米大統領選めぐる市場も開始
暗号資産(仮想通貨)のマーケットメイカー大手Wintermuteは17日、米国選挙予測市場を来週立ち上げると発表した。まず、ドナルド・トランプ氏を表わすTRUMPトークンとカマラ・ハリス氏を表わすHARRISトークンを上場させるとしている。
これらのトークンは、イーサリアムERC-20規格互換トークンだ。新たな予測市場「OutcomeMarket(アウトカム・マーケット)」は、イーサリアム、Base、アービトラムなど、複数のブロックチェーンでアクセス可能になる見込みだ。
Wintermuteは、単一チェーンに限定された予測市場とは異なり、ユーザーは資産を他のチェーンにブリッジする手間をかけることなく、最初から利用しているブロックチェーンから参加できると述べた。
また、オラクルはDeFi(分散型金融)データ企業Chaos Labsが提供する「Edge Proofs Oracle」を利用している。
Chaos Labsは、このオラクルは高度なAI(人工知能)と LLM(大規模言語モデル)をリスクモデルとして導入しており、正確な改ざん防止のデータフィードが提供されると説明した。予測市場の信頼性を高めるとしている。
Wintermuteは、今後TRUMPトークンやHARRISトークンなどをDeFiに導入し、ユーザーに利回りやレバレッジを提供できる可能性があるとも続けた。
コントラクトはパーミッションレスであるため中央集権型取引所も分散型取引所もトークンを上場することが可能であり、鋳造(ミント)手数料や取引手数料もかからない。より幅広いユーザーにとってアクセスしやすくなる形だ。
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複数の予測サイトで、ハリス氏優勢に
予測市場は一般的に、スポーツ、政治、カルチャーなど様々なトピックで、将来のイベントの結果にユーザーが賭けられる市場である。
米大統領選関連では、Polymarket(ポリマーケット)が知られているところだ。討論会後の18日現在ではハリス氏の勝利予測が50%、トランプ氏が48%となっており、差はわずかだがハリス氏が逆転している。
また、選挙予測サイトPolyVoteでも接戦だが、同様にわずかにハリス氏が逆転。51%がハリス氏、49%がトランプ氏の勝利を予測している。
ハリス氏はAI(人工知能)など新興テクノロジーを後押しする姿勢を示しているが、仮想通貨についてはまだ一度も立場を明らかにしたことがない。このため仮想通貨支持を明確に打ち出すトランプ氏が勝利した方が、市場にとってはプラスだとする見方が多い。
以下の記事のとおり、ブローカーのバーンスタイン社は、もしハリス氏が当選すればビットコインは3万ドル(約428万円)まで下落する可能性があると予想している。