CoinPostで今最も読まれています

TRONのDeFiプロジェクトで出口詐欺の疑い、ロックされた資産1.4億円がアクセス不能に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トロンのDeFiプロジェクトに出口詐欺の疑い

仮想通貨トロン(TRX)が先月18日にローンチした独自DEX「JustSwap」において、公式にホワイトリスト入りを発表したトークンが、出口詐欺である可能性がコミュニティから指摘された。

問題となっているのは「TRON Supernode」プロジェクトだ。すでに公式ウェブサイト、TelegramをはじめとするSNSアカウントは閉鎖され、ユーザーは資金の引き出しができなくなっているという。

警告を発した@cyber_hokieのツイートでは、200万ドル超に相当する5600万TRXが詐欺の被害にあったとしている。

一方、dAppsの分析サイト、「DappsRader」のデータによると、執筆時現在、このプロジェクトのスマートコントラクトには約4990万TRX(1億4000万円相当)の資金が残されているようだ。

TRON Supernodeとは

TRON Supernodeは「トロンDeFi初の投資プロジェクト」と銘打って、NODEトークンの保有者全てに、1日あたり4.5%〜7.5%という莫大な配当を保証していた。プロジェクトチームは、NODEがトロンの独自DEX「JustSwap」初のDeFiトークンであると主張している。総供給量は1億トークンで交換、ステーキング、投票、取引に利用できると説明されていた。

9月1日のピーク時には、24時間で1万3480人のユーザー数を記録、2万8066件の取引が承認され、約33万5000ドル(3500万円相当)が処理されていた。しかしその翌日にはユーザー数は911人、トランザクション件数1170件と95%以上激減し、ここ1週間あたりのユーザーは13人、トランザクションは38件と見る影もない。

このプロジェクトは当初から複数のDappレーティングサイトが「高リスク」と評価していた。

ホワイトリスト入りの影響

JustSwapの公式日報では、同取引所が「誰でもトークンを上場し、流動性を提供できる非承認ベースの分散型取引所」であり、そのオープンな特徴のため、プラットフォーム上で幾つかの偽トークンを発見したことを報告、謝罪していた。この事態を受けて、上場前に全てのプロジェクトの正当性を厳しく審査し、ホワイトリストを公開し、毎日公開していくと説明している。

偽トークンの報告チャンネルも設置し、偽物と判明した際には直ちに上場を廃止するとの記述もある。

TRON Supernodeの「NODE」トークンがホワイトリスト入りしたのは、9月1日。しかし、その2日後の9月3日には、流動性が不足している(1日あたり2万ドル未満)との理由から、ホワイトリストから除外されていた。

JustSwapは、ホワイトリスト登録の基準として次のような点を挙げている。

  1. 総合的な指標により、1日の取引量と流動性でトップ30に入っていること
  2. 1日の平均取引量と流動性が2万米ドル以上であること
  3. プロジェクトおよびトークンが正当なものであると証明されていること

TRON Supernodeがホワイトリスト入りしていたのは、わずか2日間だったわけだが、上記の基準を満たしているとJustSwapが判断したことに対し、コミュニティからはその審査プロセスに対し疑問の声が上がっている。

ソーシャルニュースサイト「reddit」のスレッドでは、2万TRXを失ったユーザーは投資が自己責任であることは認めながらも、ホワイトリスト入りがプロジェクトに対して、多少なりとも安心感を与えたと訴えている。さらに、プロジェクトチームに関連していると思われるアカウントから数日間のうちに、合計120万TRXが第三者の口座に送金されていることを、当該アドレスとともに報告している。

アカウントにアクセスできない

前述のように、TRON Supernodeのスマートコントラクトには多額の資金が残されているが、利用者からは引き出すことができないという声が多数上がっている。そのため、特定のアドレスに限った資金の引き出しを可能にするホワイトリスト方式のような、セキュリティシステムが実装されている可能性が指摘されている。

コミュニティには、このような事態を「驚いていない」という反応も多く、出口詐欺を疑う意見が大半を占めているようだ。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/24 水曜日
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。
09:40
「BTC価格上昇は半減期から50〜100日後」QCP Capital
仮想通貨ビットコインの今後の価格が急上昇するのは半減期から50〜100日後であるとQCP Capitalが分析。また、Bitfinexも半減期後の相場レポートを公開した。
08:45
ソラナJupiter、DEXモバイルアプリ5月公開予定
既存のUltimateウォレットは5月22日から利用できなくなるため、その前に仮想通貨の一時的移転(PhantomやMagic Edenウォレット)を推奨した。
08:10
米国のイーサリアムETF上場申請、5月承認は見込み薄か
申請中の仮想通貨イーサリアム現物ETFの多くは5月に最終判断を迎える予定だが、多くのアナリストは承認の確率が低いと予測。背景には、イーサリアム財団への任意捜査で米SECがETHを有価証券に分類しようとしている点や、ビットコイン現物ETFが承認されてからまだそれほど時間が経っていない状況などがある。
07:10
ビットコインの機能を拡充する新提案が公開
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトなどを実現する開発提案がBIP-420として公開。以前から関心を集めている提案の内容が改めて説明された。
06:35
バイナンスアプリの削除、フィリピン当局がアップルとグーグルに命令
フィリピンはバイナンスの顧客基盤における重要な構成国だが、同SECは2023年11月以降、バイナンスを投資に利用しないよう国民に積極的に警告していた。
05:50
エルサルバドルの国営ビットコインウォレット、ハッカーがコードを流出
今回の漏洩は、4月上旬に報告された510万人のサルバドル人の個人情報リークを含む、一連のChivoウォレット関連のハッキングに続くものだ。
04/23 火曜日
19:00
メゾンマルジェラ MetaTABI NFT発売
メゾンマルジェラがMetaTABI NFTを一般販売開始。デジタル専用設計のタビシューズはThe Fabricantとのコラボで、限定版タビブーツとレザーウォレットが付属。今後のWeb3ブランドイベントにも参加可能。
18:00
ライフカードVプリカ 仮想通貨で購入可能に
ライフカードが暗号資産(仮想通貨)決済サービス事業者Slash Fintechと提携。2024年5月15日から「Slash Vプリカ SHOP」でステーブルコイン等を使ったVプリカギフトの販売を開始する。インターネットショッピングやオンラインゲーム等、デジタルサービスでのプリペイド決済が拡大する見込み。
14:00
ベネズエラ、石油取引で仮想通貨使用を加速か
ベネズエラの国営石油会社PDVSAは原油と燃料の輸出において、暗号資産(仮想通貨)の利用を増やす計画だ。背景には米国による制裁再発動がある。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/24 11:30 ~ 13:30
その他 オンライン
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧