個人投資家のアクセスを容易に
運用・監督資産9,200億ドル(143兆円)超の米ハミルトン・レーンは23日、ソラナブロックチェーン上のプライベート・クレジット・ファンド「SCOPE」の立ち上げを発表した。ソラナ初の機関投資家ファンドのトークン化となった。
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プライベート・クレジット・ファンドとは、主に非公開企業に対してローンやその他のクレジットを提供する投資商品のこと。通常、プライベート・エクイティ・ファーム、ヘッジファンド、またはその他の専門的な投資マネージャーによって運営されている。JPモルガンの試算によれば、その市場規模は3兆1400億ドル(488兆円)を超えると考えられている。
トークン化のオンチェーン・ファンドにすることで、通常の一口200万ドルの最低投資額は1万ドルほどまでハードルを下げられる。個人投資家がより容易に伝統的なファンドにアクセスすることができるようになった。
また、ソラナ上で立ち上げることにより、他のソラナDeFiプロトコルで担保資産として利用でき、ファンドのセカンダリー市場における有用性・互換性を高めることができる。
ハミルトン・レーンはSCOPEファンドのトークン化と流通のために、Web3プロトコルLibreと提携した。LibreはヘッジファンドのBrevan HowardのWebN Groupと野村の仮想通貨関連会社Laser Digitalのジョイントベンチャーだ。
LibreのCEO兼創業者のアヴター・セーラ博士はフォーチュン誌の取材で、SCOPEをトークン化することで、「大衆富裕層、仮想通貨ネイティブのトレーダーにアクセスし、ハミルトン・レーンの機関投資家ファンドの普及を促進するチャンスがある」と語った。
ハミルトン・レーンの公式サイトによれば、SCOPEファンドは2022年に運用を開始し「有利な市場環境でも不利な市場環境でも、潜在的な安全性と利回り」を求める投資家向けの商品と位置付けられている。運用資産は約5億5,600万ドルで、米ドル建て年率10%の利回りを提供している。
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