はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ハッシュ戦争の影響でPoW通貨への懸念拡大、見直されるリップル(XRP)とステラの魅力|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ハッシュ戦争の影響でPoW通貨への懸念拡大、避難先としてリップル(XRP)とステラが上昇か
BTC価格は2018年死守し続けてきた約65万円の最終防衛ラインをついにブレイクした事で、サポレジ転換。ハードフォーク前後は、BTCやBCHを中心に売り圧力が強まったが、PoW通貨の避難先としてリップル(XRP)とステラ(XLM)が相対的強さを発揮した。

仮想通貨市場

仮想通貨市場は16日、明朝に実行されたビットコインキャッシュのハードフォークが完了し、HashWars(ハッシュ戦争)に関連する”売り圧力”の警戒感が後退し、下落相場にも一服感が広がったことで、反騰を見せた。

売られ過ぎのシグナルが出ていたことで、急反騰を見せるも、2018年死守し続けてきた約65万円の最終防衛ラインをついにブレイクした事で、下値支持線のサポートラインが、上値抵抗線のレジスタンスラインに転換しており、65万円付近までの上昇を押さえ付ける形となっている。

ハッシュ戦争の行方

特に昨日、ビットコインキャッシュハードフォーク前に、SV派閥のハッシュレートが極端に上がっていた点などを踏まえ、ビットコインキャッシュ自体がどのようになるか、状況判断が極めて難しい状況にあったことで急落した価格推移は、市場全体へ波及し、ビットコインも年初来最安値を更新するなど、極めて厳しい状況にあった。

ビットコインキャッシュのハードフォークの結果を簡潔に説明すると、実行ブロック「556767」で、各派閥のマイニングプールが別々のBCHプロトコルのルールセットを伴うブロックをマイニングし、Bitcoin SV側がBitcoin ABCのブロックを無効としたことで、通貨分裂へと繋がった。

当初優勢だったSV派以上にハッシュレートを集中化させて力を誇示したABC派のBitcoin.comプールの影響で、ABC優勢の状況へと変化し、取引所やウォレットなどが危惧していた分裂後の混乱は一時的に免れたと言えるだろう。

本日下落相場が一服したのは、そのような背景があると思われるが、以前BCHに関するハッシュ戦争は継続しており、クレイグ氏率いるSV派閥がABCに攻撃を仕掛ける懸念点も含んでいるなど、市場は相場の方向性を見定めている状況にあると言える。

ビットコインキャッシュ騒動で広がるPoW通貨への懸念感

しかし、今回のビットコインキャッシュ騒動によって、少なからずPoW通貨に対する懸念が広がったのは間違い無いだろう。

PoW(プルーフ・オブ・ワーク)とは、P2P(ピアツーピア)ネットワークにおいて発言権をCPUの計算量に応じて与えるコンセンサス・アルゴリズムの1種だ。

いわゆるパソコン(特殊なものも含む)を利用してマイニングを行い、ブロックを生成する仕組みを指し、ビットコインを初め、ビットコインキャッシュなど多くの通貨で採用されている。

基本的に分散型のネットワークを構築するシステムとして、非中央集権制を成り立たせる仕組みと言えるが、今回のビットコインキャッシュのハッシュ戦争(ハードフォーク騒動)は、多大な影響力を持ち合わせた派閥(集権的企業)同士の争い激化により、ネットワークの混乱を招いた事例として、仮想通貨業界に課題と教訓を残すこととなった。

特にネットワーク全体の半分以上のCPUパワーを利用して、ネットワークの操作が可能になる「51%攻撃」問題が取り沙汰されたことで、時価総額4位に位置していた主要通貨に関わる、市場の不安が急拡大した。

XRPやXLMの価格上昇

そのような背景の中で、相対的に価格下落率が低く、地合い不良の解消と共に上昇へと転じたのが、リップル(XRP)とステラ(XLM)の2通貨だ。

ステラは、過去最大のエアドロップを控える(広告効果)ことや、リップル社も動きがより活発になってきていることでの価格上昇との見方もあるが、「PoW問題」を回避する投資家の避難投資先になった可能性を見る向きもある。

WeissRatingsも当時ツイッターにて、ここ2日間でおきたビットコインの一年以上における最低価格に対して、未だサポートラインを守りながら、取引されているXRPとステラなどの通貨は、アルゴリズム上のマイニング(PoW)に頼らない共通点が見られると取り上げた。

さらに、仮想通貨などの格付け機関WeissRatingsは、「XRPは直近の最低値≒0.26ドルを大幅に上回っており、仮にBTCの相場に連動しなくなった状況が顕著に見られれば、仮想通貨市場にとって大きな一歩となるだろう。」と言及。

個別の仮想通貨がBTC連動でなく、独自材料で動くことが望ましい環境だと、見解を示した。

XRPのProof of Consensusや、XLMのStellar Consensus Protocolなどは、銀行や決済業社に利用されるために、独自ネットワークの採用をしているが、 これまでは、ある意味で中央集権制に反しているとの見方もされていた。

しかし、直近の政府の動きや企業の規制の動きなど、集権化や非秘匿性が進む状況なども加味して、見直しされ始めていると解釈することもできる。

一方で、巨大なハッシュレートに支えられるビットコインの存在は、非中央集権化を支える重要な存在であり続けている。

仮想通貨における非中央集権と中央集権の動きは、今後の仮想通貨業界の発展にも大きな変化をもたらすと考えられるため、各国政府や企業の動きが活発になってきた現在、重要なトピックとして推移を見守っていく必要がありそうだ。

▶️本日の速報をチェック

仮想通貨(ブロックチェーン)関連株

仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄

軟調な地合いに加え、ビットコイン価格が年初来安値を割り込んで低迷している事で、仮想通貨取引所銘柄は全面安。

前期比3倍の68億円と強気予想していた通期純利益を非開示に変更するなど、決算内容を悪材料視されてストップ安を付けたリミックスポイント(3825)が大きく続落したほか、金融庁の認可が一向に下りないことで期待感が剥落し初めており、SBIホールディングス(8473)やマネックスグループ(8698)も売り込まれるなど厳しい展開が続いている。

CoinPostの関連記事

仮想通貨(ブロックチェーン)本命銘柄|関連株の最新情報まとめ
株式市場の仮想通貨(ブロックチェーン)の関連株一覧です。仮想通貨(暗号通貨)の将来性と市場の盛り上がりに伴い、時価総額(株価)の大幅上昇を期待できる本命銘柄と最新のポイント解説をまとめています。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
06:35
イーサリアム戦略転換などで株価7倍暴騰、ビットマイン社にトム・リーが会長就任
ファンドストラット共同創設者トム・リー氏がビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ会長に就任。同社は2.5億ドル調達でビットコインからイーサリアム中心の戦略に転換。
06:15
米国初のソラナ現物ステーキングETF、7月2日取引開始予定
米REXシェアーズが仮想通貨ソラナのステーキング機能付きETFを7月2日から米国市場で開始。価格追従と配当収益を『C法人』構造で実現する画期的な仮想通貨投資商品に。
05:45
カザフスタン、仮想通貨の国家準備金創設へ 犯罪没収資産と国営マイニングで調達
カザフスタン中央銀行のスレイメノフ総裁が30日、犯罪事件で押収した資産と国営マイニング事業で得たビットコイン・仮想通貨を原資とする国家準備金創設計画を発表した。
05:30
ストラテジー社、約770億円でビットコイン追加購入 『ラッセルトップ200指数』入りも
米ストラテジー社は30日夜、6月22日から6月29日の間に総額765億円を投じて、4,980 BTCを購入したことを報告。前週購入数の20倍となった。
06/30 月曜日
17:30
ポンタポイントで暗号資産運用体験「Pontaビットコin牧場」開始 総額1,000万円キャンペーンも実施
BACKSEATとロイヤリティマーケティングが、Pontaポイントで暗号資産の運用体験ができるサービスを開始。実際の売買は行わず、ゲーム感覚で楽しめる。
15:52
仮想通貨は「やめとけ」って本当?損失回避のカギとなる4つのリスクと対策を紹介
仮想通貨=危険という印象の背景 「暗号資産(仮想通貨)=危険」という先入観は依然として根強く残っています。激しい価格変動やセキュリティ事故などのネガティブなニュースが注目を集め…
14:26
『ビットコイン財務戦略の成功は少数企業に限られる』Breedレポート、ストラテジー社の先行事例に注目
仮想通貨VCのBreedがビットコイン財務戦略企業についての記事を発表。弱気相場が到来した場合、株価プレミアムを維持できる企業は少数だとの見解を示した。
12:54
メタプラネット、1,005BTC追加購入 ビットコイン保有量は上場企業5位に
156億円分を追加購入 株式会社メタプラネットは6月30日、ビットコイントレジャリー事業の一環として、1,005BTCを追加購入したと発表した。平均購入価格は1BTCあたり1,…
12:16
暗号資産とは?広がりと注目の背景を初心者向けに解説
ビットコインや暗号資産はなぜ今、国家や企業から注目されているのか?世界的な広がりとその背景を、初心者にもわかりやすく解説します。
11:30
仮想通貨にまつわる5つの誤解|“しくみ”と考え方を整理する
仮想通貨に対する5つの誤解を、初心者向けにわかりやすく解説。簡単な答えと詳細な背景で正しい理解をサポートします。
11:21
堅調推移のビットコイン過去最高値に迫る、米株指数上昇で強気ムード継続
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+1.1%の1BTC=108,590ドルに。 過去最高値は、今年5月に記録した112,000ドル。 先…
09:23
米タイム誌『最も影響力のある企業100選』にコインベース、仮想通貨業界の政策牽引で選出
米TIME誌が発表した「最も影響力のある企業100選」に米国の仮想通貨取引所最大手であるコインベースが選出された。株価は先週最高値を更新した。
06/29 日曜日
14:27
コインチェックの使い方・メリットと口座開設手順、アプリ活用法を解説
東証1部上場企業マネックスグループ傘下の仮想通貨取引所コインチェックについて、投資家目線でオススメする3つの注目ポイントを紹介。ビットコインのほかリップル(XRP)やネム(XEM)など多数のアルトコインを取り扱うなど、サービス充実度は目を見張るものがある。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、リップルによるSEC相手の控訴取り下げやソラナ財務企業の株価暴落など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:28
BTCイールドとは?一株あたりのビットコイン量で企業価値を測る理由
BTCイールドはマイクロストラテジーが提唱し、メタプラネットも採用する“一株あたりのビットコイン保有量”で企業価値を捉える新指標。株式希薄化リスクやメリット、実際の数値をわかりやすく解説します。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧