はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「ビットコイン下降トレンド転換の場合、2万ドル付近までの調整も視野に」bitbank寄稿の仮想通貨週次市況と各金融市場の騰落率

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の相場の動きは

ビットコイン(BTC)価格は22日、3万ドルの心理的節目を割り込み、一時28,700ドル(298万円)まで暴落した。

一方で、イーサリアム(ETH)は20日、約3年ぶりに過去最高値を更新。現物価格で1420ドル(約15万円)を上回った。


目次
  1. 各市場の騰落率
  2. bitbank寄稿

各指標の騰落率一覧

1/22(金)終値時点の週間騰落率は、以下のようになった。

CoinPostで作成

月初来騰落率

CoinPostで作成

年初来騰落率

CoinPostで作成

(今週の騰落率は、先週の終値、今週の終値を用いて計算。月初来、年初来についても前の月、年の終値で計算)

(仮想通貨の価格は取引所コインベースを参照、各銘柄の価格はTradingviewを参照)

1/16〜1/22のBTCチャート

CoinPostで作成

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週のビットコイン(BTC)対円相場は、上値の重い展開を繰り広げ、一時は心理的節目の300万円を割り込む場面も確認されたが、22日正午時点では、自律反発の様相で320万円付近まで戻している。

今週の暗号資産(仮想通貨)市場では、19日欧州市場でのイーサリアム(ETH)の過去最高値更新(対ドル)に目掛けアルトターン気味となり、週央までのBTCは小確りとした値動きとなるもはっきりと方向感を示せない展開が続いた。

この他、今週はイエレン米財務長官の指名承認公聴会での財政政策に対する議会での「大胆な行動」の呼びかけや、バイデン米大統領の就任式で大規模財政出動策への期待が意識され、ドル安株高とこれまでのBTCにとっては相場が上昇しやすい環境が作られたものの、ETHの過去最高値更新後の反動安に連れ安となり、BTC相場は20日から下げ足を速め始めた。

第1図:BTC対円チャート(1時間足) 出所:bitbank.ccより作成

21日には、ETF業界の巨人と言えるブラックロックが、2つのファンドでビットコイン先物の運用を可能にすると報じられたが、ETHを中心にアルトコインの売りは続き、BTCはこれまでサポートとして機能してきた3.4万ドルを割り込むと安値を広げる展開となり、三角持ち合いの下辺をも割り込んだ。

予想通り今週はドル安となったものの、BTCはアルトコイン相場下落の道連れになった格好だ。

来週は、今年初めの米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。今回の会合からタカ派のメスター・クリーブランド連銀総裁とハーカー・フィラデルフィア連銀総裁の議決権がなくなるため、一年を通して緩和的な金融政策が維持されやすい見通しな一方、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長やブレイナードFRB理事の先週時点での発言から、金融政策据え置きの公算は高いと言え、来週はそれほどのサプライズは期待できないか。

万が一、パウエル議長から上昇し続ける米長期金利をけん制するような発言が出れば、市場も反応しようが、テクニカル的な観点から言って来週のFOMCがBTC相場切り返しの材料となるかはあまり自信がない。

21日の下落で、BTCはチャート上で三角持ち合いを下方にブレイクしており、下降トレンド開始が示唆されていることは否定できない。厳密にパターンフォーメーションの観点から言えば、「ブレイク後はベースと同等幅相場が動く」と言われ、215万円が下値ターゲットとなる。流石に今月8日の高値(435万円)から約50%の調整は考えにくいかもしれないが、ボラティリティの高い暗号資産(仮想通貨)市場においてはこれくらいの調整が起きることも視野に入れておいて良いだろう。

尤も、長期的なテクニカルとファンダメンタルズに変わりはないと見ており、足元の調整はあくまで1〜2週間程度のスピード調整にとどまると指摘される。この先はアルトコイン売り一巡のタイミングを伺いつつ押し目を探るか。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回レポート:ビットコイン利益確定売り局面も、底堅さ続くか|bitbankアナリスト考察

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧