マスターカードの新サービス
決済大手マスターカードが、同社の決済ネットワークを利用する企業(銀行や加盟店)が仮想通貨サービスを導入できる仕組みを準備していることがわかった。
加盟店や銀行などは簡単に仮想通貨を利用したサービスを提供できるようになり、一般消費者のデジタル資産エコシステムへのアクセスが拡大する。同社はこの新たなサービスを「Crypto-as-a-Service(CaaS)」として位置づけた。
顧客が提供できる予定の仮想通貨サービスには、デジタル資産の売買(取引機能)や保有(ウォレット機能)、仮想通貨を活用したロイヤリティ機能(ポイント機能)、仮想通貨クレジット・デビットカードの作成(決済機能)などが含まれる。
一般企業のハードルとなるデジタル資産を扱う部分は、デジタル資産のカストディ(保管・管理)を担うBakktと連携し、解決する。
Mastercardのデジタル連携部門幹部のSherri Haymond氏はリリースで消費者のニーズについて「日常的なシーンで仮想通貨が求められている」と言及。
Bakktの調査(2000人規模)を引用し、2021年上半期に回答者の約半数(48%)が仮想通貨を購入し、そのほかの回答者のうち32%も年末までの購入に興味を示す回答をしたと紹介した。
追記:BakktとFiservの提携
マスターカードとの提携のほか、Bakktは店舗が仮想通貨決済を提供できるよう、米大手決済プロバイダーFiservとも提携することを発表した。
Fiservの店舗向けの決済システムにBakktのデジタル資産管理ソリューションを統合し、店舗が仮想通貨を含むデジタル資産の決済受け入れサービスを提供していく。
また、Bakktの仮想通貨売買・保有の技術をFiservの金融機関クライアントに提供することも計画しているという。