CoinPostで今最も読まれています

中国雲南省もビットコインマイニング取締りへ 国外移転も準備か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

雲南省もマイニングの厳重な取締りへ

中国雲南省でも、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)のマイニングを厳しく取り締まる方針が発表された。South China Morning Postなどが報道した。

中国の主要なマイニング地域である雲南省では、自治体政府の方針について情報が錯綜していたが、省のエネルギー担当局が公式に見解を表明した。

現地報道によると雲南省の担当者は、6月末までに、税金や国の送配電料金の回避、電力への不正アクセス、などを行う違法なビットコインマイニングを厳しく取り締まることを確認した。

上記のような違法事業に加えて、電気の使用に関して何らかのセキュリティリスクをもたらすビットコインマイニング事業についても、操業停止処分にするという。

様々な地域で厳しい通達

中国では、5月に国務院会議でビットコイン取引とマイニングを厳しく取り締まるとの方針が発表された。すでに内モンゴル自治区、新疆ウイグル自治区、青海省でも、ビットコインマイニングの一部またはすべてを閉鎖するよう通達が出されている。マイニングが地域の電力不足に影響している点や、炭素排出量削減の妨げになると懸念されていることも背景の一つだ。

化石燃料を中心とする内モンゴル自治区では、4月末の時点までに35のビットコインマイニング企業が閉鎖された。新疆ウイグル自治区でも、当局の管理下にあるすべてのマイニング企業を閉鎖するよう通達が出されたと伝えられる。

また青海省の当局もマイニング企業の閉鎖を命令、データセンターや工業団地、発電所などの企業が仮想通貨関連のプロジェクトに土地と電力を提供することも禁じた。

ケンブリッジ大学オルタナティブ金融センターの分析によると、2020年4月時点の中国国内ビットコインマイニングについて、新疆ウイグル自治区は約36%、内モンゴル自治区は約8%、雲南省は約5%、青海省は約0.3%を占めていた。これら4つの地域で中国がマイニングするビットコインの約50%を採掘していたことになる。

四川省ではまだ方針不明確

一方、2020年4月に採掘量第2位(約10%)だった四川省については、現在まだマイニングを禁止する計画は発表されていない。四川省は豊富な水力発電で有名な地域だ。特に夏には余剰になった水力エネルギーをマイニング企業が利用しており、地域への影響も影響も軽微とする見方や、自治体に多額の税金を納めていたとした指摘もあるが、明確な理由は明らかではない。

同省のエネルギー当局が、最近電力会社との会合を開いた際にも、既存の政策を変更するという結論には至らなかったが、マイニング企業は9月までに同省から撤退する準備をするように言われているという関係者の声も報じられており、状況は不透明な状況にある。

一部のマイナーは国外移転を準備中

こうして中国でビットコインマイニングの取締りが強化される中、仮想通貨マイニング事業者が、中国国外への移転を準備しているとの報告もある。

ビットコインマイニング事業に携わるEdward Evenson氏は「300〜400メガワット規模のマイニング事業について、北米と欧州にマシンを設置するのを手伝ってほしいと私に連絡があった。カザフスタンへマイニングマシンの発送を開始した企業も存在する」と明かした。

こうしたマイニング企業は以前から、地理的にマイニング事業を分散させることを考慮していたが、最近の取締り強化が、これをさらに後押ししたという。

また、カナダのマイニング企業「Hut 8 Mining」のIR(インベスター・リレーションズ)責任者Sue Ennis氏はウォールストリートジャーナルに、「中国以外の場所にいる人々はこの状況を、より大きな市場シェアを獲得するチャンスと捉えている」と話している。

Hut 8 Miningでは、中国からの移転を希望するマイニング事業者の需要に応えるため、マイニング能力を強化中だという。Ennis氏は、マイニング能力分散が進むことにより、中国がビットコインの多くをマイニングしていることで市場に生じる懸念を軽減するとも指摘した。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/28 日曜日
11:30
ビットコイン相場は中期的には下降チャネル内での揉み合い続くか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン半減期を終え1000万円周辺で推移する相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTCの半減期完了に高い関心
今週は仮想通貨ビットコインが半減期を迎えたこと、QCP Capitalによる半減期後の相場分析、イーサリアムの証券性などを巡りConsensysが米SECを提訴したことに関する記事が最も関心を集めた。
04/27 土曜日
21:00
OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア