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海外大手仮想通貨取引所などを相手取った「証券法違反」に関する集団訴訟、一部に進展=報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Biboxへの原告申し立てを却下

2020年4月にバイナンスやBitMEX、KuCoinなど暗号資産(仮想通貨)関連企業を相手取った11件に及ぶ集団訴訟が提出されていた件について、一部で進展がみられた。

裁判所は、提訴側(原告)に不利となる判断を下した模様だ。The Blockなどが報道した。

集団訴訟は、法律事務所のRoche FreedmanとSelendy&Gayが主導し、仮想通貨取引所ではバイナンス、HDR Global Trading(BitMEXの親会社)、KuCoin、Bibox、トークン発行体では、トロン財団、Civic、KayDex、Quantstamp、Status、B.Protocol、Block.oneを相手取るもの。

訴訟では、「提訴先の企業は、証券会社の免許を取得せず無許可で証券販売を行った」などと主張していた。

2021年4月19日、仮想通貨取引所Biboxに関する訴訟の担当裁判官は、Biboxによる訴訟却下の提議を承認。これにより、原告側が実際に法廷で議論を展開する前に訴訟を終了することになった。裁判官は原告の訴えについて、裁判を開くには値しないと判断した格好だ。

証券法違反の時効

今回の却下について根拠となったのは、時効の問題である。証券法違反については、通常わずか一年で時効となるが、今回の原告の告訴内容はすべてこの証券法違反に関するものだった。

原告側の投資家がトークンを購入したのは2017年頃のことだが、告訴は2020年4月3日に提出されており、証券違反の時効の1年を大幅に超えてからのものとなる。しかし原告側は、2019年に米証券取引委員会(SEC)が仮想通貨の投資契約についてガイダンスを出した日を時効の起点にしたいと主張していた。

告訴はガイダンス発表からちょうど1年後にあたるため、この場合時効はまだ切れていない。原告側は、このガイダンスがあった時点ではじめて、自分達が証券を購入していたことが判明したと説明。

裁判所はこれに納得せず、時効の起点をリセットするには、関連する法律の成立が必要で、ガイダンスの発表だけでは不十分として却下している。

今後の裁判への影響は?

この判決により、集団訴訟における他の立件内容についても、原告側に不利に働く可能性が浮上した。今回の判決を受けて4月27日、原告側の法律チームは、Civic、Kaydex、Quantstamp、Statusに対する訴訟、さらにBitMEXに対する訴訟の一部を自主的に取り下げている。

バイナンス、KuCoin、トロン財団に対する訴訟、およびBitMEXに対する訴訟の残りは継続しているものの、これらの訴訟でもBiboxの件と同様に、裁判官が時効のことも考慮して、申し立て却下を認めるかもしれない。

一方4月28日に、原告側の法律事務所Roche FreedmanとSelendy&Gayは、連邦証券法ではなく、イリノイ州法に基づいてBibox事件の却下に異議を唱え控訴した。イリノイ州の法律では、時効をめぐってもっと柔軟な判断が行い得るという。

ただこの場合は、本件について被害にあったと主張できるのは、イリノイ州の住民のみになる可能性が高い。

Roche FreedmanとSelendy&Gayの担当者は「原告はすべての選択肢を検討している」とThe Blockに語っており、一度申し立てを取り下げた訴訟についても、今後また新たな方向から再度起訴することも考えられる。

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