はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ヴィタリック氏、分散型ステーブルコインRAIに助言

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

分散型ステーブルコインの競争

イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が2日、分散型ステーブルコインプラットフォームReflexer Financeで改善提案を行ったことが注目されている。この提案は、圧倒的シェアを誇るMakerDAOの需要の一部をターゲットとしている。

「MakerDAOは初めてのステーブルコイン発行プロジェクトとして確固たる地位を築いているが、RAIがターゲットとするミニマリスティックなニッチ市場は戦略的に合理的だろう」とブテリン氏は述べた。

ブテリン氏は同日、MakerDAOのネイティブトークンMKRを約58万ドル(約6,700万円)で売却。この決断は、MakerDAOの共同創設者でCEOのルーン・クリステンセン氏がソラナ(SOL)の基盤技術を用いて新しいチェーンを作成するという提案を発表した直後に行われた。

MakerDAOは、イーサリアムやその他の仮想通貨を担保にステーブルコイン「DAI」を発行。データ分析サイトDeFiLlamaによれば総資産額(TVL)が約58億ドル(約8,500億円)でDeFiイーサリアムDeFi市場の2位に位置する。

クリステンセン氏によると、この新ブロックチェーンへの移行は「Endgame」と名付けられた大型改革計画の最終段階とされている。この目的は、イーサリアムのチェーンが抱える技術的制約、例えば取引遅延や高額なガス料金を解消することだ。

関連:DeFi中央銀行MakerDAO、ソラナ(SOL)ベースの新チェーン構築を検討

ブテリン氏のMKRトークンの売却は、MakerDAOの今後の方向性に対する同氏の不信感を反映しているようだ。「MakerDAOは奇妙な方向に突き進んでいる」と彼はReflexer FinanceのDiscordチャンネルで発言し、同時にReflexerに対する改善提案も行っている。

ブロックチェーンデータによれば、ブテリン氏は分散型取引所を介して500 MKRを353.4 ETH(約58万ドル)で売却した後、MKRの価格は一時的に急落。それでも、過去一週間で約8%上昇している。

関連:ビットコイン小幅推移、ヴィタリック・ブテリン8500万円相当のMakerDAO(MKR)売却の背景は

Reflexer Financeとは

Reflexer Financeは、2021年にMakerDAOのDAIをフォークして設立され、ステーブルコインRAIを発行している。このステーブルコインにはいくつかの独自の特徴があり、ブテリン氏自身もこれまでRAIの分散型モデルや清算メカニズムを評価して資産運用に用いてきた。

彼はReflexerのコミュニティに対し、担保オプションの拡充の提案を行い、「ステイクドETH」の導入を強調している。このステイクドETHは、プルーフ・オブ・ステークメカニズムによりイーサリアム(ETH)がステークされた量を表すLSDトークン。

LSDとは

リキッドステーキング(LSD)とは、仮想通貨のステーキング報酬を受け取りながら、スマートコントラクトを通じて1:1で発行されたデリバティブトークン(LSD)を受け取り、DeFiで運用できるメカニズム。 LSDはPoS(プルーフオブステーク)を採用するブロックチェーンで採用されているが、特にイーサリアム上で発展している。

ブテリン氏はさらに、「主流プラットフォームであるLidoを避け、分散化を高める形で」行われるべきだと提言している。LidoはステイクドETHの約3分の1を占めており、その集権化が懸念されている。

CoinGeckoのデータによれば、ブテリン氏の支持を受けたReflexer Financeの独自トークン「Reflexer Ungovernance(FLX)」は、価格が約80%上昇した。

関連:ヴィタリック氏、分散型ステーブルコインRAIの空売りで1,200万円の収益か

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/15 木曜日
17:44
リミックスポイントが決算発表、経常赤字5.4億円に 来期の暗号資産は強気シナリオ想定
リミックスポイントが25年3月期の決算を発表。暗号資産(仮想通貨)評価損が影響し、5.4億円の経常赤字となった。一方、来期はビットコインETF資金流入やトランプ政権政策を背景に、業績の大幅回復を見込んだ。
17:16
NXPCとは|MapleStory N対応の仮想通貨を解説|買い方・将来性
Nexon発のMapleStory Nで使用される仮想通貨「NXPC」の仕組みや買い方を初心者向けに解説。メイプルストーリーのWeb3版ゲームの経済システムからウォレット設定まで徹底ガイド。
14:00
「イーサリアムにおける重要な転機」BTCS社、ETH保有増やすために最大84億円調達へ
ナスダック上場のBTCS Inc.が84億円規模の転換社債発行で仮想通貨イーサリアム購入戦略を強化。第一弾の調達ではバリデーターノード運用拡大とステーキング収益増加を目指す。
13:15
米民主党、トランプ一族の仮想通貨事業に関する「疑わしい活動報告」提出を財務省に要請
米下院の民主党幹部が財務省に対し、トランプ一族のDeFi事業「WLF」とミームコイン「TRUMP」に関する疑わしい活動報告(SAR)の提出を要請した。民主党は、要請の根拠として「贈収賄、汚職、利益相反」への懸念を挙げた。
13:00
パンテラCEO、ビットコインが米株式市場を凌駕する理由を解説
仮想通貨VC大手パンテラキャピタルの創設者がToken2049で講演。米政権の好意的な政策や市場の割安感から、ビットコインが株式市場を上回る成長をいずれは遂げると分析。
12:00
JPモルガン・Ondoなど、RWAトークン化のクロスチェーン決済実験に成功
チェーンリンク、JPモルガン、Ondo Financeが共同でトークン化米国債ファンドのクロスチェーン決済テストを実施した。DvP取引の効率化とリスク低減を実現するとしている。
11:53
アジア富裕層が仮想通貨投資を拡大、アルトコイン市場は節目を超える
暗号資産(仮想通貨)ビットコインは10万ドル台を堅持し、過去最高値まであとあと6%の位置に迫る。アルトコイン市場も840億ドルの抵抗線を突破し、底打ち反転のシグナルも。UBSの調査ではアジアの富裕層が従来の資産から仮想通貨へ資金を移している現状が指摘された。
11:20
ウクライナ、国家のビットコイン準備金創設へ=報道
ウクライナが国家戦略としてビットコイン準備金創設を進める模様。トルコでのロシア・ウクライナ首脳会談の動きと併せて解説。
11:15
カルダノ創設者ホスキンソン、3700万ウォレットに仮想通貨エアドロップ計画を発表
チャールズ・ホスキンソン氏がConsensus 2025で8つのブロックチェーンをまたぐ「Glacier Drop」を発表。ベンチャーキャピタル排除の新エアドロップ戦略で仮想通貨コミュニティの統合を目指す。
10:30
セイラーのストラテジー社、「ビットコイン戦略でナンバーワンの上場企業へ」=アナリスト
アナリストのジェフ・ウォルトン氏はFTの特集で、ストラテジー社が仮想通貨ビットコインを基盤に市場で最強の企業になると予測。
09:50
リミックスポイント、ビットコインを追加購入 暗号資産保有総額は111億円超に
リミックスポイントがビットコインを5億円分追加購入。イーサリアムやリップルなども含めた暗号資産(仮想通貨)の総保有額は111億円を突破。Web3領域の投資事業を加速。
09:45
イーサリアム価格急騰の3つの要因とは、資産運用会社が分析
仮想通貨イーサリアムの価格急騰の背景には、ステーブルコインとトークン化、Layer 2の進展、投資家のショートポジション解消などが影響。市場動向と成長要因を詳しく解説。
09:31
BTC以外の仮想通貨に分散投資するメリット、Bitwise幹部が考察
ビットコイン以外の仮想通貨にも分散投資を行うメリットをBitwise幹部が考察。インターネット業界の株価の歴史を例に挙げ、大多数の投資家がアルトコインも保有すべきだと主張している。
09:25
メタプラネット1Q決算、ビットコイン投資で135億円の含み益
メタプラネットが2025年第1四半期決算を報告。5月時点で保有ビットコイン量が6,796BTCに到達し含み益へ転換している。株主数も増加中だ。ビットコイン財務戦略の最新状況を解説する。
08:41
テザー社、AI開発プラットフォーム「QVAC」を発表 ビットコインとUSDT決済も対応
テザー社が分散型AI開発プラットフォーム「QVAC」を発表。ユーザーのデバイス上でAIが動作し、クラウド接続不要。AIエージェントがビットコインやUSDTで自律取引が可能。2025年第3四半期リリース予定。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧