リップル社「XRPは投資契約の要素を満たさない」、略式判決の動議書提出

略式判決の動議書

米証券取引委員会(SEC)とリップル社は、暗号資産(仮想通貨)XRPの有価証券問題をめぐる裁判で13日、略式判決を求める申立てを行なった。動議書が米連邦裁判所のデータベースで閲覧可能になった。

SECとリップル社は共に、正規の事実審理(裁判)を省略して、提出文書に記された論拠に基づき、裁判所が判決を下す略式判決を求めた。双方は今後の書類提出に関するスケジュールでも合意済みだ。

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しかし、動議書でのそれぞれの主張は大きく食い違っている。

SECは、XRPの提供と販売が「投資契約」の判断の基盤となるハウィーテストに照らし合わせると、XRPが投資契約であることには「議論の余地のない証拠」があると主張。一方、リップル社側は、「XRPは投資契約の要素を満たしていない」と議論が続いている。

ハウィーテストとは

ハウィーテストとは、米国で特定の取引が「投資契約」という証券取引の定義の一つに該当するかどうかを判定するテスト。SECのW. J. Howey社に対する訴訟事件に由来する。テスト自体には法的拘束力はないが、SECはこのテストをもとに複数のICO(トークン販売)に対して訴訟を起こした経緯がある。 /p>

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リップル社の主張

リップル社は、ハウィーテストに示された投資契約の法的定義について、以下の3点の「本質的要素」が揃うことが必要だと過去の判例をもとに主張した。

  1. すべての投資契約には、その投資において投資家の権利を確立する、プロモーターと投資家間の契約が存在する
  2. この契約は、販売後、プロモーターに投資家の利益のために特定の活動を行う義務を課すものである
  3. この契約は、投資家の資金を使って利益を生み出す、プロモーターの努力から得られる利益を共有する権利を、投資家に付与する

しかし、訴訟で提起された期間(2013年〜2020年)に、リップル社が行ったXRPの販売、寄付、付与などの大部分では、同社とXRPの受領者に、このような契約関係を生じさせることはなかったと動議書は指摘。リップル社の株式の保有とは異なり、XRPを保有しているだけでは、その保有者がリップル社の事業などに関与することはできないと述べた。

その上で、SECが存在すると主張しているのは、「契約もなく、購入者に与えられる権利もなく、発行者に課される義務もない”投資契約”」であると批判した。

このようなSECの主張が認められた場合、「ダイヤモンド、金、大豆、自動車、美術品など、あらゆる種類の通常資産の販売」が証券の販売に匹敵することになると指摘。「議会はそのような権限をSECに与えてはいない」と締めくくった。

他の米規制当局の判断

動議書ではまた、SEC以外の米国規制当局が、XRPを証券としては規制していないと指摘。司法省と財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)が2015年にリップル社と和解した際、XRPを兌換可能な仮想通貨であり、リップル社はXRPの送金業社であると判断した事例を取り上げた。

また、商品先物取引委員会(CFTC)からは商品として、連邦税法上では「財産」として、さらに「一般に認められた会計原則」上では「無形資産」として分類されており、「証券」としてはいずれの機関からも規制されていないとした。

SECの主張

対するSECは、「リップル社はXRPのユースケースを見つけ出し、XRP市場の整合性と流動性を保護するために様々なステップを取ることを、投資家に大々的に売り込んだ」と指摘。

特に、リップル社幹部のさまざまな発言を取り上げ、同社が価値の上昇を宣伝してXRPを販売し、投資家はリターンを見込んでXRPを購入したことが証明されていると主張した。

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