CoinPostで今最も読まれています

Beyond Blocks Summit Tokyo 2018 Day2 参加レポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Beyond Blocks Summit Tokyo 2018 2日目参加レポート
「シェアリングエコノミーの新しい未来」について、Red Pulseの創設者兼CEOであるジョナサン・ハー氏が登壇しプレゼンしました。また、Quoine社:CFO 紺野 勝弥氏などが分散型取引所についてパネルディスカッションを行いました。

「Beyond Blocks Summit Tokyo 2018」にCoinPost編集部が参加しました。

本記事では、2日目の様子と内容をお伝えいたします。

Day 1と同じく、多くの方が来場しており、 Day 2 はブース付近でのネットワーキングスペースで様々な方々が交流していたように見受けられました。

Day 1 参加レポートはこちら↓

Beyond Blocks Summit Tokyo:Day1 参加レポート
bitFlyerのCEO加納裕三氏は、独自のプライベートブロックチェーン「Miyabi」について言及しました。話題のICO、Wanchain社はBTCやETHなどのパブリックブロックチェーンと銀行などの独自ブロックチェーンを繋げる「Cross Chainシステム」や新プロジェクトの発表も。

シェアリングエコノミーの新しい未来:RedPulse

シェアリングエコノミーについて、Red Pulseの創設者兼CEOであるジョナサン・ハー氏が登壇し、プレゼンを行いました。

シェアリングエコノミーの概念は決して新しいものではなく、昔から存在していたものです。

昔の村では、近くに住む同士の人々が助け合い、物を共有しあって生きてきました。

しかし、人口が増えるにつれ近所の人が見知らぬ人となり、共有する習慣がなくなっていきました。

これをもう一度実現するため、ジョナサン・ハー氏は、ブロックチェーンテクノロジー、仮想通貨(トークン)を利用した現代社会の新しいシェリングエコノミーを構築していく方法を説いていました。

まずジョナサン・ハー氏が紹介した表がこちらです。

「×」が 現在シェアリングエコノミーで成し遂げられていない点になります。

特にP2P、コミュニティーについては達成できていない企業が多く存在するとのことです。

トークンシステムを用いることによって、これを変えることができるとジョナサン・ハー氏は述べました。

現状のシェアリングエコノミーを、トークンの力によってより良いものにすることが可能、としました。

ジョナサン・ハー氏のプレゼン内容要約

  1. 現状は大企業がコントロールしている。VCに頼っていた資金調達方法を、ICOにより多くの企業が資金調達可能となり、インフレーションを引き起こす。
  2. Aset heavyからAsset lightへ(保有資産を軽くする事)。
  3. 現在はプラットフォーム自体に価値があるが、トークン経済が機能すると、トークン所有者が価値を保有する時代になる。
  4. 規制が国だけでなく世界的に仕組みができたらより自由な動きができる。

知識経済シェア

その後、RedPuseの目指す未来について言及されました。

一般的知識は誰もが知りたいことですが、よりニッチな情報、詳細になればなるほど、その情報を知りたい人は少なくなります。

ジョナサン・ハー氏は、そういったニッチな情報ことお金を払ってまで欲しい人が存在する、と語りました。

そこで、RedPulseが提供するトークンを用いたリサーチエコシステムが紹介されました。

Red Pulseは、現在多くの人々が直面している問題である、情報過多を解決することを目指しています。

ここにユーティリティートークンを入れることで、情報共有する意欲が低下している現状の解決策となります。

このエコシステムに埋め込むトークンレーイヤーにインフレを起こすことが可能で、発行する通貨の枚数でインフレを管理します。

また、これシステムに貢献した人に対して報酬を与えることが可能です。

ジョナサン・ハー氏は、これがRedPulseで可能にする未来「Sharing Economy for Knowledge」である、と締めくくりました。

分散型取引所は中央集権型取引所が抱える問題を解決できるのか?

以下の著名人達が並んでパネルディスカッションを行いました。

左から順番に紹介致します。

  • Moderator:Masa Keith Nakatsu氏
  • Kyber Network社:共同創業者兼CEO ロイ・ルー氏
  • NEX社:共同創業者 ファビオ・カネシン氏
  • Quoine社:CFO 紺野 勝弥氏

パネルディスカッションは取引所の中央集権型と分散型の良い点、悪い点など、それぞれの考えをぶつけあっていました。

中でも、取引所の問題点に対する議論では、セキュリティー関連の内容が目立ちました。

パネルディスカッション内容

仮想通貨にて中央集権型取引所が抱える一番の問題は何でしょうか?

紺野氏

セキュリティーだと思います。

日本では、コインチェック、マウントゴックスと2つの大きなハッキング事件がありました。

これを受け、Quoine社はセキュリティーの強化に力を入れております。

ハッキング、内部の不正を防ぐように尽力しています。

ロイ・ルー氏

透明性の確保が必要です。取引量の中でフェイクがある、という報告がありました。

心配なのは、中央集権型取引所のパワーが大きくなりすぎて、偏ってしまう点です。

取引所は一般投資家と機関投資家が利用します。彼らはそれぞれ求めているものが異なりますが、解決策を作る必要があると思いますか?

紺野氏

仮想通貨は今後、メインストリームになります。

大きなヘッジファンドが仮想通貨の世界に入ってきたら、分散型取引所だけでは駄目だと思います。

中央集権型取引所も必要になるでしょう。

だからこそ、セキュリティー強化が必要で、顧客の資産を守る必要があります。

クライアントと取引所の信用力が重要でしょう。

ファビオ・カネシン氏

どちらにせよ、ハックされたらどのくらいインパクト、リスクがあるかを、過去の例からも考えて、問題が起きることを防ぐ必要があります。

ロイ・ルー氏

中央集権型では、一元化サーバーに入っていれば、透明性がないため、一般投資家はどのような事が行われているのか分かりません。

しかし、分散型は透明性があるため、ブロックチェーンで個々がチェックすることが可能で、問題が起きることを防ぐことができます。

分散型取引所は現在の伝統的な取引所とコラボレーションできると思いますか?

ファビオ・カネシン氏

できます。強化する必要があります。

中央集権型取引所はこれを行うべきです。

紺野氏

我々は中央集権型取引所ですが、LIQUIDプラットフォームの取引所を始めます。

LIQUIDプラットフォームにより、分散型取引所と繋がることができるでしょう。

分散型取引所にも顧客を流せるようにしていきたいと思います。

また、議論の途中、QUOINE社紺野氏へ、トランザクション量はどのくらい許容出来るのか、という質問があり、紺野氏は以下のように回答しました。

QUOINE社プラットフォームは、現在、世界最高速のマッチングエンジンを有し、秒速100万トランザクションのマッチングが可能です。

更に、100万から500万にあげようとしています。

まとめ

Beyond Blocksは多くの人が参加し、海外からも多くの投資家や仮想通貨、ブロックチェーン関係者が参加していました。

仮想通貨、ブロックチェーンの将来性を信じる方々が自分の考えを発表し合っており、非常に有意義な場でした。

また、CoinPost編集部は2日間で数名のスピーカーへインタビューをすることが出来ました。

それぞれ近日公開予定ですので、是非チェックしてみて下さい。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/07 月曜日
16:55
イーサリアム改善案EIP-7782「処理速度向上とDEX効率化」で注目集める
イーサリアムの新提案EIP-7782はネットワーク処理速度33%向上を目指す。スロットタイム短縮でDEX効率22%改善、年間1億ドルのコスト削減につながる可能性も。
15:05
メタプラネット、ビットコイン保有量は639.5BTCに
メタプラネットは、10月7日に10億円分のビットコインを追加購入し、累計保有量は639.5BTCに達した。プットオプション取引で2億円超の利益も確保。
14:25
重要コアアップデート「Bitcoin Core 28.0」リリースへ、攻撃に対する脆弱性を解消
DoS攻撃などへの脆弱性対策を踏まえ、ビットコインコアの重要アップグレードである「Bitcoin Core 28.0」がリリースされた。なお、ビットコイン現物ETFは10月4日に純流入に転じ、約38億円の資金が流入した。
12:13
ビットコイン長期保有者が利益確定、短期保有者にリスク選好傾向 CryptoQuant分析
仮想通貨分析企業CryptoQuantが、ビットコインの長期・短期保有者の動向を分析。長期保有者の利益確定傾向から、新高値(ATH)到達までに時間を要する可能性を指摘した。
11:42
ビットコイン200MA上回る反発、中東リスク警戒もETF資金フローは改善傾向
中東の軍事的緊張が燻り9月3日以来最大の純流出を記録したビットコインETFだったがその後回復。ビットコイン(BTC)現物の市場価格も、200日移動平均線(200MA)の63,551ドルを超える反発を見せた。
09:39
TON、ミームコインを盛り上げる分散型プラットフォーム『Memelandia』ローンチ
テレグラム発のブロックチェーンTONが、ミームコイン特化の分散型空間Memelandiaを公開した。エコシステムの活性化を目指す。
10/06 日曜日
13:00
今週の仮想通貨市場、主要アルト材料まとめ アプトス日本進出やスイ「Walrus」発表
ビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRP、スイなど主要仮想通貨銘柄の最新動向を解説。価格変動や市場の影響要因、中東情勢や米雇用統計、ETFの動きまで、今週の注目トピックをまとめた。
11:30
ビットコインは中東情勢不安定化で神経質な値動き、ETFへの資金フローに引き続き注目|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが、今週のビットコイン(BTC)相場と来週の展望を分析。中東情勢の不安定化すによりビットコインは神経質な値動きが続く中、機関投資家のビットコイン現物ETFへの資金フローが注目される。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米SECのリップル裁判控訴に高い関心
今週は10x Researchによるビットコイン相場分析、金融庁による仮想通貨規制の抜本的見直し、米SECによるリップル裁判控訴に関するニュースが最も関心を集めた。
10/05 土曜日
14:30
Ubisoft新作「Captain Laserhawk: The G.A.M.E.」、アービトラムでNFTリリースへ
新ゲーム「Captain Laserhawk」 フランスの大手ゲーム会社Ubisoftは、近日中にイーサリアムレイヤー2のアービトラム上で1万体のNFTコレクションを発売する計…
13:00
26000以上のBTC保有 米マラソン、ビットコインHODL戦略を継続
米マイニング大手マラソンがビットコインHODL戦略を継続。9月に売却を行わず26,842BTCを保有している。9月の採掘実績も発表した。
11:30
ビットワイズ、ビットコインとイーサリアム先物ETFで戦略変更 米国債ローテーションを採用
ビットワイズが3つの仮想通貨先物ETFの戦略変更をSECに申請。独自の「トレンドワイズ」戦略で市場下落時に米国債へローテーション。
10:45
EigenLayer、8億円の仮想通貨EIGENが不正売却 公式側が調査
イーサリアムのリステーキングプロジェクトEigenLayerで約8億円相当のEIGENトークンが不正売却。投資家のメールが侵害され、攻撃者がトークンを売却。
07:40
IMF「エルサルバドルはBTC投資に制限を」
仮想通貨ビットコインへの公的な投資に制限を課すことなどをIMFはエルサルバドルに勧告。IMFの報道官が会見で、同国のビットコイン政策に言及した。
07:15
コインベース、欧州でUSDTなどのステーブルコイン廃止へ MiCA法準拠で
大手仮想通貨取引所コインベースは10月4日、年末までに欧州連合(EU)域内で規制に準拠していない「ステーブルコイン」の上場廃止を行うと発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア