2020年8月31日18:00まで

【キャンペーン詳細】

https://fxcoin.co.jp/campaign/20200701/
※ご応募にあたっての注意事項は、上記キャンペーン詳細ページよりご確認ください。

会社概要

会社名 :FXcoin株式会社
所在地 :東京都港区六本⽊⼀丁⽬ 6 番 1 号 泉ガーデンタワー 10 階
設 立  :2017年9月21日
資本金 :15.2億円(資本準備金含む)
代表者 :代表取締役社長 大西 知生
事業内容:暗号資産(仮想通貨)関連事業
登録番号:関東財務局長 第00019号
URL  :https://fxcoin.co.jp/
     https://news.fxcoin.jp (情報サイト)

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/01 土曜日
13:00
アービトラム財団の設立投票で反対の声
アービトラムの仮想通貨ARBのエアドロップを経て、分散型自律組織を管理する組織「アービトラム財団」設立に向けた提案の投票が開始された。予算配分や管理体制に不透明な点があると反対の声も上がる中、87%の賛成票を集めている。
12:00
ロシア下院副議長「露中印が新たな共通通貨システムを開発すべき」
ロシアのアレクサンドル・ババコフ下院副議長は、インド、ロシア、中国は、新しい共通通貨の下に新たな金融関係を構築すべきだと述べた。米ドルやユーロの覇権に対抗する格好だ。
12:00
アニモカ傘下のゲーム制作企業Darewiseとは|Life Beyondのエコシステムも紹介
Darewiseはアニモカブランズ傘下のゲーム制作会社です。「Life Beyond」はDarewiseが開発中のMMOであり、ユーザーは「Dolos」と呼ばれる惑星でエイリアンと戦い、社会生活を営むことができます。遊びながら稼ぐP2Eも可能となる予定です。
11:00
イタリア当局がChatGPTをブロック
イタリアのデータ保護当局がAI言語モデル「ChatGPT」に対し、EUの一般データ保護規則違反の疑いがあるとして一時的に制限を課したことがわかった。開発企業米OpenAI社は一部有料ユーザーのクレジットカード番号(下4桁)や住所などの個人情報が漏洩したことを認めていた。
10:15
仮想通貨取引所Bittrex、米国での事業を閉鎖へ
仮想通貨取引所Bittrexは、米国の事業を4月30日に閉鎖すると発表した。規制の不透明さを主な理由として挙げている。なお、グローバル版の事業は通常通り続ける。
09:30
米政府、計1,560億円相当のBTCを23年中に売却予定
米政府は、ダークウェブ「シルクロード」に関連する捜査で押収した仮想通貨ビットコインについて、2023年に4回に分けて合計1,560億円相当を売却する予定であることがわかった。
09:00
「GM Radio」 次回は仮想通貨送金の効率化を目指す「Superfluid」らが参加
グローバル版CoinPostによる第18回GM Radioは、4月3日の21:00からツイッタースペースで配信予定。ゲストに仮想通貨プロトコルを開発するConnextとSuperfluidを招待する。
08:20
ナスダック・AI関連株大幅上昇 米インフレ鈍化を好感
本日のNYダウは続伸し+415ドルで取引を終えた。ナスダックやS&P500もインフレ鈍化の継続を示す指標を受けて続伸した。AI関連株は大幅上昇を見せた。
03/31 金曜日
17:01
ETHGlobal Tokyo、世界的ハッカソンイベントを東京で開催へ
ETHGlobal Tokyoという世界的ハッカソンイベントが、東京で開催されます。ハッカソンとは、エンジニアやプログラマーが集結し、短期間でプロダクトを開発するイベントのこと。ETHGlobal TokyoではWeb3市場の知識を持たない開発者でも楽しめるような取り組みも充実しています。
16:34
DEA、国内電力大手の合弁会社とMOU締結
NFTゲーム開発・運用を展開するDEAは、「電力アセットNFT」を活用した社会貢献ゲームを検討する目的でGGG社とMoUを締結したことを発表した。GGGは東京電力パワーグリッドや中部電力等の合弁会社。電力アセットNFTは4月3日に発売予定。
16:32
ネクソン、「Oasys」バリデータに参画 
国内発のゲーム特化型ブロックチェーン「Oasys」のバリデータとして、大手ゲーム開発企業のネクソンが参加することが明らかになった。Oasysは第二群バリデーターとして計4社を追加予定。KDDI、ソフトバンクの参画がこれまでに発表されており、残り1社の公開が期待される。
15:04
加納裕三氏、仮想通貨取引所bitFlyerの社長復帰へ
国内有数の暗号資産(仮想通貨)取引所bitFlyer創業者の加納裕三氏が代表取締役CEOに復帰することが発表された。今後は経営改革を加速し、株式市場での新規株式公開(IPO)を目指す。
13:40
NFTゲーム「アクシーインフィニティ」開発会社、5つのゲームスタジオと提携
人気NFTゲーム「アクシーインフィニティ」を開発するSky Mavisは、「Ronin」ブロックチェーンを大幅にアップグレードし、5つのゲームスタジオと提携して、Roninエコシステムを拡大すると発表した。
12:43
AI画像生成ツールMidjourney、無料版を一時停止
AI画像生成ツールMidjourneyは、新規ユーザーの急増や無料トライアルの乱用を受け、無料トライアル版へのアクセスを一時停止した。当初、この決定は拡散されたディープフェイク画像との関連が疑われたが、新規ユーザーの流入によりサービスに支障が出たことが原因だという。
12:25
ビットコイン直近高値圏で揉み合う、イーサリアム先物の月間取引高は昨年5月以来の高水準に
暗号資産(仮想通貨)市場ではDeribitのオプションカットオフやCME先物SQを控え、ボラティリティが強まることへの警戒感も見られる。アルト相場では、上海アップグレードを前にイーサリアム先物の月間取引高が昨年5月以来の高水準に達した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア