はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

グレースケール投信GBTCの現物乖離-36.2%に、BTCは2万ドル台で底堅く推移

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

5日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比42ドル(0.1%)安と3営業日ぶりに反落した。

大幅反発後の利益確定売りが先行したものとされるが、明日21時半には米雇用統計を、12日にはFOMC議事録、13日にはCPI(米消費者物価指数)の発表を立て続けに控えることから、様子見基調となりやすそうだ。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比0.7%高の20,344ドルと続伸。

BTC/USD日足

20,500ドル付近には複数の抵抗帯が重なり(①)、引き続き戻り売り圧力も想定されるが、昨今では米株指数と比較して底堅く推移しながらアセンディングトライアングルの様相を呈しており、ブレイクに成功すれば一段高も見込めるか。

関連:底堅いビットコインと揺れる法定通貨、今後を見通す注目指標とは|bitbankアナリスト寄稿

先月末にかけては、英国の財政悪化懸念と政情不安を背景にGBP/BTCの取引量が10倍以上に急増して過去最高の8億8,100万ドルに達した。オルタナティブ資産としての性質を有するビットコインにとって、欧米を中心とする過度のインフレ(物価高)局面や欧州発の通貨危機も追い風となったとの見方がある。

また、長らく続いてきた米株指数との高い相関関係が一時的に弱まる場面も散見されるなど、変化の兆しが見受けられるのも確かだろう。

関連:ビットコイン下げ渋り反発、米株指数との「相関関係」に変化の兆し

グレースケールGBTC

米大手資産運用会社グレースケールの投資信託「グレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)」の現物乖離が、-36.2%と過去最安値を更新した。

Arcane Research

GBTCは、1受益証券当たりのBTC保有比率がビットコイン市場価格に連動する投資成果を目指す。2021年の強気相場では、裁定(アービトラージ)取引需要も相まって機関投資家を中心に需要が急拡大し、プレミアムが拡大した。

現在では一転し、金融市場全体の地合いの大幅悪化やビットコイン先物ETFの承認などの影響を受け、機関投資家によるエクスポージャー需要が激減。マイナスの価格乖離(ディスカウント)が続いている。

GBTCは、償還期限前に払い戻し、及び中途解約出来ないクローズド・エンド型商品であることから本来の価値から乖離することがある。オープン・エンド型商品であれば純資産価格に基づく払い戻しが認められるため、より効率的な価格形成に寄与しやすい。

この点についてArcane Researchは、「米ウォール街の機関投資家が購入機会を見過ごしているか、現時点ではビットコインに対する長期的なエクスポージャーに懐疑的な態度をとっている可能性が高い」と述べた。

今年6月時点で65万BTCを保有するグレースケールは、自社で取り扱うクローズド・エンド型投資信託のGBTCについて、株式と同様に証券取引所を通じて取引可能とするオープン・エンド型「ビットコインETF(上場投資信託)」転換の承認を求めてきたが、今年6月に米SEC(証券取引委員会)から「相場操縦などの懸念」を理由に却下された。

グレースケールはこれを受け、すでに承認された先物ETFの事例と相反する決断を下し続けることは、”規制当局のダブルスタンダード”に該当するとして、SECの提訴に踏み切った。

SECはこれまで、大手資産運用会社フィデリティなどが申請した「現物ビットコインETF」の申請を非承認としてきた一方、ビットコイン先物ETFについては複数承認している。

Sovrynでハッキング

ビットコイン基盤のDeFi(分散型金融)貸付プロトコルである「Sovryn」は4日、脆弱性を悪用されたハッキング被害に遭い100万ドル以上が不正流出したことを発表

Sovrynは、被害に遭った利用者に対し、全額補償する方針を示した。

今回流出したのは44.93RBTCとステーブルコインのテザー211,045 USDTを含む一部資金で、AMMスワップ機能を使用して引き出されたものと見られる。

スマート・ビットコイン(RBTC)は、RSKメインネットのネイティブトークンであり、ビットコインに価値を1:1でペッグされたものだ。ビットコインのスケーラビリティ向上とトランザクションコストの削減をもたらすサイドチェーンRootstock(RSK)上で流通し、エコシステム上のトランザクション手数料(Gas代)などで用いられる。

不正なアクティビティを検知した開発者はシステムをメンテナンスモードに切り替え、多層型のセキュリティ対策により、ハッキングされた資金の内すでに半分ほどの回収に成功した。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧