Algorand寄稿
10月1日から、アルゴランド・ガバナンスの分散化が開始されました。これまでアルゴランド財団が管理していた未発行分の32億ALGO(現在価値6,000億円超)の取り扱いに関する意思決定権がコミュニティへと移譲され、技術面だけでなく管理・運営面でも分散化が進んでいくことになります。
また、既存の総額2,000億円超のエコシステム向け資金提供プログラム(助成金、VCなど)に加え、世界中の大学・非営利研究機関向けの10年間1億ALGO(現在価値約220億円)のACEプログラムも発表されました。
さらには、先月のドローン・レーシング・リーグとの大型スポンサー契約に続き、電気自動車F1のエンヴィジョン・ヴァージン・レーシングとの契約も発表されるなど、アルゴランドが世界的に大きな注目を集めた様々な動きが見られました。そしてアルゴランド上に続々とローンチされるサービスでも、NBA公式ライセンスのゲームのリリース、音楽NFTのOpulousとLINEとの提携発表なども注目を集めました。その中から代表的なものをご紹介します。
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ガバナンスの分散化、第1期スタート
アルゴランドのガバナンス分散化がいよいよ開始されました。第1期(10月〜12月)は10月1日から15日にかけて募集され、ガバナー数7万超、TVL約4,000億円、APY 17.6%でのスタートとなりました。財団が管理する32億Algoのに関する意思決定権がコミュニティ(Algoホルダー)へと移譲され、技術面のみならず管理・運営面でも名実共に分散化されることになります。
これにより、これまでウォレットにALGOを保有しておくだけで自動的に付与されていた「参加報酬」は2022年末までに徐々に削減され、今後はガバナンスに参加することで付与される「ガバナー報酬」へと移行していきます。また第1期では投票案件は一つのみで、各期間中のトークンのロックに関する条件について投票することになっています。
第2期(2022年1月から3月)の募集は12月中旬に開始されます。
詳細:ガバナンス期間No.1、投票No. 1、施策No. 1 (G1V1M1)
ACEプログラム参加募集の開始
アルゴランド財団は、ブロックチェーンと暗号通貨の分野で研究を進め、応用教育を支援する学際的なセンターを構築・運営するための「アルゴランド・センターズ・オブ・エクセレンス(ACE)」プログラムの提案の募集を開始しました。
この取り組みを開始することで、あらゆる地域で創造、構築、管理、革新を行うことができる、多様かつ勇敢な「ブロックチェーン・ネイティブ」世代の育成を支援します。3年から5年間のプログラムの提案を、高等教育機関や非営利の研究機関から受け付けます。ACEプログラムは、今後10年間で1億ALGOトークンの予算で開始されます。
また、パイロット・プロジェクトとして南アフリカのケープタウン大学に5年間260万ドルを提供し、アフリカ地域における学術的研究、大学発スタートアップ支援、政策立案者などのソート・リーダーシップ・プラットフォームを推進するフィンテック・イノベーション・ハブの設立も発表しました。
詳細:アルゴランド財団がケープタウン大学と提携し、UCT-アルゴランド・フィンテック・イノベーション・ハブを開発
「電気のF1」フォーミュラEチームと提携
アルゴランドが、エンヴィジョン・ヴァージン・レーシング(Envision Virgin Racing)との複数年にわたる新たなパートナーシップを発表しました。
今回の提携により、アルゴランド財団はチームの革新的なサステナビリティ・プログラム「Race Against Climate Change」のパートナーとなり、気候変動対策の取り組みを強化させ、ゼロエミッション車への移行を加速させていきます。
またエンヴィジョン・ヴァージン・レーシングは、アルゴランド財団と協力して同財団が主催する開発者やイノベーター向けのコミュニティ・イベントの支援など、コミュニティ・イニシアティブを強化していきます。
関連:電気自動車フォーミュラEチーム「Envision Virgin Racing」アルゴランドがパートナーに
その他、世界中のプロジェクトへの助成金提供のニュースも数多くリリースされ、またデジタル・ミュージック業界の大物や伝統的金融業界のベテランのアルゴランド・チームへの参画などのニュース、またアルゴランド上に続々と誕生しているDeFiなどのニュースも盛りだくさん。
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