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タイ当局、サム・アルトマンのワールドコインに120万件の虹彩データ削除を命令

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

個人情報保護法違反で業務停止命令

タイメディアの報道によると、タイ個人情報保護委員会(PDPC)は11月25日、サム・アルトマン氏が共同創設した生体認証プロジェクト「World(旧ワールドコイン)」に対し、国内で収集した約120万件の虹彩スキャンデータの削除と、全業務の即時停止を命じた。

PDPCは、専門家委員会の調査の結果よって、仮想通貨WLDトークンと引き換えに生体認証データを収集する行為がタイの個人情報保護法に違反すると判断したと説明した。

World(ワールド)は、元ワールドコインとして知られる生体認証デジタルIDプロジェクトで、OpenAIのサム・アルトマン氏が共同創設者の一人。ユーザーは「Orb」と呼ばれる球形デバイスで虹彩スキャンを受けることで、固有のデジタルIDを取得し、報酬としてWLDトークンを受け取る仕組みとなっている。

Worldのタイ法人は、日曜日にX(旧Twitter)上で発表した声明によると、現地での本人確認サービスを一時停止した。同社はまた、Orbデバイスの設置国リストからタイを削除している。

同社は声明で「当社は現地の法規制を遵守し、規制当局に対して情報を公開的かつ透明に提示してきたにもかかわらず、今回の命令が下された」と述べ、違法性を認めない姿勢を示している。

関連:ワールドコイン(WLD)とは?もらい方・現金化・買い方をわかりやすく解説

世界各国で規制強化、技術改善で対応

Worldプロジェクトは、タイ以外でも規制措置に直面している。2023年のサービス開始以来、ケニア、スペイン、ポルトガル、インドネシア、香港、ブラジル、コロンビアなどで、生体認証データの取り扱いに関する懸念から当局の審査を受けてきた。

ドイツのデータ保護当局も12月、Worldが欧州の厳格なデータ保護法に違反していると発表した。複数の規制当局は、金銭的インセンティブの提供が、変更不可能な生体認証データ提供への真の同意を損なうと指摘し、一時停止やデータ削除を命じている。

規制圧力の高まりを受け、Worldは生体認証情報を複数の場所に分割・暗号化するセキュア・マルチパーティ・コンピュテーションシステムへの移行を開始したほか、透明性機能を強化した再設計版のOrbデバイスをリリースし、パスポートとNFC技術を使用した非生体認証による本人確認方法も導入している。

関連:日本の暗号資産規制、具体的な方向性は?──金融審議会WG

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