ハードウェア投資に特化
米暗号資産(仮想通貨)投資大手のグレースケールはビットコインマイニングマシンへの投資を行う新規事業を公表した。ベア相場におけるマシンの割安価格を狙う形だ。
マシン特化型の投資ファンドは「Grayscale Digital Infrastructure Opportunities(GDIO)」というもので、ファンドへ投資する適格投資家とともにビットコインのマイニングマシンを購入する。
グレースケールの投資家関係責任者を務めるRayhaneh Sharif-Askary氏は発表で「マシンは割引価格で販売される可能性がある。GDIOは調達した資金をマシンの購入に充てる」と説明。また、「多くの人は仮想通貨に触れているが、一般の投資家がビットコインを採掘して利益を得るためにマシン設備を調達し、保管し、運用することはかなり困難だ」と指摘した。
一部のマイナーは採掘したビットコイン(BTC)を担保にマシンを購入したりマシンを担保にして電気代などの運用コストの支払いを行う傾向が高く、Sharif-Askary氏は「今後数ヶ月の間に、一部のマイナーはマシンの清算を余儀なくされる事態が予想されている。GDIOはこれらのマイナーに流動性を提供し、割安のマシンを購入し、ビットコインの価格が回復したときに利益を生むように採掘していく立場だ」と述べた。
なお、グレースケールと同じくDCGの子会社であるFoundry USAはマイニングプールを運用しているが、GDIOが購入したマシンの運用も担当することになるという。
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