バイナンスにさらなる打撃
英決済サービス『Faster Payments』が仮想通貨取引所バイナンスとの提携を打ち切ったことがわかった。バイナンスでスターリング・ポンドの出金に影響している。英紙The Financial Timesが報じた。
Faster Paymentsはイギリスのリアルタイム決済サービスで、これまでバイナンスのイギリスユーザーの入出金を担当していた企業。5月に入り、FCA(金融行動監視機構)がバイナンスが英国で規制されていない取引所だとして注意喚起していることを受け、英大手銀行バーグレーズやサンタンデール銀行のイギリス支社などが相次いでサービスを停止するのに動いたことから、Faster Paymentsもそれらに追随した格好だ。
Faster Paymentsは6月末にもバイナンスへのサービスを一時的に中止していたが、その後サービスを再開させている。今回は、中止とする対応ではなく、契約の終了に至ったという。顧客のスターリング・ポンド(GBP)の入出金手続きに大きな影響を与えるとみられる。
現在、バイナンスの法定通貨関連サービスはイギリスの金融機関の方針によって影響が出ている。以下がこれまで対応措置が取られた事例のタイムラインになる。
- 7月5日: 英大手銀行バーグレーズが、顧客がバイナンスへ送金するサービスを停止
- 7月6日: バイナンスがSEPA(単一ユーロ決済圏)のユーロ入金サービスへの対応を停止
- 7月8日: サンタンデール銀行のイギリス支社が、顧客がバイナンスへ送金するサービスを停止
- 7月12日: 英決済ソリューションプロバイダー『Clear Junction』が、バイナンスへのサービスを停止
- 7月13日: 英決済サービス『Faster Payments』が、バイナンスとの契約を終了