
6番目の大口ビットコイン保有ウォレットに
ステーブルコイン最大手のテザー社は2025年第1四半期(1〜3月)に8,888BTCの追加購入を実施し、四半期終了翌日にBitfinex取引所から自社のウォールアドレスへの移動が完了した。この購入額は現在のレートで約7.35億ドル(約1,100億円)に相当し、オンチェーン分析プラットフォームArkhamの追跡により4月1日に確認された。
テザー社は2023年5月から企業利益の15%を定期的にビットコイン(BTC)購入に充てる方針を公表しており、今回の購入もその取り組みの一環である。同社はステーブルコインUSDTの発行体として知られ、企業の準備金(USDTの裏付け資金とは別)の多様化と強化を継続的に進めている。
この追加購入により、テザー社の総保有ビットコイン数は92,647BTCに達し、金額にして約76.4億ドル(約1.14兆円)となった。これによりテザー社は世界第6位のビットコイン保有ウォレットアドレスとなっている。一方、上場企業でのランキングではマイニング企業のHut8が6位で、10,273BTCを保有している。
注目すべきは、テザー社のビットコイン購入の平均コストが約41,147ドルであることだ。現在のビットコイン価格を考慮すると、同社は約38.3億ドル(約5,730億円)の含み益を抱えていることになるという。
仮想通貨市場において機関投資家の参入が加速する中、インフレヘッジなどのために準備金の一部をビットコインに配分するテザー社の戦略は、同社の財務基盤強化とともに、ビットコイン市場全体の需要と安定性に寄与していると見受けられている。
トピックス:ビットコイン保有企業・国の動向