CoinPostで今最も読まれています

リップル裁判、内部資料提出に対するSECの異議申し立てを裁判所が却下

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SECの申し立てを却下

米国連邦地裁のアナリサ・トーレス判事は29日、暗号資産(仮想通貨)XRPの有価証券問題をめぐる裁判で、証券取引委員会(SEC)の異議申し立てを却下し、仮想通貨の分類に言及した2018年の講演関連文書を提出するよう命じた。

2018年6月に行われた講演では、当時SECの企業金融(財務)ディレクターであったウィリアム・ヒンマン氏が、「SECはビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を有価証券として分類しない」と発言。

リップル社は、同講演に関するメールや草稿などのSECの内部文書が、「XRPが有価証券である」というSECの主張を覆す鍵となると見ており、証拠開示手続きの段階から関連文書の提出を求めてきた。

一方SECは、「ヒンマン氏の主張は個人的な見解であり、SEC全体の方針ではない」と主張した。しかしその後、同氏の講演はSECの職務の一環であり、その関連文書は、政府の内部審議に関するプライバシー保護を規定した審議プロセス特権(DDP)で保護されるとして、当初の主張を翻し、文書の提出を拒んでいる。

審議プロセス特権(DPP)とは

米国政府機関において、内部で審議されている情報である場合、その開示が免責されるとするもの。

▶️仮想通貨用語集

今年1月、裁判所は当該文書はDDPにより保護されないという判断を下した。

それに対しSECは2月、判断を不服として文書提出の再考を求めたが、4月にサラ・ネットバーン判事はSEC側の申し立てを却下し、文書の提出を命じていた。SECは同月、「弁護士と依頼者間の秘匿特権」を根拠に文書の保護を求める申し立てを行った。

関連:リップル裁判 ヒンマン氏のイーサリアム発言関連資料を非公開とするSECの申し立てを却下

この申し立てについて、ネットバーン判事は7月、弁護士と依頼者間の秘匿特権は当該文書を保護するものではないという判断を下し、文書の提出を命じた。この判決の際、ネットバーン判事はSECの議論は矛盾しており、同機関は「法律の義務を遂行する忠誠心からではなく、自身が望む目的を前進させるために、訴訟を採用している」と強く批判した。

リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウス氏も、先日のCNBCとのインタビューで、ネットバーン判事の言葉を引用し、「SECは偽善的であり、法律に忠実に従っていない」と判事が非難したことを明らかにした。

関連:リップル社CEO、SECと裁判の見通しについて語る

SECは7月26日、裁判所の命令に対し、これまでの裁判所の判断を再考するよう求める申し立て(再審請求)を行っていたが、今回トーレス判事はこのSECの異議申し立てを却下し、命令を遵守するように求めたものだ。

今後の展開は

この裁判の進捗を発信し続けているジェームス・フィラン弁護士は、今後、これまで頑なに文書の提出を拒んできたSECがどのような動きを見せるかについて、次のようにコメントしている。

SECはトーレス判事に、判決を再考するよう求める申し立てを行うことも可能だ。その場合、進展はさらに遅れることになる。

リップル社とSECは9月13日、裁判を行わずに書面のみで審理を行う略式判決の申し立てを提出した。今後の書類の提出に関するスケジュールについても双方が合意。2020年12月に始まったこの訴訟は、早期解決に向けての重要な局面に差し掛かっており、今後のSECの対応が注目される。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
15:30
Filecoinステーキング大手、Glifがポイントプログラム開始
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の、ステーキング・プロトコルGlifがポイントプログラムを開始した。FILトークン保有者は流動性プールにFILを預けることで、Glifのネイティブ・リキッド・リース・トークンである「iFIL」を受け取り、運用できる。
14:34
イーサリアム共同創設者ブテリン氏、Dencun後の改善点を語る
仮想通貨イーサリアムの共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は、Dencunが完了した今後の技術的な改善点を提案した。
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧