「CoreFiストラテジー」立ち上げ
カナダの上場金融テクノロジー企業DeFi Technologiesは14日、ビットコイン(BTC)をステーキングできるプロトコル「Core」に焦点を当てた新会社CoreFiストラテジーを立ち上げたと発表した。
ビットコイン購入戦略で知られる米マイクロストラテジーや、メタプラネットのような戦略を取り、資金調達を行ってそれを暗号資産(仮想通貨)COREとビットコインの取得に充てるとしている。
COREは、「Satoshi Plus」というコンセンサスメカニズムを導入したブロックチェーン「Core」のトークンだ。Coreは「Proof of Work(PoW)」と「Delegated Proof of Stake(DPoS)」を併用し、イーサリアム(ETH)仮想マシン(EVM)と互換性がある。
現在Coreでは、8,200枚以上のビットコインがステーキングされており、預かり資産残高(TVL)は7億ドル(約1,096億円)を超えているところだ。DeFi Technologiesは、ビットコインとのこうした関連性によりCOREには上昇余地があると見ている。
Coreは7月より「デュアルステーキング」機能を導入しており、ユーザーはビットコインとCOREトークンの両方をステーキングすることも選択できるようになった。
DeFi Technologiesは、CoreFiの財務戦略を次のように説明している。
CoreFi Strategyは、COREとBTCを二重にステーキングして保有する。また、革新的な資金調達戦略を使用して財務資産としてトークンの保有を増やす。
このアプローチにより、資本市場の参加者はBTCfi(ビットコイン関連金融)への規制されたアクセスと、より高いビットコイン関連リターンのチャンスを得ることが可能だ。
DeFi Technologiesは、これを米マイクロストラテジーらの戦略に例えている。マイクロストラテジーは、財務資産としてビットコインを購入し、社債発行によって調達した資金でさらにビットコインを買い増し、同社の株式を間接的なビットコインへの投資手段としているところだ。
DeFi Technologiesは、マイクロストラテジー株価は2023年、この戦略を背景に632%以上上昇、メタプラネットの株価も2024年に入ってから920%以上の上昇を見せたと指摘した。二社ともビットコインのパフォーマンスを上回っている。
DeFi Technologiesは6月時点ですでに、110枚のビットコイン(時価15億円相当)を財務資産として購入したと発表している。今回、CoreFiストラテジー立ち上げにより、こうした戦略を加速させる格好だ。
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仮想通貨上昇で事業も上向きか
DeFi Technologiesは、子会社「Valour」を通じて、Coreのビットコインステーキングに投資するビットコイン利回りETP(上場取引型金融商品)なども提供している。
Benchmarkのアナリストであるマーク・パーマー氏は8月時点で、DeFi Technologiesの株は「買い」であると評価し、次のように理由を説明していた。
DeFi Technologiesは新しいETPを継続的に発売しており、こうした製品の基盤となる仮想通貨トークンの価格上昇により、今後の四半期で運用資産残高(AUM)が引き続き増加すると予想している。
同社はETPに投資された資産の大部分をステーキングすることで収益を生み出し、1桁台前半から10代半ばの利回りを獲得している。
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