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SEC調査の影響でDeFiプロジェクトが閉鎖、米国での今後の影響は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DeFiプロジェクト閉鎖の経緯明らかに

DeFi(分散型金融)で短期金融市場のプラットフォームを目指していたDMM (DeFi Money Market)DAOが、今月6日に突如として閉鎖を発表した。閉鎖理由として、規制当局による問い合わせを挙げている。

DMMプロトコルは、中小企業(SME)向けの低金利・短期金融プラットフォーム。仮想通貨界隈の著名投資家Tim Draperなどが出資を行っていたプロジェクトで、中小企業には難しいとされる短期的な資金調達の場を提供するマーケットを提供していた。

公式サイトによると、mTokenの発行は停止され、同トークンの利率は、2月10日を持って0%に下げられている。DMM側はこれまでの資本と利益は早急に引き出すよう推奨している。

閉鎖を発表した後、DeFi Money Market側は詳細な情報を公開。2020年12月15日に米証券取引委員会(SEC)より調査召喚状(サピーナ)を受け取っていた事が閉鎖の要因である事を明らかにした。公式のテレグラムグループでは以下の通り説明された。

交渉では相互同意できる解決策を模索したが、最終的にプロジェクトを畳むことがベストであるとの決断に至った。

召喚状内ではmTokenや、DMGトークンに関する情報を求められた為、プロジェクト側は対応を開始していたが、SECとの対話の中で「トークン販売が、米証券法における有価証券の登録基準を遵守していなかった」ことが指摘された。

トークンが有価証券に該当するかについては、Howeyテストなどが知られており、資金を集めたか、共同事業か、収益性があるかなどの要素を考慮した上で「投資契約」に当てはまるか判断される米証券法などを語る上での重要な判例だ。

関連:仮想通貨が「証券」に該当するかを判定するHowey(ハウェイ)テストとは

DMM DAOのガバナンストークン(保有するとプロジェクトの方向を決める投票等に参加できる)であるDMGのパブリックトークンセールは、2020年の6月に開催された。当時、DEX(分散型取引所)のUniswapでは24時間の取引高が全体の25%を占めるなど注目を集めていた。イニシャル・DEX・オファリング(IDO)と呼ばれる、DEX上での資金調達形式が採用されていた。

公式サイトでは現在、可能な範囲内で投資家の預け入れたDMG資産は保有者に返還することを計画している意向が示されている。また、今月10日の時点でSECによる調査は継続しており、終了の日時などは予測できないという。

SECの仮想通貨プロジェクトに対する取り組み

米SECは、これまでに複数の暗号資産(仮想通貨)プロジェクトに対して取り締まりを施行してきた。最近の事例では、未登録証券として暗号資産XRP(リップル)を販売したとして、20年12月に米リップル社とその創設者のガーリングハウスCEOや共同設立者のラーセン氏らが証券法違反で提訴されている。

上記の訴訟に関する訟裁判審理前会議は米時間22日に予定されている。今週16日にも会議前にSECとリップル社が共同書類を提出し、改めて「現時点では、和解の見通しはない」点が強調された。

関連:【随時更新】リップル訴訟に関する国内外仮想通貨取引所・ファンドのXRP対応一覧

また、メッセージングアプリを提供するKik Interactive Inc.は、kinトークンの販売が証券法違反だったとして裁判が行われ、今年1月にSECの主張に有利な判決が下された。

これまでにもメッセージングアプリ大手のテレグラムが計画していた独自仮想通貨Gramのローンチが、SECによる証券法違反による提訴により中止に追い込まれている。

テレグラムはGramのICO(イニシャル・コイン・オファリング)によっておよそ1822億円を調達していたが、投資家に資金を返還、罰金を支払っている。

一方で、分散型金融(DeFi)プロジェクトやDAO(自律分散組織)についてはThe DAOによるICOの事例等があるものの、依然として当局がどのような対応を行うかは不透明といえる。

米国内では連邦法と州ごとの法律では管轄が違う為単純比較はできないものの、北西部のワイオミング州では自律分散型組織(DAO)の法人化を認める法案が提出されていた。

中央管理者が存在せず、自律的に機能する組織のDAOの場合では、「投資契約」を販売する企業に該当しにくいとの見方から証券法に該当する可能性が低いとする意見もあるが、米国の規制当局の姿勢は依然として不透明な状況が続いている。

DMM DAOもまた、ガバナンストークンによってより高度な分散化を目指していたが今回のような事態となった為、DeFiプロジェクトに対する米SECの姿勢は今後も慎重に見守る必要がありそうだ。

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