はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

リップル社CEO、SECと裁判の見通しについて語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

事実と法律は明確

米リップル社のブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者は、23日に公開された米CNBCのインタビューで、2年近く続く米証券取引委員会(SEC)との法廷闘争と今後の見通しについて、自身の考えを述べた。

ガーリングハウス氏は、XRPの有価証券問題で略式判決の申し立てを行った事について、「事実と法律が明確である」ことをあらためて強調。リップル社の主張に自信を持っており、SECが法律で定められた権限を越えようとしているのがこの裁判だと述べた。

SECは闇雲に権力を握ることはできない。

SECに法執行の権限を与えているのは議会であり、その権限の根拠となる1933年証券法は、投資契約があることが第一前提であると同氏は指摘。リップル社の場合、「当事者同士の合意」である投資契約が存在しないことは「非常に明確である」と主張した。

また、投資契約の定義を満たすか否かの判断基準となるハウィーテストについて、XRPは同テストの三つの要素全てを満たさないと述べた。

ハウィーテストとは

ハウィーテストとは、米国で特定の取引が「投資契約」という証券取引の定義の一つに該当するかどうかを判定するテスト。SECのW. J. Howey社に対する訴訟事件に由来する。テスト自体には法的拘束力はないが、SECはこのテストをもとに複数のICO(トークン販売)に対して訴訟を起こした経緯がある。

▶️仮想通貨用語集

関連:リップル社「XRPは投資契約の要素を満たさない」、略式判決の動議書提出

「SECは偽善的」

SECに対する意見を求められると、ガーリングハウス氏は「SECはいじめっ子であるという評判を築いたことが特徴だ」と痛烈に批判した。

リップル社はこの訴訟で145億円(1億ドル)以上を費やす事になるが、迅速に裁判を進めようとする同社に対し、SECはできるだけ引き伸ばそうとしたと述べた。また、SECの標的となった場合、事業撤退を余儀なくされた業界の企業も多いと語った。

また、裁判所は5回に渡り、前企業財務部門部長であるウィリアム・ヒンマン氏のスピーチに関するメモの提出をSECに命じたが、いまだに提出されていない件に言及。裁判官が「法律に忠実に従っていない」SECは偽善的であると非難したことを明らかにした。 (ヒンマン氏は2018年、イーサリアムは証券ではないと言及した経緯がある。)

規制の明確化

ガーリングハウス氏は、SEC並びに米国政府が、明確な規制の枠組みを定めていないことを残念に思うと語った。

米国政府は1990年代後半、インターネットに関するルールを明確化したことで「地政学的に大きな恩恵を受けた」が、仮想通貨の規制は遅れをとっていると指摘。特にSECが「強制執行によって規制を行おうとしている」行為は、非常に非効率的なやり方だと非難した。

仮想通貨に関する大統領令の発令や上下院で審議中の仮想通貨規制法案は、前向きな方向への一歩だとしながらも、スイスやシンガポールのような「明確な運転ルール」は存在しないため、リップル社の成長を支える顧客の95%は米国外にあると述べた。

また、SECのゲーリー・ゲンスラー委員長は「ルールは明確にしている」と主張する一方で、イーサリアムは証券なのかどうかについては、はっきり返答しないと指摘。業界が求めている規制の明確さが提供されていないことこそ、不誠実であり、もどかしい思いだと語った。

敗訴した場合

今回の訴訟でSECが敗訴となった場合について尋ねられると、ガーリングハウス氏はリップル社の事業基盤の大半が国外であることから、同社は事業拡大できると考えるが、米国にとっては残念な事になると述べた。また、SECが「より積極的に行動する」事につながるだろうと付け加えた。

ゲンスラーSEC委員長が、大半の仮想通貨が有価証券である可能性を主張していることから、リップル社裁判の結果は、「世界最大の経済大国である米国」の仮想通貨業界に大きな影響を与えることになると指摘。しかし、SECの行き過ぎた行動は、米国議員の注意を引く事に繋がり、SECに説明を求める書簡を送っている議員もいたと述べた。

ガーリングハウス氏は、議会がSECに権限を与えた法律とは何かについて、今一度、核心部分に立ち戻る必要があると強調した。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
09:35
ジャック・ドーシーのCash App、ステーブルコイン決済機能を導入
決済アプリのキャッシュアップがステーブルコインの送受信機能を含む11の新機能を発表した。ライトニングネットワークを使用したビットコイン決済機能も拡充している。
08:50
ソニー銀行の米銀免許申請、通貨監督庁にICBAが否認を要求
ソニー銀行が米国で信託銀行の国家免許を申請したことについて、米組織ICBAが強く反対すると表明。通貨監督庁に書簡を送付して反対理由を説明し、ソニー銀行の申請を認可しないように要求した。
07:45
バイナンス、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」を取引担保として受け入れ
仮想通貨取引所バイナンスがブラックロックの「BUIDL」を取引所外担保として統合した。BUIDLはBNBチェーンで新シェアクラスも立ち上げる。
06:50
ビットマイン、45億円相当のイーサリアムを追加購入 新CEOにHSBC元幹部を任命
ビットマインが3000万ドル相当の仮想通貨イーサリアムを追加購入した。同社は新CEOにHSBCアジアTMT投資銀行部門の元責任者を任命した。
06:25
ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金
ビットコインの長期保有者が過去1カ月で約81万5,000BTCを売却し、2024年1月以来の高水準となった。初期保有者のオーウェン・ガンデン氏も2400BTC以上を売却している。
05:50
ストラテジーのセイラー会長、6900億円相当のビットコイン売却の噂を否定
ストラテジーのマイケル・セイラー会長が47000BTCの売却憶測を否定した。オンチェーン上の動きは保管業者の入れ替えによるもので、実際に購入ペースを加速させていると説明。
11/14 金曜日
21:20
CourtYard(コートヤード)でトレカをNFT化|使い方を初心者向けに徹底解説
トレーディングカードをNFT化して取引できるCourtYard(コートヤード)の使い方を解説。アカウント開設からPolygon上での取引方法、ガス代準備、リスクまで初心者向けに図解で詳しく紹介します。
21:00
ビットコインウォレットのおすすめは?種類・選び方・アドレス作成手順まで解説
ビットコインウォレットの種類や違い、安全な選び方を徹底解説。ハードウェア・ソフトウェアの比較からアドレス作成、セキュリティ対策まで初心者にもわかりやすく紹介します。
17:19
米ビットコイン現物ETF、過去2番目の規模の純流出 リスクオフが加速
11月13日、ビットコイン現物ETFは8.7億ドル(約1,340億円)の純流出を記録し、過去2番目の規模に。イーサリアムETFも3日連続で流出。FRB当局者の慎重発言を受け、仮想通貨と米国株が同時に下落。専門家は健全な調整との見方も。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧