
複数の好材料が重なる
暗号資産SUI(スイ)の価格が急騰し、過去24時間で20%上昇して3.78ドルを付けた。週間では65%超の上昇率となり、同期間のビットコインやイーサリアムなど主要銘柄を大きくアウトパフォームしている。

出典:CoinGecko
上昇を牽引した最大の要因は、米大手仮想通貨投資会社グレースケールが4月24日に「グレースケールSUIトラスト」をローンチし、適格機関投資家向けにSUIへの間接投資手段を提供した点にある。機関資金の流入余地が明確になったことで、市場の強気ムードが一段と高まった。
さらに、xPortalが24日にSui基盤のバーチャル・マスターカードを発表し、携帯型ゲーム機「SuiPlay」の予約も即日完売するなど、ポジティブ材料が相次いでいる。
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オンチェーン指標も好調だ。DefiLlamaによれば、SUIのネットワークにロックされた総価値(TVL)は17億ドル超となり、過去7日間で40%以上増加。分散型取引所(DEX)の日次取引高も同期間に175%以上伸び、5.99億ドルへ到達した。

出典:DefiLlama
日次・週次・月次のTVL伸び率はいずれもライバルのレイヤー1を大きく上回り、過去最高値からの下落幅も-33%まで縮小(ソラナ-48%、イーサリアム-63%)。
なお、4月16日には、ギリシャのアテネ証券取引所(ATHEX)グループとSuiブロックチェーン開発のMysten Labsが、Suiを活用したゼロ知識証明(ZK)ベースの資金調達プラットフォームの技術設計と事業要件を完了したと発表した。この事例は伝統的資本市場によるSui採用の初事例であり、Suiネットワークの性能とセキュリティが実需で評価された格好だ。
こうした実績を背景に、一部アナリストは「SUIは次のソラナになり得る」と指摘。レイヤー1市場の勢力図が再び塗り替わるか、注目が集まる。
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