CoinPostで今最も読まれています

ビットコインETF認可が金ETF相場を踏襲する場合、500%暴騰の可能性を示唆|TotalCryptoが分析結果を発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインETFの相場インパクトは500%か
仮想通貨専門家であり、トレーダーのTom Alford氏が運営する、仮想通貨情報サイト、TotalCryptoで公開された分析にて、米証券取引委員会(SEC)がビットコインETFを認可した場合、実に300日間で+500%という驚くべき価格の暴騰につながる可能性があるという調査結果が報告された。
ETFとは

Exchange Traded Fund (上場投資信託)の略でインデックスファンドの一種。

日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)等に連動する運用成果を目指し、東証などの金融商品取引所に上場している投資信託のこと。株式市場では、金融緩和政策として日銀のETF買い入れによる日経平均株価の買い支えが行われており、莫大な資金力を有する機関投資家などが運用しやすくなるメリットを持つ。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

ビットコインETFの相場インパクト調査

多くの期待とともにアメリカ規制当局の判断の行方が注目されている、ビットコインETFの承認ですが、もし、認可が事実となった場合の市場へもたらす影響を詳細に分析した調査結果が発表されました。

仮想通貨専門家であり、トレーダーのTom Alford氏が運営する、仮想通貨情報サイト、TotalCryptoで公開された分析によると、米証券取引委員会(SEC)がビットコインETF (Exchange Traded Fund =上場投資信託)を認可した場合、実に300日間で+500%という驚くべき価格の暴騰につながる可能性があるという調査結果が報告されています。

世界最大の仮想通貨先物取引所Bitmex CEOの「Arthur Hayes」氏、Fundstrat Global Research CEOの「Tomas Lee」氏など、著名な仮想通貨専門家も、ビットコイン ETF認可を織り込んだ年末までのビットコイン価格予想を出していますが、それぞれ25,000ドル(277.5万円)から、50,000ドル(555万円)と価格上昇幅は、233%から566%の強気予想を見込んでいるようです。

今回の分析では、デジタルゴールドと呼ばれるビットコインと、金(ゴールド)が持つ共通の特性を踏まえた上で、1974年の金先物の取引開始と、2003年の金ETFが開始が金相場に及ぼした影響を、ビットコインの価格予想に反映させています。 

過去にも、ビットコイン先物取引解禁の噂から始まった2017年9月からのビットコイン価格高騰。さらに噂が現実になり、暴騰の引き金を引いた2017年12月の相場と類似して、金相場の場合も、金先物取引開始により価格の上昇を招き、その後価格は大幅反落となりました。

低迷を続けているものの、金ETFの取引開始が長期にわたる強気相場をもたらし、2011年のピーク時には、ETF開始から+478%という歴史的上昇を見せています。

ただし、金相場の場合は、強気相場が8年間続いた上でピークに達しましたが、ビットコイン市場の値動きは、金相場の比べはるかに速いことを考慮した上で、その上昇の速さは金相場の10倍になると、この分析では換算されています。 この換算に基づいて、「ETF開始から300日」で約500%の上昇という数字が導き出されています。

価格上昇に繋がる根拠

ビットコインETFの承認が、価格上昇のきっかけになると見られる根拠は、いくつかあります。

まず、規制当局であるSECによるお墨付きは、その投資商品が「一定の安全性を保証される」ことを意味し、巨額の資金を運営するファンドマネージャーをはじめ、富裕層がこれまで躊躇していた仮想通貨投資の最大の要因の一つを取り除くことになります。

また、ETFであれば、現物と異なり保険による保証制度が受けられる可能性があり、さらに管理・保管の面でも憂慮する必要がなくなります。

JPモルガン、BlackRock社などの大手機関投資家が、仮想通貨投資に興味を示していることは、これまでも多くの報道がなされています。 

さらに、Capgemini社の世界富裕層資産レポート(World Wealth Report)によると、29%の富裕層が仮想通貨投資に多大な関心を持っており、一般的な関心を持っているグループとの合計では、56%が仮想通貨に関心を持っていると報告されています。

今回の分析を行ったAlford氏は、ETF認可が機関投資家や富裕層が、仮想通貨市場参入の糸口となり、市場への巨額の資金の流入によって、価格の大幅な上昇につながるだろうと述べています。

このように、仮想通貨市場に多大な影響を及ぼすCboeのビットコインETFですが、米規制当局であるSECが判断を下すのは、最短で8月16日になる可能性があると報道されています。 

なお、現在、最も注目を集めているのは、Cboeが提出した、最低投資額が25BTCに設定された機関投資家向けのビットコインETFの認可についてであり、SECは、この申請については、コメントしていません。

ウィンクルボス兄弟ETF不許可から見る、仮想通貨市場の状況変化の記事でも紹介したように、CboeのETFでは、機関投資家向けへの商品ということもあり、投資家保護や必要となる保険などを、複数の企業(Solidx Management LLC、Foreside Fund Services, LLC、The Bank of New York Mellon、Delaware Trust Company)が、各分野の専門企業として参画し、ビットコインETFへ向けて動き出していることが重要点と言えます。

このような状況からも、すでに申請中とされる複数のビットコインETFの中でも、本命視される「Cboe版のETF」は、依然として要となり得ると言えるでしょう。

予断を許さない状況ですが、これからもSECの動きに注視していきたいと思います。

CoinPostの関連記事

ビットコイン急下落|ウィンクルボス兄弟ETF不許可から見る、仮想通貨市場の状況変化
ウィンクルボス兄弟の申請していたビットコインETF申請が米国証券取引委員会(SEC)不許可となり、仮想通貨市場のBTC価格が暴落。本命視されるCboeのETFへの影響など、市場の重要点に変化はあるのか?内容を読み解いていきます。
米SECがDirexion社の5つのETF可否判断を9月21日まで延期、CboeのETFへの影響は?
米国証券取引委員会(SEC)は5つのETF提案に慎重な態度を示し、「連邦官報」にてDirexion Investments投資会社から提出された5つのETF申請について、「もうしばらく検討する時間が必要だ」と記述し、可否判断の延期を表明。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/27 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、アバランチのVisaカード発行やAI系ミームコインGOATの高騰など
仮想通貨市場の1週間の動きをまとめ、ビットコイン、イーサリアム、XRP、アバランチなど時価総額上位の仮想通貨の最新の材料を紹介。米国著名投資家の発言やマイクロソフトのビットコイン投資検討など、重要なトピックスも取り上げた。
11:30
心理的節目の上抜けに成功すれば、ショートカバー伴い最高値を試しにいく展開も視野|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが1000万円台前半で底堅い推移となるビットコイン(BTC)相場を分析。今週の相場失速で失望するのは時期尚早だと言及し、今後の展望を解説した。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|DOGE時価総額3兆円突破に高い関心
今週は、ドージコインの時価総額3兆円突破、米政府のウォレットから30億円相当の仮想通貨が不正流出した可能性、マイクロソフトのビットコインへの投資評価に関するニュースが最も関心を集めた。
10/26 土曜日
14:00
「ビットコイン現物ETF、個人投資家が需要の8割を占める」バイナンスが報告
バイナンスがビットコインの流通量4.5%を現物ETFが保有していると指摘。個人投資家主導の需要拡大と機関投資家の緩やかな参入を分析している。
11:55
リップル社、仮想通貨XRPめぐる対SEC控訴裁判で4つの論点を提出
リップル社がSECとの裁判で控訴審に向けた陳述書を提出。ハウィーテストの適用など4つの重要論点を提示している。
07:20
マイクロストラテジー、24年ぶりの高値 ビットコイン強制売却の可能性は「極めて低い」 BitMEXが分析
BitMEX Researchのアナリストは、マイクロストラテジーが現在の債務構造に基づいて保有しているビットコインを強制的に売却する可能性は「極めて低い」と主張した。
06:35
ハッカー、米政府の仮想通貨ウォレットに大部分の流出資金を返還
米政府の仮想通貨ウォレットから流出した約30億円相当の資金のほとんどが、24時間以内に返還されたことが観測された。
06:15
テザーCEO、米政府捜査の報道を否定
ステーブルコイン発行企業テザーのパオロ・アルドイーノCEOは26日、米国の連邦検察当局が同社を調査しているとのWSJ報道内容を否定した。
10/25 金曜日
18:05
AIエージェントと仮想通貨の融合 コインベースが描く未来像
米コインベース・ベンチャーズは、人工知能(AI)とブロックチェーン技術の新たな融合がデジタル経済を変革すると主張。Web3上で、自律型AIエージェントが人間と自由にやりとりする世界「エージェントWeb」が誕生する未来のビジョンを描いた。
13:28
国内における「暗号資産ETF」実現に向け、 ビットバンクが勉強会の総意として提言公表
暗号資産(仮想通貨)bitbankを運営するビットバンクは、証券会社や資産運用業者、信託銀行等と共同で行う「国内暗号資産ETF」勉強会への参加とともに、参加メンバー一同として日本における暗号資産ETFの実現に向けた提言を発表した。
11:40
個人マイナーが再びビットコインブロック採掘に成功、3200万円相当の報酬獲得
仮想通貨ビットコインのソロ個人マイナーが再び大きな報酬を獲得したことが判明した。9月に続く事例である。
10:45
1995年公開「攻殻機動隊」のNFT、アニモカブランズジャパンから発売へ
今回は第一弾で、1995年に公開された押井守監督作品『攻殻機動隊』をフィーチャーしている。このNFTコレクションでは、作中に登場するキャラクターのパーツを、Mocaverse、CoolCats、San FranTokyoのPFP専用Traitsとしてそれぞれ描き下ろした世界に1つだけの作品となっている。
09:35
米国ビットコイン現物ETF、約100万BTCの保有でサトシ・ナカモトに迫る
米国ビットコイン現物ETFの保有BTCが98.5万枚を突破。サトシ・ナカモトの推定110万枚に接近している。
07:50
マイクロソフト、12月株主総会で「ビットコインへの投資評価」を議決権行使項目に設定
米IT大手マイクロソフトは12月上旬に予定されている2024年の年次株主総会に向けて、「仮想通貨ビットコインへの投資の評価」を議決項目の1つとして設定した。マイクロストラテジーのようにビットコイン保有企業になるか。
07:20
取引所らの企業、日本の仮想通貨ETF誕生に向け提言作成
日本で仮想通貨ETFが承認されることを目指し、取引所や法律事務所らが税制改正などを含め提言を作成した。対象銘柄をビットコインとイーサリアムに絞ることも提案している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧