CoinPostで今最も読まれています

WebX開幕 岸田文雄 内閣総理大臣がビデオ登壇|WebXカンファレンス

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Web3ビジネス交流・発展の場に

7月25日、CoinPost株式会社が企画・運営し、日本国内外の主要プレイヤー、スタートアップ、企業、投資家、政府関係者、メディア、一般来場者が一堂に会するアジア最大規模のグローバルカンファレンス「WebX」がついに開幕した。

自民党の政務調査会長、萩生田光一氏がWebXの開会の挨拶を行い、Web3スタートアップへの支持を示した。

Web3という新興技術の採用に向けて、より慎重な姿勢が世界的に強まる中、萩生田氏は日本の優位性を主張した。日本が既に個人を保護するための厳格な規制環境を整備しており、政府、政界、民間が連携してWeb3の推進に取り組んでいると述べ、「日本がWeb3ビジネスを推進する機会に恵まれている」と強調した。

特に、萩生田氏はWeb3のグローバルな性質に注目し、海外とのネットワーク構築の重要性を指摘。経済産業省主導のプロジェクト「始動 Next Innovator」は、過去5年間で1000人規模の起業家や学生をシリコンバレーに派遣し、同省が今年度から開始する新たな派遣プログラム「J-StarX」では、派遣地域を米国、フランス、シンガポールなどに拡大する予定。これらのスタートアップ支援策も活用することで、萩生田氏は優れたスタートアップの誕生に期待を寄せた。

続いて、日本の岸田文雄 内閣総理大臣がビデオメッセージで登壇。岸田政権の「新しい資本主義」に触れ、「社会課題の解決を成長のエンジンとする」ことを重視していると説明。

Web3には、従来のインターネットの枠組みを変革し、社会変革につながる可能性を秘めているとして、政府としてWeb3の推進に向けた環境整備に取り組んでいると語った。

本カンファレンスに対して、岸田首相は、業界のキープレイヤーが集結し、産業の未来を議論するとともに、日本と海外のビジネス連携を加速させる場となる期待感を示した。特に、日本の大手企業がメタバース空間で価値ある経済圏を構築する大型プロジェクトが、このカンファレンスで世界に向けて発表されることを強く期待していると述べた。

最後に岸田首相は、「Web3業界が注目と活力を取り戻し、多様な新プロジェクトが生まれることを期待している」とまとめ、その熱意を示した。

関連:なぜ日本政府は「Web3政策」を推進し始めたのか?重要ポイントと関連ニュースまとめ

日本のWeb3政策の経緯

自由民主党デジタル社会推進本部が2022年1月に設立した「web3プロジェクトチーム(旧:NFT政策検討プロジェクトチーム)」は、Web3.0を「デジタル経済圏の新たなフロンティア」とし、国家戦略としてNFTを含む経済圏の育成を提言している。これを受けて、同本部は「デジタル・ニッポン 2022」を発表し、日本の税制課題をはじめとするデジタル施策について提言を行った。

日本政府はこれらの提言を受け、2022年6月にWeb3.0の環境整備を盛り込んだ成長戦略を閣議決定。NFTやDAOの利用によるWeb3.0推進のための環境整備を進める方針を公表した。これは、岸田政権が掲げる「新しい資本主義」への一環とも言える。

岸田総理は2022年5月に英国金融街シティでの講演で、「ブロックチェーンやNFT、メタバースなどWeb3.0の推進のための環境整備を進め、新たなサービスが生まれやすい社会を実現する」と明言。また同年11月に発表した「スタートアップ育成5か年計画」にも同様の方針が示されている。

金融庁や経産省を含む関係省庁は、22年下半期からWeb3.0事業環境整備に本格的に取り組んでおり、23年度の税制改正で仮想通貨の法人税について一部見直しが行われた。これにより、海外へ流出していたスタートアップ企業にとって、より良い環境が整備されている。

23年4月には、自民党の平将明衆議院議員が、自民党政調審議会で「web3ホワイトペーパー」と「AIホワイトペーパー」が了承を得たことを報告。これは、政府の政策立案に影響を及ぼすと期待されている。

関連:web3とAI分野が自民党の政策に、自民・政調審議会でホワイトペーパーを了承

Web3とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

▶️仮想通貨用語集

登壇者プロフィール

第101代 内閣総理大臣 岸田文雄 衆議院議員。自由民主党、宏池会会長。広島県第1区、当選10回(初当選以来選挙区連続当選)。1982年、早稲田大学法学部卒業 (株)日本長期信用銀行入社。87年に衆議院議員秘書となり、93年に衆議院議員初当選。議院運営委員会委員(議事進行係)、自民党経理局長、内閣府特命担当大臣などの重要なポストを歴任。2012年より外務大臣、17年には防衛大臣を兼任、政務調査会長にも就任。21年に自民党総裁選にて立候補を表明、2回の投票でともに1位を獲得、自民党総裁に選出され、同年内閣総理大臣に就任。

萩生田光一氏。経済産業大臣、文部科学大臣などを歴任し、2022年8月に政務調査会⻑に就任。政調会長としては、与党政策責任者として予算や法案を全ての省庁と調整を行い、国会へ提出する事前審査などを担う。岸田政権が進める「新しい資本主義」においては、政府が6月中に取りまとめる「経済財政運営と改革の基本方針2023(骨太の方針)」について、与党間の調整や最終的な文案の調整を萩生田光一政務調査会長に一任している。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/15 水曜日
18:00
仮想通貨ウォレット「メタマスク」の使い方、送金、セキュリティ対策
MetaMaskのインストール方法から送金手順、暗号資産(仮想通貨)取引所への送金や取引所からの出庫方法、セキュリティ対策までを初心者向けに詳しく解説。自己管理型ウォレットの基本知識を身に付けましょう。
14:45
「SusHi Tech Tokyo 2024」でSUDACHI TechとEchoXがWeb3プラットフォームを技術協賛
「SusHi Tech Tokyo 2024」では、SUDACHI TechとEchoXがNFT活用のWeb3プラットフォームを技術協賛。NFTデジタルスタンプラリーを展開する。CoinPostがアンバサダーを務めるグローバルスタートアッププログラムも開催される。
13:10
自由な取引ツールとしてのビットコインは実現しないのか、開発者が憂慮
仮想通貨ビットコイン開発の貢献者であるマット・コラロ氏は、現在「自由のためのツール」というビットコインのビジョンが実現できるかどうかが危ぶまれているとの考えを明らかにした。
12:30
コインチェック LSK保有者向け「KLY」エアドロップ対応方針発表
コインチェックは、LiskブロックチェーンのイーサリアムL2への移行に伴い、新谷発足するKlayrのネイティブトークンKLYのエアドロップへの対応計画を発表。スナップショットは2024年5月21日に予定される。
12:25
CPI発表迫り方向感を欠くビットコイン、イーサリアムETF承認は悲観的な見通し強まる
CPI(米消費者物価指数)発表を本日21時30分に控える中、暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコインの方向感に欠ける展開で狭いレンジで上下している。
12:00
香港のビットコイン・イーサリアム現物ETFから最大の資金流出
香港の仮想通貨ビットコイン・イーサリアム現物ETFは4月の立ち上げ以来最大の1日当たり純流出を記録した。米国のBTC現物ETFは流入に転じている。
11:30
SBI VCトレード、口座保有者にHashHubのWeb3レポートを無料提供へ
SBI VCトレードは、暗号資産(仮想通貨)取引のサポート強化として、口座保有者に「HashHub Research」の一部を無料で提供開始。市場動向、プロジェクトの技術的背景などを把握するのに最適。
10:45
グーグル、新AI検索機能の一般提供発表
AIのGeminiで検索体験をさらに向上させるため、グーグルが新機能「AI Overviews」の一般提供を発表。同社のプロダクトにもAIを活用するとし、他にも様々な発表を行なった。
10:05
仮想通貨投資信託提供のCoinShares、1Qで利益総額が前年比11倍に 
仮想通貨投資企業CoinSharesは2024年第1四半期の決算を報告。利益総額は前年比11倍以上増加した。3月にはヴァルキリーのETF事業を買収している。
08:45
Polymarket、ヴィタリックなどから70億円調達
仮想通貨利用のポリマーケットは、2024年にプラットフォーム上で約2億200万ドル相当の予測取引が行われたと報告。特に米国の選挙の結果に125億ドル以上が賭けられており、現在のところドナルド・トランプ氏が49%の確率でジョー・バイデンの44%をリードしている。
08:15
Re、アバランチ上で再保険ファンド提供
仮想通貨アバランチのブロックチェーン上で、RWAである再保険のトークン化ファンドをReがローンチ。再保険業界の透明性を向上させ、オンチェーン決済を促進していく。
07:35
オルカンベンチマーク指数提供のMSCI、マイクロストラテジーなどを追加
MSCIの定期見直しは、投資家にとって重要な指標であり、各企業の市場での位置づけや影響力を反映するものだ。今回の見直しニュースを受け、マイクロストラテジーの株価は前日比で4.15%上昇した。
06:25
ソラナ基盤のDrift、エアドロップとコインベース上場予定
仮想通貨DRIFTトークンは、エアドロップの形でリリースされる。日本時間5月16日21時より取得可能となる。エアドロップ分のトークンは合計120,000,000 DRIFTで、総発行数の12%を占める。
05:50
米ウィスコンシン州投資委員会、ビットコイン現物ETFに255億円投資
米ウィスコンシン州投資委員会がスポットビットコインETFに1億6300万ドルを投資したことを報告。ブラックロックのIBITとGBTCを大量保有し、他の仮想通貨関連企業にも投資していた。
05/14 火曜日
18:00
オントロジー DIDソリューション普及のため、15億円規模の基金を設立
分散型ID(DID)とデータ共有を可能にする高速で低コストのブロックチェーンプラットフォーム、オントロジーは1,000万ドル規模の「Ontology DID FUND」を設立。プロジェクト提案は専用フォームから迅速に申請可能。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア