はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

EU、仮想通貨の包括的規制法案MiCAで暫定合意

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

MiCAで暫定合意

欧州連合(EU)は30日、包括的な暗号資産(仮想通貨)規制法案MiCAについて暫定的な合意に達した。今後正式な採択手続きを経る前に、欧州理事会と欧州議会の承認を受けることになる。

MiCAは「Market in Crypto Assets」の略で、EUが2020年9月に発表した包括的な仮想通貨規制案である。3月には欧州議会を通過し、昨日30日まで、EUの統治機関である欧州議会、欧州理事会、欧州委員会の間で三者協議が行われていた。

環境への影響を開示へ

欧州議会を代表して交渉を主導したStefan Berger議員は、次のように報告した。

欧州議会、欧州委員会、欧州理事会は、バランスのとれた内容のMiCAに合意した。報告者としては、PoW(プルーフオブワーク)のような技術がここで禁止されないことが重要だった。

かわりに、仮想通貨関連プロバイダーは、将来的にエネルギー消費量や、その資産が環境に与える影響について開示することになるだろう。

MiCA審議の過程では、一時ビットコイン(BTC)を始めとするPoW銘柄の炭素排出を考慮して、これらを禁止する可能性がある条項も浮上したが、三者協議に進む前に非承認となっていた。Berger氏によると、最終的なMiCA法案にも、PoW禁止条項が盛り込まれることはなかったという。

EUの公式発表によると、欧州証券市場庁(ESMA)が、環境・気候関連に与える悪影響に関する情報開示の内容や方法などに関する基準の草案を作成する予定だ。

また、欧州委員会が2年以内に、仮想通貨の環境影響に関する報告書を提出し、PoWを含むコンセンサスアルゴリズムの持続可能性に関して、満たすべき基準を導入することも計画されている。

PoW(プルーフオブワーク)とは

PoWとは、コンピューターで計算(マイニング)を行うことによって、ブロックを新たに承認・生成するコンセンサスアルゴリズムのこと。

▶️仮想通貨用語集

ステーブルコイン

ステーブルコインの発行者には、裏付け資産などの要件が課される。1対1の比率、一部は預金という形で、十分に流動性のある準備金を積み立てることが義務付けられる見込みだ。

また、ステーブルコインの保有者が、発行者からいつでも無料で償還する権利を得るようにする。さらに、ステーブルコインはすべて欧州銀行監督機構(EBA)によって監督され、発行者がEU域内に存在することが発行の前提条件となる。

NFT関連

NFT(非代替性トークン)は、原則的にMiCAの規制対象から除外される予定だ。欧州委員会は、18カ月以内に包括的な評価を行い、必要と判断された場合には、NFT市場が含むリスクに対処するための具体的な立法案を作成するよう命じることになるという。

NFTとは

「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。

▶️仮想通貨用語集

仮想通貨企業の要件

暗号資産サービスプロバイダー(CASP)が、EU域内で事業を行うには、認可が必要となる。最大手のCASPについては、各国当局が欧州証券市場庁(ESMA)に定期的に関連情報を送信することになる予定だ。

また、消費者保護のための厳格な要件を遵守し、投資家の資産を失った場合には責任を負わなければならない。あらゆる種類の取引やサービスに関して、市場操作やインサイダー取引なども監視される。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/18 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、企業のETH大量購入やアーサー・ヘイズのBTC100万ドル到達予測など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:49
UPCXが2025 Tokyo E-Prixスポンサーに 次世代決済とFanlinkの可能性を解説
UPCXが「2025 Tokyo E-Prix」のスポンサー契約を発表。世界標準決済を目指すブロックチェーンプラットフォーム「UPCX」と、ファン支援サービス「Fanlink」の特徴をCEO中野誠氏が解説した。秒間10万件の処理能力やグローバル展開の展望とは?
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネット株価1340円到達の可能性に高い関心
今週は、仮想通貨ビットコインの専門家アダム・バック氏によるメタプラネットの株価試算、資産運用会社によるイーサリアム価格急騰の要因分析、空売り投資家ジム・チェイノス氏の投資戦略に関するニュースが最も関心を集めた。
05/17 土曜日
14:00
アブダビ政府系ファンド、ビットコインETF買い増しで保有額750億円突破
アブダビのムバダラ・インベストメントが第1四半期にブラックロックのビットコインETFを49万株追加購入。ゴールドマン・サックスは最大保有者として3000万株を保有。
13:05
ビットコインETFフェイクニュース事件、犯人に懲役14か月の判決
米SEC公式Xアカウントを乗っ取り、ビットコインETFについてのフェイクニュースを流した26歳の被告に懲役14か月の判決が下りた。偽情報で仮想通貨市場を混乱させたことが重大視された。
12:43
史上最高値を試すのは時間の問題か、米中貿易緩和も上値トライ失敗|bitbankアナリスト寄稿
米中関税115%引き下げ合意やインフレ指標下振れもビットコイン上値を抑える展開。アリゾナ州知事の暗号資産準備金法案への拒否権行使も影響。短期筋による損切り送金増加で売りをこなした可能性。史上最高値トライは時間の問題か。bitbank長谷川アナリストが週次相場分析を解説。
11:00
ビットコイン長期保有数1437万BTCに到達も、利確売り強まる=アナリスト分析
ビットコインの長期保有者が3月から5月にかけて利益確定を加速。支出利益率は71%増加し227%の平均リターンを記録。長期保有量は1437万BTCに達するも、市場サイクルの分配フェーズへの移行を示唆。
10:10
トランプ家のWLFI、民主党議員による調査要請を正式拒否
トランプ一族の金融企業WLFIが上院による調査を拒否した。政治的動機と批判し、同社は説明責任や米ドル優位性を指針としていると主張。倫理規定違反の疑惑なども否定している。
09:02
ETH・BTC比率が5年ぶり急騰、アルトシーズンの到来示唆か
イーサリアム/ビットコイン(ETH・BTC)価格比率が過去5年最低水準から38%急反発。ETFによる買い増し、取引所流入減少などの指標から需要増加・売却圧力低下が鮮明に。「極端な過小評価ゾーン」からの回復が示すアルトコインシーズン到来の可能性を分析。
07:50
ビットコインで利回り獲得、Solvがアバランチ基盤の新トークン発表
仮想通貨ビットコインの保有者にRWAの利回り獲得手段を提供するため、Solv Protocolはアバランチ上にSolvBTC.AVAXをローンチ。ローンチの目的や仕組みを説明した。
07:30
10億ドルのビットコイン投資を検討、米上場のシンガポール医療企業
シンガポールの医療企業バーゼル・メディカル・グループが10億ドル規模のビットコイン投資に関する交渉を開始。ストラテジー社に続く大規模企業BTC投資の新事例として注目される中、「革新的な株式交換契約」を通じてアジア医療企業最強の財務体質構築を目指す。
06:45
米裁判所、SECとリップルの和解案を「手続き上不適切」として却下 再申請へ
米連邦地裁がSECとリップルの和解申請を「手続き上不適切」として却下。民事訴訟規則違反が原因で、両者は適切な手続きでの再申請を迫られる状況に。
06:25
イーロン・マスクの『Kekius Maximus』切り替えでミームコインが2倍以上急騰
イーロン・マスク氏がツイッターのプロフィール画像とユーザー名をミームトークン「Kekius Maximus」に変更し、関連トークンが2倍以上急騰。昨年の900%上昇・急落事例に続くマスク氏のSNS活動による仮想通貨市場への影響力を示す展開に。
06:05
サウジ中央銀行、15億円相当のストラテジー株保有でビットコインに間接投資
サウジ中央銀行がセイラーのストラテジー社の株を25656株取得し仮想通貨ビットコインへの間接投資を開始したことが確認された。
05/16 金曜日
17:00
マスクネットワークとは?仮想通貨MASKの買い方・取引所まで徹底解説
Mask NetworkはSNS×Web3をシームレスに接続するSocial-Fiプラットフォーム。本記事では特徴とMASKトークンの買い方を初心者向けに解説します。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧